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第一章 

1-86 兄弟の絆?!

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 私が目覚めて落ち着いた所を見計らって、宴が行われた。

快気祝いと久し振りの再会を祝してだ。

もっと違う形で再会できたら良かったのだが、こんな事がない限りきっとこんなに早く再開ができなかっただろう。

長老や叔父さん達も祝いの為に沢山の食材を集めてくれた。

と言っても...ほとんど酒盛りの材料ばかりなのが...気になる。

数種類の酒類。
肉類や魚介類。
野菜や薬草、果物類に木のみ類ももちろんあった。

私は兄弟に囲まれて身動きが取れなかった。

私が目の前で倒れたのとなかなか起きなかったのが、兄弟達にはかなり答えたようだ。

私が目覚めてから片時も離れないのだ。

何をするにもずっと側に居るのだ。
お風呂も、トイレも、寝る時も...ずっとだ。

両親も呆れるぐらいに...。

鬱陶しい気もするが、滅多とこんな体験をすることはないと思いながらも我慢している。

兄弟がこんなに不安そうにしている原因が自分にあるからだ。

快気祝いの宴の時。

あのお姉さんとクマも参加していた。

今回私を助けるための薬の材料をこの二人が集めてくれたそうだ。

自分達にも非があるからと言って、自ら名乗り出て集めに行ってくれたのだとか。

宴の間中も私にしきりに頭を下げていた。

もう気にしてないからと言っているのに...。

確かに倒れるまでは不安だった。

本当にずっとこのままなのでは?と。

しかし、そうなった原因は自分にもある。

あの蜂蜜を欲しがった自分にも非があるのだった。

今度から初めて見る食べもに関しては慎重にならなければいけないと学習した。

それは私だけでなく、兄弟達も同じようだった。

この宴の間の食事も兄達が先に食べて問題なければ私に渡すという、不思議な行動にでたのだ。

作ったのはお母さんなのに...。

お母さんも兄達の気持ちが分かるのか、あえて注意をしたりはしなかった。

例えしても辞めないとわかっていたからだ。

これも後から聞いたのだが、私が倒れた時兄二人は我を忘れて怒り、クマとお姉さんを殺そうとしたそうだ。

子供といえどドラゴンだ。

しかも我を忘れて制御が効かなかった。

末の弟が私に危害が加わらないよう結界をはり、両親ですらその結界内に入らせようとしなかったのだった。

我を忘れて暴れる兄達を本気を出したお母さんが止めたとか。

ちなみに家は全てその時に倒壊して建て直しをしたのだとか...。

えっ?お母さん?

兄達もお母さんの制止(攻撃)をまともにくらい、私の横で三日間寝込んでいたのだと言うのだ。

末の弟は弟で中々私に張った結界を解こうとしなかったので、またお母さんの会心の一撃(尻尾攻撃)をお見舞いしたら吹っ飛んで、これまた寝込んだとか...。

もちろん回復した後にお母さんはちゃんと謝りつつも説教も忘れなかったのだそうだ。

そう言っても、我を忘れていた兄達は自分達が暴れた事は覚えてないのだけどね。

今回の件で、両親は改めて我が子の兄弟の絆には驚かされたと言っていた。

普段は対して仲の良い素振りは見せないが、肝心な時はちゃんと兄や弟として。

男として妹(姉)である私を助けようとするのだから...。

それを聞いた私は兄達を見直したし、兄弟がいて良かったと改めて思ったのだった。

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