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番外編
番外編 こんなクリスマスプレゼントは嫌だー!
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「読者の皆様、こんにちわもしくはこんばんわ。司会担当の冒険者パーティードリフターのリーダーをやっております村正です。今日はクリスマス・イブ。クリスマスプレゼントを楽しみにしている人もいらっしゃると思います。よって今回のこんな○○は嫌だーシリーズはクリスマスプレゼントをテーマにお送りしたいと思います。どうぞお楽しみくだい!」
ブドウのクリスマスプレゼントの場合
村正はクリスマスプレゼントを持ったブドウをスルーした。
「村正―――!!」
「なんだ?」
「何でワシを無視するんだーーー!」
「当たり前だ!」
「何が?当たり前なんだ!」
「今日のテーマはクリスマスプレゼント……異世界親父騒動記を見ている読者の皆さんなら同然予想できるだろう!すなわち、ブドウが用意したクリスマスプレゼントは酒だ!読者の方には未成年も含まれているんだから、スルーされるのは当然だろう!」
「失礼な!酒はわしが飲んだから違う!」
「余計にタチが悪い!飲酒運転ならぬ、飲酒仕事か!」
村正のツッコミを回避したブドウはクリスマスプレゼントを広げた。
「これが、わしの用意したクリスマスプレゼントのお菓子だ!」
それを見た村正は……。
「…………」
無言。
「どうしたんだ?村正!」
「こ、これがク…リス…マスプレゼント……?」
「そうだ!」
ブドウは広げたクリスマスプレゼントは、スルメ、酢昆布、柿ピーなど酒のつまみになるものだった。
十人中十人がクリスマスのプレゼントだと言ったら、否定する。
「拙者には酒のつまみにしか見えないんだが……」
「わしが子供の頃はコレが三時のおやつだった!」
村正はブドウが飲兵衛になった理由が理解できた。
「駄目だこりゃ!!」
村正はお約束のセリフを言うしかなかった。
教授のクリスマスプレゼントの場合
村正はクリスマスプレゼントを持った教授もスルーしたが、教授に肩を掴まれた。
「うむ、お約束のボケはなしの方向でお願いしたいね!」
「ボケではなく、当然の結果なんだが…………」
村正の意見を無視して、教授はクリスマスプレゼントを広げた。
「これが私が用意したクリスマスプレゼントだよ!」
「教授……コレ……って……」
教授が用意したクリスマスプレゼントは○人二十八号のオモチャだった。
「私が開発した鉄人二重丸号のミニサイズ。名づけてミニ鉄人二重丸号だよ!」
村正はハリセンで教授にツッコミをいれた。
「痛い!いきなり何をするんだね!」
「当然だろう!パチモンなんかをクリスマスプレゼントにするな!」
「失礼な!これは私が作ったロボットの玩具だよ!偽物扱いされる覚えはないよ!」
「それなら、どんな機能が付いているんだ!」
「うむ、よくぞ聞いてくれた!まず腕のボタンを押すとバネ式ロケットパンチが飛びだす。そして、この有線のリモコンで動かす事が出来るんだよ!」
「試しに動かしてみてくれ!」
村正はそう言って、教授から離れた。
「うむ、ではスイッチオン!」
電源を入れた途端、ミニ鉄人二重丸号は爆発した。
「わ……私の……ミニ鉄人が……」
(予想通りだった!)
