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第六章 親父たち、追う者と追われる者
親父たち、疑問に思う!
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前回までのあらすじ
軍曹が聖女に転職した……のかな?
儀式の場は混沌(カオス)と化していた
納得のいかない聖女候補の乙女たちによる暴動。
それを鎮めようとする聖職者たち。
パニックが伝染した群衆(モブ)。
これらは、軍曹が聖女(?)に選ばれたことによって起こった事だった。
そんな中、親父たちはある疑問が浮かんでいた。
「なんで水晶が光ったんだ?」
「確かにワシらを含む全員がコレは「何かの間違いだ」と、思っているはずだ!」
「うむ、だが、確信はあるが、証拠がない以上は否定することはできないよ!」
「所で、気絶した軍曹どのをあのままの状態にしておいていいんでござるか?」
軍曹は水晶をスライディングキャッチした時に光を至近距離から見た為、気を失っていた。
「気を失っているならそのままの方がいい!」
「確かに目覚めたら目覚めたでやっかいなことになるな!」
「うむ、そのためにも今の内に対策を……」
「残念ながら、手遅れでござる」
儀式の場は聖女候補の乙女達の手によって完全に占拠され、儀式のやり直しを要求していた。
「……聖職者の根性無し!」
「村正!落ち着け!」
「うむ、気持ちはわかるが、下手に暴力を振るうわけにはいかないのだよ!」
「むしろ聖職者たち方に同情するでござる!」
親父たちは視線を床に向けた。
そこには顔を爪でひっかかれた傷跡がある者や髪を引っ張られたのか、頭皮の一部が禿げた者たちが倒れていた。
「聖職者たち……ボロボロになったな!」
「女を怒らせると怖いのは、どこの世界でも共通のようだな!」
「うむ、我々も気をつけた方がいいようだね!」
「これからどうなるんでござる!」
一時間後。
聖女認定の儀式はやり直しになった。
一部、「それでいいのか?」という意見もあったが、乙女達に睨まれて、意見を取り下げた。
「このままだと、また暴動が再発するじゃないのか?」
「今度こそ、聖女は現れることを祈るしかないな!」
「軍曹どのの命が、かかっているでござる!」
「うむ、その通りだよ!」
ちなみに軍曹は聖職者たちの手によって別室に運ばれた。
表向きは「一応、聖女かもしれないから」だったが、誰の目から見ても殺人事件が起こるのを防ぐために他ならない。
選定の水晶に並んだ乙女達は誰一人として光ることはなく、親父たちの出番になってしまった。
「ついに、拙者達の出番になってしまったな!」
「うむ、周りの視線が気になるな!」
「光ったら、間違いなく……」
「殺人事件になるでござる!」
親父たちの命は風前の灯火になるかと思われたが、教授があるアイディアを思いついた。
「うむ、二人同時に水晶に触れるのはどうかね!」
「無駄だと思うが……」
「やるだけやってみるか!」
「チャレンジでござる!」
村正とブドウが水晶に触れた途端、二人は光に包まれた。
「また光ったでござる!」
「うむ、光ってしまったね!」
影と教授は失格になった乙女達を見ないようにしながら、その光景を見ていた。
事実、失格になった乙女達は嫉妬、憎しみ、怒りなどの負のオーラを身にまとい、殺人事件一歩手前になったが、殺人事件は起きなかった。
光が治まった村正とブドウは正装(モーニング)を着て、鬚をつけて、突然踊り始めた。
「ヒ……ヒゲダンス……でござる?」
「うむ、ヒゲダンスだね!」
親父たちの含む儀式の場にいた者たちの思考はフリーズした。
軍曹が聖女に転職した……のかな?
儀式の場は混沌(カオス)と化していた
納得のいかない聖女候補の乙女たちによる暴動。
それを鎮めようとする聖職者たち。
パニックが伝染した群衆(モブ)。
これらは、軍曹が聖女(?)に選ばれたことによって起こった事だった。
そんな中、親父たちはある疑問が浮かんでいた。
「なんで水晶が光ったんだ?」
「確かにワシらを含む全員がコレは「何かの間違いだ」と、思っているはずだ!」
「うむ、だが、確信はあるが、証拠がない以上は否定することはできないよ!」
「所で、気絶した軍曹どのをあのままの状態にしておいていいんでござるか?」
軍曹は水晶をスライディングキャッチした時に光を至近距離から見た為、気を失っていた。
「気を失っているならそのままの方がいい!」
「確かに目覚めたら目覚めたでやっかいなことになるな!」
「うむ、そのためにも今の内に対策を……」
「残念ながら、手遅れでござる」
儀式の場は聖女候補の乙女達の手によって完全に占拠され、儀式のやり直しを要求していた。
「……聖職者の根性無し!」
「村正!落ち着け!」
「うむ、気持ちはわかるが、下手に暴力を振るうわけにはいかないのだよ!」
「むしろ聖職者たち方に同情するでござる!」
親父たちは視線を床に向けた。
そこには顔を爪でひっかかれた傷跡がある者や髪を引っ張られたのか、頭皮の一部が禿げた者たちが倒れていた。
「聖職者たち……ボロボロになったな!」
「女を怒らせると怖いのは、どこの世界でも共通のようだな!」
「うむ、我々も気をつけた方がいいようだね!」
「これからどうなるんでござる!」
一時間後。
聖女認定の儀式はやり直しになった。
一部、「それでいいのか?」という意見もあったが、乙女達に睨まれて、意見を取り下げた。
「このままだと、また暴動が再発するじゃないのか?」
「今度こそ、聖女は現れることを祈るしかないな!」
「軍曹どのの命が、かかっているでござる!」
「うむ、その通りだよ!」
ちなみに軍曹は聖職者たちの手によって別室に運ばれた。
表向きは「一応、聖女かもしれないから」だったが、誰の目から見ても殺人事件が起こるのを防ぐために他ならない。
選定の水晶に並んだ乙女達は誰一人として光ることはなく、親父たちの出番になってしまった。
「ついに、拙者達の出番になってしまったな!」
「うむ、周りの視線が気になるな!」
「光ったら、間違いなく……」
「殺人事件になるでござる!」
親父たちの命は風前の灯火になるかと思われたが、教授があるアイディアを思いついた。
「うむ、二人同時に水晶に触れるのはどうかね!」
「無駄だと思うが……」
「やるだけやってみるか!」
「チャレンジでござる!」
村正とブドウが水晶に触れた途端、二人は光に包まれた。
「また光ったでござる!」
「うむ、光ってしまったね!」
影と教授は失格になった乙女達を見ないようにしながら、その光景を見ていた。
事実、失格になった乙女達は嫉妬、憎しみ、怒りなどの負のオーラを身にまとい、殺人事件一歩手前になったが、殺人事件は起きなかった。
光が治まった村正とブドウは正装(モーニング)を着て、鬚をつけて、突然踊り始めた。
「ヒ……ヒゲダンス……でござる?」
「うむ、ヒゲダンスだね!」
親父たちの含む儀式の場にいた者たちの思考はフリーズした。
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