異世界親父騒動記

第六章 親父たち、追う者と追われる者

閑話 新たなる世代

正義のマッドサイエンティストことドクター・Ｃによって放たれた特殊能力を持った者たち。
　彼らは「異能者」と呼ばれ、差別を受け、犯罪に走る者が出始めていた。
　そんな中、クラッシュレンジャーはコスチュームと名前を変えて治安維持のために活動していた。
「また、暴走異能者が現れたな！」
　クラッシュレンジャー一号はシトロエンと名を変えて、覆面レスラーのような格好になっていた。
「ドクター・Cの尻拭いをするつもりはないが……」
　クラッシュレンジャー二号はプジャーと名を変えて、甲冑騎士の格好をしていた。
「止められなかった我々にも責任があるからな！」
　クラッシュレンジャー三号はルノーと名を変えて、顔に迷彩ペイントを施し、迷彩服を着こんでいた。
「今回のターゲットは自称神と名乗る異能者か！」
「能力は肌が青に変わるだけ！」
「肌が青に変わるだけの奴が何で神なんだ？」
　彼らの疑問に答えてくれる者は誰もいなかった。
　一時間後。
　暴走異能者を仕留めたクラッシュレンジャーは住処で反省会をしていた。
「新興宗教の教祖みたいなやつだったな！」
「その前は自分は魔法使いだと言って、五本の指全部に火を点けていた奴がいたな！」
「ただの放火魔だった……」
　頭を抱えるクラッシュレンジャーたち。
「何でドクター・Cは彼らに、しょうもない能力を与えたんだ！」
「唯一の救いはドクター・Cが異能者たちの名前と与えた能力を名簿に付けていたことだけ！」
「これ以上問題を起こさないでほしい！」
　彼らの願いも虚しく、しょうもない能力を持った者たちの暴走に振り回されれることになる。
　クラッシュレンジャーの苦難はまだ続く。