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第一章 

1-93 恒例の光景になってます

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 私達兄弟と冒険に出た新人の冒険者達は生存率を上げると同時に戦いの術や身を守る方法を少しずつだが習得していっていた。

私達兄弟の戦い方を見て覚えたり、私達と行って得た報酬で講習会に参加して自分磨きをしていたのだった。

冒険者ギルドからも新人の冒険者達の生存率と成長率が上がった事を喜ばれた。

しかしまだ原因が分からず彼ら新人の冒険者達だけで森や山に依頼をこなしに行くと魔物達に囲まれてしまう始末。

おかげでまだまだ私達兄弟の付き添いが必要となるのだった。

冒険者ギルドも日々調査をしているのだが原因が本当に全く掴めない状況だ。

ベテランの冒険者が依頼をこなしに行っても変わった事は起きない。

しかし、新人の冒険者が行くとまるで待ってたかの様に魔物達が群がって来る。

「本当に意味がわからない!!なんなんだ??」

「知りませんよ!!それを調べるのが私達の仕事なんでしょう!」

「調べてるがわからんのだ!!」

ギルドの会議室では日々こんな声が飛び交っている様だ。

この日も朝からギルドに顔を出していた。

私達がギルドに入ると待ってましたかの様に新人の冒険者達がわれよわれよと群がってくるのだ。

「今日は俺たちと!」

「いいえ!私達とよ!」

「嫌!俺たちとだ!」

「僕達とです!!」

などと言って皆んな睨み合いとなるのだ。

"喧嘩するなら私達帰るわよ!
同じ方向ならまとめて行きましょう!"

"そうだな。その方が俺らもたすかるぞ!"

"急ぎの方はこちらへ。方向が同じ方はこちらの方へ。
それ以外の方はこちらへお願いします。"

"皆んな順番だからね"

「おい!そこおすな!トラブル起こすなら俺たちは帰るからな!」

ギルドの掲示板近くで私達兄弟はアイドルの抽選会会場の警備員の様に、新人の冒険者達に整列の号令をかけるのだった。

「毎度すみません。私達も協力します。」

いつのまにか、ギルドの受付嬢が数名出てきて手伝ってくれる様にもなった。

この日は急ぎの依頼が三件あったのでそれを先にこなす事にした。

その後に同じ方向の依頼が四件あったのでそちらをこなして、昼ご飯を食べたあとに残りの依頼をできるだけこなす事にした。

新人の冒険者達にもその程で話をした。

渋々だが自分達で行くのにはまだまだ不安がある為皆んな納得してくれた。

"じゃー私達が呼びにくるまでそれぞれやれる事をしててね。"

"今日も皆さん無事に帰ってきましょう。"

"俺様達がいるから大丈夫だからな!"

"僕達も頑張るから皆さんも頑張りましょうね。"

「まず急ぎの方。依頼をこなしに行きますよ。」

こうして今日も依頼をこなして行くのだった。
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