異世界親父騒動記

第五章 親父たちと砂漠

親父たちの大後悔時間！

前回までのあらすじ
船の名前でもめる親父たち。

　朝日が昇る。
「我らがドリフター号！」
「妥協に次ぐ妥協で付いた名前！」
「うむ、それでも我々の船?（筏）だ！」
「出航でござる！」
「肯定であります！」
　こうして親父たちの船（筏）ドリフター号は出航した。
　親父たちは少し遠回りになるが海岸線に沿って行くルートを選択した。

　一時間後。
　親父たちはドリフター号を神輿のように担いで、陸地を歩いていた。
「わしら、何のために海に出たんだ?」
「仕方がないだろう！波で戻されてしまったんだから！」
「うむ、少しでも距離を稼ぐために船を担いで移動するんだよ！」
「そのうち、好転するであります！」
「それまで、海岸線に沿って進むでござる!」
　親父たちの船出は前途多難になった。
　この後も親父たちは、船（筏）を海に出しては、状況が悪くなると、陸地に戻って船（筏）を担いで、陸地を進むを繰り返していた。

　三日後。
　親父たちは地元漁師たちに因縁をつけられていた。
「拙者達に何か悪いことしたか？」
「別に漁場を荒らした覚えはないが？」
「うむ、だが相手は敵意丸出しでこっちを見ているよ！」
「好戦的でござる！」
「肯定であります！」
　対決は避けれない親父たち。
　ここで地元漁師たちは一つ大きなミスを犯していた。
　それは彼らが船を持っていた。
　その事が、彼らにとって大きな悲劇を生むことになる。