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第一章
1-129 それぞれの場所での話し合い ⑧
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私が魔法を解除してあげると兄弟達、ギルドマスター、ツルピカさんはホット溜息をついて全身の力を抜いた。
しかし私の怒りはまだ全然収まっていないので油断はできない状況である事は理解しているよう。
私は集まっていた王族達の中で未だに意識を保っている数人の顔を見つめた。
ただ見つめているだけど私に見られた貴族達はヒッ!と声を出して怯えを見せた。
ただ一人を除いて。
ただ一人だけ、私の龍気(オーラ)にも負けずに佇んでいる人がいた。
その人こそ私達が住んでいる街の国王陛下だった。
ドラゴン族と接する機会が多いためかドラゴンに免疫のあるのが功を奏したのか、私がしたらこの場にいる人間でギルマスとツルピカさん以外で信用にある人間であると判断できた。
「ドラゴンのお嬢さん。怒りを鎮めてくれありがたい。ここにいる王族を代表して謝罪をさせて頂く。
失礼な物言いをしてすまなかった。この通りだ。」
そう言って私に対して頭を下げる国王陛下。
国王陛下自ら頭を下げるためギルマスもツルピカさんもそれに習って頭を下げるのだった。
私はそんな三人を見て溜息を吐きながら話しをした。
"頭を上げてくれますか?私はあなた達に怒ってるんではないんです。
そこで座り込んだり気を失っている連中に怒ってるんです。"
私がそう言っても国王陛下は頭を上げようとしなかった。
国王陛下が頭をあげないからギルマスやツルピカさん達も頭を上げなかった。
"話し合いをしてきてくれたはずなんですよね?
結果がこれですか?
ドラゴン族の方は人間達と歩み寄りをするためかなり強力的に動いてくれているというのに...。"
私の言葉に国王陛下やその他意識を保ちながらも座り込んで動けない王族達は驚いた様子だった。
"ドラゴン族はあなた方人間みたいに私利私欲にまみれた生き物ではないです。
誇り高き生き物です。
自然に身を任せ、命を重んじる生き物です。
ですから仲間の命が護れるならそれ以外に気になる事はないんです。
だからそこまで欲まみれのあなた達がりかいできない。"
私から発せられる龍気(オーラ)が怒りから憐れみに変わったことに気付いた国王陛下は頭を上げて私を見つめた。
私の顔は本当に憐れむ表情になっていたのみを見て国王陛下は辛そうな表情になった。
悔しそうな、歯痒そうななんとも言えない表情に...。
その気持ちを汲み取り私は国王陛下の元へと歩み寄り声をかけてた。
"本日は一度家に戻ります。明日改めてここにきます。
その時に本当の皆様の返事を聞かせて下さい。"
私の言葉に国王陛下は私の手を握り、"わかった"と返事をくれたので私はその言葉を信用して兄弟に声をかけてギルドをあとにした。
しかし私の怒りはまだ全然収まっていないので油断はできない状況である事は理解しているよう。
私は集まっていた王族達の中で未だに意識を保っている数人の顔を見つめた。
ただ見つめているだけど私に見られた貴族達はヒッ!と声を出して怯えを見せた。
ただ一人を除いて。
ただ一人だけ、私の龍気(オーラ)にも負けずに佇んでいる人がいた。
その人こそ私達が住んでいる街の国王陛下だった。
ドラゴン族と接する機会が多いためかドラゴンに免疫のあるのが功を奏したのか、私がしたらこの場にいる人間でギルマスとツルピカさん以外で信用にある人間であると判断できた。
「ドラゴンのお嬢さん。怒りを鎮めてくれありがたい。ここにいる王族を代表して謝罪をさせて頂く。
失礼な物言いをしてすまなかった。この通りだ。」
そう言って私に対して頭を下げる国王陛下。
国王陛下自ら頭を下げるためギルマスもツルピカさんもそれに習って頭を下げるのだった。
私はそんな三人を見て溜息を吐きながら話しをした。
"頭を上げてくれますか?私はあなた達に怒ってるんではないんです。
そこで座り込んだり気を失っている連中に怒ってるんです。"
私がそう言っても国王陛下は頭を上げようとしなかった。
国王陛下が頭をあげないからギルマスやツルピカさん達も頭を上げなかった。
"話し合いをしてきてくれたはずなんですよね?
結果がこれですか?
ドラゴン族の方は人間達と歩み寄りをするためかなり強力的に動いてくれているというのに...。"
私の言葉に国王陛下やその他意識を保ちながらも座り込んで動けない王族達は驚いた様子だった。
"ドラゴン族はあなた方人間みたいに私利私欲にまみれた生き物ではないです。
誇り高き生き物です。
自然に身を任せ、命を重んじる生き物です。
ですから仲間の命が護れるならそれ以外に気になる事はないんです。
だからそこまで欲まみれのあなた達がりかいできない。"
私から発せられる龍気(オーラ)が怒りから憐れみに変わったことに気付いた国王陛下は頭を上げて私を見つめた。
私の顔は本当に憐れむ表情になっていたのみを見て国王陛下は辛そうな表情になった。
悔しそうな、歯痒そうななんとも言えない表情に...。
その気持ちを汲み取り私は国王陛下の元へと歩み寄り声をかけてた。
"本日は一度家に戻ります。明日改めてここにきます。
その時に本当の皆様の返事を聞かせて下さい。"
私の言葉に国王陛下は私の手を握り、"わかった"と返事をくれたので私はその言葉を信用して兄弟に声をかけてギルドをあとにした。
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