そう心の中で呟く村正。
絶望する教授を放置して、その場を去る村正。
お約束のセリフを言う気にもならなかった。
影のクリスマスプレゼント
村正は疲れた顔で、クリスマスプレゼントを持った影の元にやって来た。
「村正どの!どうしたんでござる!疲れた顔でござる!」
「気にしないでくれ!前半は碌なクリスマスプレゼントがなかったからだ!」
「それなら、このクリスマスプレゼントなら大丈夫でござる!」
そう言って、影が出したクリスマスプレゼントは折り紙で作った手裏剣だった。
「これがクリスマスプレゼントなのか?」
「そうでござる!」
「前半の二人のクリスマスプレゼントに比べたら、まだマシだが、子供たちが喜ぶか?」
「フフフ、甘いでござるよ!村正どの!」
「何がだ!」
「これは大人用のクリスマスプレゼントでござる!」
「これのどこが……ま、まさか……」
村正の返事を聞かず、影は折り紙手裏剣を木の的に向かって、投げた。
「ど真ん中でござる!」
折り紙手裏剣は見事木でできた的に命中した。
「実用性のあるクリスマスプレゼントでござる!」
「こんな!危ない物をクリスマスプレゼントにするなーーー!!」
影の頭部に村正のハリセンが炸裂。
「ひ、ひどいでござる!」
「駄目だこりゃ!!」
村正はひきつった顔をしながら、お約束のセリフを言った。
軍曹のクリスマスプレゼント
「ラストは軍曹!頼むから、まともなクリスマスプレゼントを頼む!」
「大丈夫であります!」
「見たところ、クリスマスプレゼントらしきものがないようだが?」
「自分は鳥料理を作って、それをクリスマスプレゼントにしようと思ったんでありますが、材料の調達が自分一人では不可能と判断したために援軍を求めるであります!」
「そうなのか?それじゃあ、全員で調達しに行こう!」
「感謝します!」
◇
親父たちは鳥料理の材料を調達に向かった先には、養鶏場ではなく、闘鶏場だった。
「なんだ?ここは……」
「うむ、どう考えても、料理の材料を調達する場所ではないね!」
「むしろコロシアム(闘技場)だな!」
「軍曹どの!材料を仕入れる場所を間違えたんでござるか?」
「ここで間違いないであります!」
親父たちがそんな話をしているうちに対面のゲートから現れたのは……。
「また今年も勘違い野郎共がきたか!」
喋るでかい鶏だった。
「なんだ!あの鶏は!」
「うむ、どう考えても堅気(かたぎ)ではないね!」
「むしろ世紀末覇王でござる!軍曹どの!あの鶏は何者でござる!」
「あの鶏こそ、この闘鶏場の王者(チャンピオン)であります!」
「も、もしかして鳥料理の材料って……」
「あの鶏を倒して……」
「うむ、その肉を調理するのかね!」
「肯定であります!」
「無茶でござる!」
こうして軍曹のクリスマスプレゼントである鳥料理の為の戦いが始まった。
結果は…………親父たちのボロ負け。
「軍曹のクリスマスプレゼントはなしだな!」
「むしろ、あの鶏相手によく生きているな!」
「うむ、あきらかに手を抜いてもらったようだね!」
「肯定であります!」
「仕方がないでござる!最後はあの言葉でしめるでござる!」
親父たち全員「「「「「メリークリスマス(でござる)!!」」」」」」
ブドウのクリスマスプレゼントの場合
村正はクリスマスプレゼントを持ったブドウをスルーした。
「村正―――!!」
「なんだ?」
「何でワシを無視するんだーーー!」
「当たり前だ!」
「何が?当たり前なんだ!」
「今日のテーマはクリスマスプレゼント……異世界親父騒動記を見ている読者の皆さんなら同然予想できるだろう!すなわち、ブドウが用意したクリスマスプレゼントは酒だ!読者の方には未成年も含まれているんだから、スルーされるのは当然だろう!」
「失礼な!酒はわしが飲んだから違う!」
「余計にタチが悪い!飲酒運転ならぬ、飲酒仕事か!」
村正のツッコミを回避したブドウはクリスマスプレゼントを広げた。
「これが、わしの用意したクリスマスプレゼントのお菓子だ!」
それを見た村正は……。
「…………」
無言。
「どうしたんだ?村正!」
「こ、これがク…リス…マスプレゼント……?」
「そうだ!」
ブドウは広げたクリスマスプレゼントは、スルメ、酢昆布、柿ピーなど酒のつまみになるものだった。
十人中十人がクリスマスのプレゼントだと言ったら、否定する。
「拙者には酒のつまみにしか見えないんだが……」
「わしが子供の頃はコレが三時のおやつだった!」
村正はブドウが飲兵衛になった理由が理解できた。
「駄目だこりゃ!!」
村正はお約束のセリフを言うしかなかった。
教授のクリスマスプレゼントの場合
村正はクリスマスプレゼントを持った教授もスルーしたが、教授に肩を掴まれた。
「うむ、お約束のボケはなしの方向でお願いしたいね!」
「ボケではなく、当然の結果なんだが…………」
村正の意見を無視して、教授はクリスマスプレゼントを広げた。
「これが私が用意したクリスマスプレゼントだよ!」
「教授……コレ……って……」
教授が用意したクリスマスプレゼントは○人二十八号のオモチャだった。
「私が開発した鉄人二重丸号のミニサイズ。名づけてミニ鉄人二重丸号だよ!」
村正はハリセンで教授にツッコミをいれた。
「痛い!いきなり何をするんだね!」
「当然だろう!パチモンなんかをクリスマスプレゼントにするな!」
「失礼な!これは私が作ったロボットの玩具だよ!偽物扱いされる覚えはないよ!」
「それなら、どんな機能が付いているんだ!」
「うむ、よくぞ聞いてくれた!まず腕のボタンを押すとバネ式ロケットパンチが飛びだす。そして、この有線のリモコンで動かす事が出来るんだよ!」
「試しに動かしてみてくれ!」
村正はそう言って、教授から離れた。
「うむ、ではスイッチオン!」
電源を入れた途端、ミニ鉄人二重丸号は爆発した。
「わ……私の……ミニ鉄人が……」
(予想通りだった!)
