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第一章 

1-33 夢から覚めると...えっ?悪夢?

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 光の渦に飲み込まれると、段々と私を呼ぶ声が近く、大きく聞こえるようになった。

そして、さらに何者かによって私の身体が揺さぶられるのだった。

揺さぶられるだけならまだしも、ペシペシと痛みも走る。

私は思わず...。

"痛い!!やめて!!"

と、叫んで飛び起きたのだった。

私の声に驚いてか、私をペシペシしていた痛みは消えた。

代わりに頭に「ゴンっ」て言う、激痛が。

一瞬また、意識が遠のきそうになった。

周りを見渡すと、兄弟と両親、そして、伯父さん達がいた。

私はいつも寝慣れた巣の中に。

激痛が走った頭を触ると、大きなコブが。

ペシペシの犯人は兄達。

激痛の犯人はお母さんだった。

皆なぜか涙目。

泣きたいのはこっちなのに...と思った瞬間、私はお母さんに抱きしめられた。

"良かった。あなた、1週間も目が覚めなかったから...どんに心配した事か..."

いつも気丈なお母さんがの目から涙が溢れていた。

周りを見渡すと、皆んな涙目だった。

"お前、あの魔法を発動してから全く目を覚さなかったんだぞ。
父さんも母さんも、このままお前が目覚めないと..."

お父さんはそこまで言うと、号泣し出した。

兄達も泣いていた。

周りで見守っていた伯父達もだった。

しかし、伯父達の涙ははお父さん達とは違った涙だった。

もちろん私が目覚めた事に対して流している涙だったが、真相はそうでもなかったようだ。

元気になってから後にこっそり聞いた話だが...。

私が倒れた後、速やかに私を巣に寝かせて、マッハで長老を呼びに行ったお母さん。

長老に私の診察をさせた。
長老の見立てで、魔力の使い過ぎによる昏睡状態と言われて、お母さんがブチギレて伯父達を"シトメ"にかかったそうだ。

なんとか、兄達と長老でお母さんを止めて、伯父達は命拾いしたのだが...。

このまま私が目覚めなかったら、"○す"と脅された伯父達。

お父さんが説得した時に、素直に移動すれば私があんな魔法を使って、昏睡する事が無かったと、悪魔の形相で伯父達に罵声と言う圧をかけたのだった。

その為、あの時伯父達は私が目覚めて良かったより、自分達の命が助かって良かったの方が強かったそうだ。

しかし、私としては一晩寝ていた感覚だったが、まさか1週間も眠っていたとは...。

お陰で、目覚めてから両親の過保護度が増したのだった。

少しでも魔法を使うと、すぐ休憩をさせられる。

魔法も許可なく使う様なら、お母さんがずっーーーーと付きっきりになった。

しかも、悪魔の微笑み付きで...。

その為、私は魔法の使い方、魔力のコントロールの仕方を真剣に学ぶ様になった。

寝ていた時は幸せだったのに、目覚めてからの方が悪夢の様な日々を送るとは...まぁ~自業自得なので、お母さん達が安心してくれるまでの辛抱だと思い、頑張ることにした。
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