異世界親父騒動記

マサカド

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第五章 親父たちと砂漠

親父たちVSダンジョン・ユキノジョウとの決戦!

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前回までのあらすじ
ダンジョン一族の長ダンジョン・ユキノジョウは地球を知っていた事に親父たちは驚いた。

「「「「地球を知っている(でござる)!!」」」」
 親父たちの言葉にダンジョン・ユキノジョウはうなづく。
「つまり、こいつは……」
「うむ、間違いないね!」
「そう考えるのが自然でござる!」
「肯定であります!」
 ダンジョン・ユキノジョウは、かすかな笑みを浮かべた。
 自分が同郷の者を思わせて、油断させることに成功したと確信したからだ。
 しかし、その予想はいろんな意味で裏切られた。
「「「「チキュウという場所で歌舞伎がやっているから知っているんだ(でござる)!」」」」
 コクコク(喉を痛めているブドウも首を縦に振る)
 この親父たちの予想斜め下の言葉にダンジョン・ユキノジョウはコケた。
「なんで?コケたんだ!」
「たぶん、図星を突かれたからでござる!」
「うむ、我々の推測は間違いなかったようだね!」
「肯定であります!」
 コクコク(首を縦に振るブドウ)
 親父たちは自分に都合のいい解釈をした。
 だが、その考えは…………
「違うわ!このボケがーーーーーーーーーーーー!!」
 ダンジョン・ユキノジョウによって否定された。
「「「「なぜ(でござる)?」」」」
「普通に考えて、自分達を同じ地球からこの世界に来たと思わないのか!」
「「「「全然」」」」」
ブンブン(首を横に振るブドウ)
「…………」
 親父たちの即答にダンジョン・ユキノジョウは親父たちにダンジョン一族が何者なのかを説明した。
 ダンジョン一族は元々は地球の人間たちの欲望から生まれた怪人集団。
 どこかの組織みたいに世界征服を目論んでいたが、自称正義の味方によって野望は潰え、地下にもぐり、再起をはかろうとした時に、この世界に飛ばされてしまった。
 その説明を受けて、親父たちは無言で着替え始めた。
 ダンジョン・ユキノジョウは親父たちの行動に困惑した。
「何をやっているんだ?」
 ダンジョン・ユキノジョウの質問に親父たちは行動で答えた。
「オヤジ一号(レッド)!」
「オヤジ二号(イエロー)!」と書かれたカンペを持つブドウ。
「オヤジ三号(ブルー)!」
「オヤジ四号(グリーン)でござる!」
「オヤジ五号(グレー)!」
「「「「五人揃って、加齢臭戦隊オヤジレンジャーーーー(でござる)!!!」」」」
 親父たちのファイティングポーズと共に背後にカラフルな爆煙が噴き出した。
「…………」
 ダンジョン・ユキノジョウは親父たちの行動が理解できなかった。
 だが、これがダンジョン一族の長ダンジョン・ユキノジョウと親父たちことオヤジレンジャーの決戦のゴングだった。
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