そう心の中で呟く村正。
絶望する教授を放置して、その場を去る村正。
お約束のセリフを言う気にもならなかった。
影のクリスマスプレゼント
村正は疲れた顔で、クリスマスプレゼントを持った影の元にやって来た。
「村正どの!どうしたんでござる!疲れた顔でござる!」
「気にしないでくれ!前半は碌なクリスマスプレゼントがなかったからだ!」
「それなら、このクリスマスプレゼントなら大丈夫でござる!」
そう言って、影が出したクリスマスプレゼントは折り紙で作った手裏剣だった。
「これがクリスマスプレゼントなのか?」
「そうでござる!」
「前半の二人のクリスマスプレゼントに比べたら、まだマシだが、子供たちが喜ぶか?」
「フフフ、甘いでござるよ!村正どの!」
「何がだ!」
「これは大人用のクリスマスプレゼントでござる!」
「これのどこが……ま、まさか……」
村正の返事を聞かず、影は折り紙手裏剣を木の的に向かって、投げた。
「ど真ん中でござる!」
折り紙手裏剣は見事木でできた的に命中した。
「実用性のあるクリスマスプレゼントでござる!」
「こんな!危ない物をクリスマスプレゼントにするなーーー!!」
影の頭部に村正のハリセンが炸裂。
「ひ、ひどいでござる!」
「駄目だこりゃ!!」
村正はひきつった顔をしながら、お約束のセリフを言った。
軍曹のクリスマスプレゼント
「ラストは軍曹!頼むから、まともなクリスマスプレゼントを頼む!」
「大丈夫であります!」
「見たところ、クリスマスプレゼントらしきものがないようだが?」
「自分は鳥料理を作って、それをクリスマスプレゼントにしようと思ったんでありますが、材料の調達が自分一人では不可能と判断したために援軍を求めるであります!」
「そうなのか?それじゃあ、全員で調達しに行こう!」
「感謝します!」
◇
親父たちは鳥料理の材料を調達に向かった先には、養鶏場ではなく、闘鶏場だった。
「なんだ?ここは……」
「うむ、どう考えても、料理の材料を調達する場所ではないね!」
「むしろコロシアム(闘技場)だな!」
「軍曹どの!材料を仕入れる場所を間違えたんでござるか?」
「ここで間違いないであります!」
親父たちがそんな話をしているうちに対面のゲートから現れたのは……。
「また今年も勘違い野郎共がきたか!」
喋るでかい鶏だった。
「なんだ!あの鶏は!」
「うむ、どう考えても堅気(かたぎ)ではないね!」
「むしろ世紀末覇王でござる!軍曹どの!あの鶏は何者でござる!」
「あの鶏こそ、この闘鶏場の王者(チャンピオン)であります!」
「も、もしかして鳥料理の材料って……」
「あの鶏を倒して……」
「うむ、その肉を調理するのかね!」
「肯定であります!」
「無茶でござる!」
こうして軍曹のクリスマスプレゼントである鳥料理の為の戦いが始まった。
結果は…………親父たちのボロ負け。
「軍曹のクリスマスプレゼントはなしだな!」
「むしろ、あの鶏相手によく生きているな!」
「うむ、あきらかに手を抜いてもらったようだね!」
「肯定であります!」
「仕方がないでござる!最後はあの言葉でしめるでござる!」
親父たち全員「「「「「メリークリスマス(でござる)!!」」」」」」
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