異世界親父騒動記

第六章 親父たち、追う者と追われる者

閑話 世界情勢（スペクター・リベンジャーズ＆クラッシュレンジャー）

　ここは元いた世界で言う所のフランスのセーヌ川に面した道路。
　スペクター・リベンジャーズは追手から逃亡していた。
「まだ！追ってくるぞ！あの変態共！」
「しつこい！」
「たちの悪い追跡者だ！」
「わしらは、どこまで逃げればいいんだ？」
「あの変な格好した三人組に聞いてくれ！」
　追手の名はクラッシュレンジャー。
　愛用のブラックジャック（殴打武器）を振り回しながら、追っていた。
　スペクター・リベンジャーズが全戦全勝している相手なのだが、あまりのしつこさに、彼らは「逃亡する」を選択した。
「逃げるなー！」
「戦えー！」
「後ろの奴ら！邪魔だ！」
　スペクター・リベンジャーズを追うクラッシュレンジャーだが、彼らもまた追われていた。
「「「「「殴打ジャック！逮捕だーーー!!」」」」」
　追手の名は地元警察。
　連続殴打犯の現行犯であるクラッシュレンジャーを逮捕しようとしていた。
　逃げるスペクター・リベンジャーズ。
　逃げつつ追いかけるクラッシュレンジャー。
　追いかける地元警察。
　その光景をたまたま目撃していた住民達は、心の中で「またか！」と呟いていた。
　住民にとってはスペクター・リベンジャーズとクラッシュレンジャーは日常を騒がすだけの存在でしかすぎず、そのお騒がせ集団を捕まえることのできない地元警察は住民達からの信用は下落の一途を辿るのだった。