上 下
61 / 664
第一章 

1-59 やはり只者でなかった人達

しおりを挟む
 いつの間にか、ライデンおじさんとキリル姐さんの喧嘩になっていたので、皆んなで止めて話し合いを元に戻す事に。

とりあえず、原因と黒幕がわかったので対応はしやすかった。

「今回は、私の責任みたいだから私がどうにかするわ。
申し訳ないけど、貴方達にはもう暫く窮屈な生活をしてもらうけど...御免なさいね。」

キリル姐さんは、申し訳なさそうに謝ってきた。

私達一家は、特に今の生活に不便を感じてないので問題はなかった。

私達兄弟も、毎日色んな訓練を受けれて楽しかったので、ずっとこのままでも問題はなかった。

それを伝えると、苦笑いを浮かべる皆んな。

「とりあえず、明日から2、3日キリルとガジマル、ティファナとライティ、コスモは、この件を片付ける為ここを留守にする事になる。」

と、ライデンおじさんが言う。

"えっ?!なんで?私達の訓練は?"

思わず、私がそう言うと皆んな微笑していた。

そして、ティファナお姉さんが優しく私の頭を撫でながら話してくれた。

「本当は、キリルだけでもいいんだけど、私達はパーティーを組んでいる仲間だからね。
仲間の不始末は、仲間で解決しないとね。」

"じゃーライデンおじさんは、なんで行かなくていいの?"

兄がそう質問すると、今度はガジマルおじさんが答えてくれた。

「ライデンもそうなんだが、ライデンまでここを離れるとなると、手薄になるから、置いていくわ。」

そう言って、ニカッと笑うガジマルおじさん。

"別にいなくてもいいのに。"

と、お母さんが呟くと嘘泣きするライデンおじさん。

「ごめんね。スノーちゃん。なるべく早く、クソダヌキ共を抹○して帰ってくるからね。大人なしく待っててね。」

と、笑顔で話すキリル姐さん。

キリル姐さんの笑顔と話す内容に、私達兄弟は背中に冷たいものを感じて、素直に頷いた。

「じぁー、そう言う事で明日から行動開始だ。今の所、ここは奴らにバレてないから心配はないと思うが、用心だけはしてくれよ!」

ライデンおじさんはそう言って、話し合いは終わり皆んな、それぞれの部屋へと戻って行ったのだった。

その日、ベッドに寝る時私達はお母さんとお父さんに質問した。

"ねー、本当に大丈夫なの?"

私がそう言うと、お父さんとお母さんは満面の笑顔で大丈夫だと言ってくれた。

"そんなに心配しなくても、大丈夫よ。あの連中に勝てるのは、私か父さんぐらいよ。"

"そうだね。彼らを敵に回すぐらいなら、殆どの人間は自ら命をたつ方を選ぶな。それ程、彼らは凄い人達だ。"

その言葉を聞いて、ホッとする私達。

さすが、この両親の友達をしているだけであって、彼らも只者ではないのだと、改めて認識したのだった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ただいま婚約破棄更新中。でも私はめげません!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:572

おてんば末っ子令嬢、実は前世若頭だった!? 〜皆で領地を守ります!〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:454pt お気に入り:2,926

グラティールの公爵令嬢

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:10,956pt お気に入り:3,400

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:837pt お気に入り:9,826

処理中です...