異世界親父騒動記

マサカド

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第五章 親父たちと砂漠

親父たち、城攻めをする6

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前回までのあらすじ
相手に爆弾という名のババを押し付けあう親父たち。

 爆弾のババ抜きをした結果、村正が爆弾を設置することになった。
「村正!たまにはリーダーらしいところ見せろ!」
「うむ、リーダーらしく、男気を見せてくれたまえ!」
「健闘を祈るであります!」
 ブドウ、教授、軍曹は気楽に声援を送ったが、村正の耳には届かなかった。
 正確には聞く余裕がないほど、村正の頭の中は混乱していた。
 だが、そんな混乱状態の中、村正は素早く爆弾を設置し、点火。
 すぐさま爆弾は爆発した。
「うむ、爆弾は爆発したが……」
「なにか?おかしくないか!」
「肯定であります!」
 爆弾が爆発した以外に爆発音はなく、ブロッカーの自走砲の周りには大量の煙が漂っているだけであった。
「うむ、あれだけ派手に爆発したら破片の一つでも飛んでくるものだが……」
「何も飛んでこないし、煙が漂っているだけだ!」
「肯定であります!」
「当たり前でござる!アレは煙幕弾でござる!」
「「「なに―――!!」」」
「なんで!煙幕弾があるんだ?」
「あの時、使うはずだったモノでござる!」
「うむ、あの時とはいつのことかね?」
「橋で囲まれた時でござる!」
「「「あの時か!」」」(くわしくは親父たちと新聞を参照)
 こうして、一縷の望みを賭けた親父たちの作戦は失敗に終わり、ブロッカーの自走砲は
いまだに健在だった。
 五分後。
 煙はなくなったが、ブロッカーの自走砲は沈黙したままだった。
「おかしいな!」
「うむ、確かにおかしい!」
「不気味でござる!」
「肯定であります!」
 親父たちは、その場を動けずにいた。
 煙は晴れたのに動かないブロッカーの自走砲。
 親父たちは近づくのを躊躇していた。
「うむ、こういう時はリーダーを率先して行動するものだが……」
「今の村正には無理だ!」
「混乱して不気味な踊りを踊っているでござる!」
「肯定であります!」
 親父たちを視線の先には不気味な踊りを踊っている村正がいた。
「うむ、仕方がない全員で近づこう!」(村正は抜きで)
「全員で近づくしたないか!」(村正は抜きで)
「みんなで近づけば怖くないでござる!」(村正どのは抜きでござる)
「肯定であります!」(村正は抜きであります)
 親父たちはブロッカー自走砲に近付き、出入り口と思われるハッチを開けたのだが、その中身に驚くのだった。
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