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第五章 親父たちと砂漠
親父たち、リングに上がれない。
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前回までのあらすじ
ドクスマ・マンと対決する為に準備をする親父たち。
準備が終わった親父たちが見たドクスマ・マンの顔は引きつっていた。
「うむ、覆面の上からでもわかるくらいに顔が引きつっているね!」
「「「「…………」」」」
教授の言葉に無言で答える親父たち。
「うむ、なぜ皆、沈黙するのかね?」
「教授……まだわからないのか?」
「うむ、何がだね?」
「教授の後ろにあるそれは何だ?」
教授の後ろには鉄人二十○号がいた。
「うむ、見ての通りロボットだよ!名は鉄人二重丸号だよ!」
「そのロボットにプロレスさせるつもりなのか?」
「うむ、その通りだよ!この鉄人二重丸号はリモコンで私自ら操作するから何の問題もないよ!」
「完全に鉄人二十○号のパクリじゃないか!」
「ロボット使う時点で間違っているぞ!」
「卑怯でござる!」
「肯定であります!」
親父たちの意見に賛成なのかドクスマ・マンも両腕でバツのポーズをとっていた。
「失礼な!これは鉄人二十○号のパクリではないよ!リモコンはレバーではなく、ゲーム機のコントローラーだし、無線ではなく有線操作になっているから、パクってはいない!」
教授のパクリじゃない反論に、親父たちは心の中で「そうじゃない!」とツッコミを入れた。
このままでは駄目だと思った村正はある一計を思いついた。
「教授!パクリじゃないのなら、そのリモコンを拙者に貸してくれ!」
「うむ、それで疑いが晴れるのなら好きにしたまえ!」
そう言って、教授はリモコンを村正に渡した。
村正がリモコンのボタンをあちこち押した途端に鉄人二重丸号の両腕が飛んだ。
「今のは何でござる!」
「うむ、バネ式ロケットパンチだよ!」
「玩具か!」
突っ込みを入れるブドウに対して。
「うむ、玩具の技術でも科学的には理にかなっているんだよ!」
「肯定であります!」
軍曹は教授の意見に賛成した。
そんな状況の中、村正はまたリモコンのボタンを押した。
今度は鉄人二重丸号の腹の部分からミサイルが飛んだ。
「な、何だ?あれは?」
「うむ、お腹(なか)の部分にミサイルランチャーを仕込んでおいたんだよ!名づけて〝お腹(なか)ミサイル〟だよ!」
教授の言葉に唖然となる親父たちとドクスマ・マン。
「見た目は鉄人二十○号で、中身はマジンガー○!」
「完全に別のロボットが混じっているぞ!」
「教授を捕獲でござる!」
「肯定であります!」
こうして教授はロープミイラと化した。
「危なかった!」
「もう少しで、悲劇が生まれるところだったな!」
「じゃあ、リングに上がるでござる!」
そう言ってリングを上がろうとする影の肩を村正は掴んだ。
「村正殿!どうしたんでござる?」
「影、右袖をめくって、拙者たちに見せろ!」
村正の言葉に反応する影。
「ナンノコトデゴザルカ?サッパリ、ワカラナイデゴザル!」
思いっきり動揺する影を無視して村正は影の右袖をめくった。
影の右腕に武器が仕込まれていた。
「やっぱり隠し武器を仕込んでいたか!」
「袖箭(ちゅうせん)だな!これは」
「ブドウ!袖箭(ちゅうせん)ってなんだ!」
「袖箭(ちゅうせん)は中国発祥の暗器の一つだ!この筒に短い矢を仕込んでバネの力で発射するんだ!」
「影!!」
「別に何の問題もないでござる!プロレスのルールブックに凶器は反則でござるが、暗器に関しては何も書かれてないでござる!」
影は開き直った。
「ルールブックを考えた人に謝れ!」
「プロレスで暗器を使う奴はいないことを前提に書かれているんだ!」
「肯定であります!」
親父たちは正論で影に訴えた。
「わかったでござる!袖箭(ちゅうせん)は外すでござる!それなら文句ないでごさろう!」
そう言ってリングに上がろうとした影を軍曹がホールドした。
「何をするんでござるか?」
「ボディチェックだ!」
「まだ隠しているかもしれないからな!」
「肯定であります!」
親父たちは影が隠している暗器を取り出していった。
十分後。
倒れている影の横に小山ができていた。
「お、思ったより隠していたな!」
「予想以上だ!」
「肯定であります!」
この光景を見ていたドクスマ・マンの顔はマスクの上からでもわかるくらいに青くなっていた。
ドクスマ・マンと対決する為に準備をする親父たち。
準備が終わった親父たちが見たドクスマ・マンの顔は引きつっていた。
「うむ、覆面の上からでもわかるくらいに顔が引きつっているね!」
「「「「…………」」」」
教授の言葉に無言で答える親父たち。
「うむ、なぜ皆、沈黙するのかね?」
「教授……まだわからないのか?」
「うむ、何がだね?」
「教授の後ろにあるそれは何だ?」
教授の後ろには鉄人二十○号がいた。
「うむ、見ての通りロボットだよ!名は鉄人二重丸号だよ!」
「そのロボットにプロレスさせるつもりなのか?」
「うむ、その通りだよ!この鉄人二重丸号はリモコンで私自ら操作するから何の問題もないよ!」
「完全に鉄人二十○号のパクリじゃないか!」
「ロボット使う時点で間違っているぞ!」
「卑怯でござる!」
「肯定であります!」
親父たちの意見に賛成なのかドクスマ・マンも両腕でバツのポーズをとっていた。
「失礼な!これは鉄人二十○号のパクリではないよ!リモコンはレバーではなく、ゲーム機のコントローラーだし、無線ではなく有線操作になっているから、パクってはいない!」
教授のパクリじゃない反論に、親父たちは心の中で「そうじゃない!」とツッコミを入れた。
このままでは駄目だと思った村正はある一計を思いついた。
「教授!パクリじゃないのなら、そのリモコンを拙者に貸してくれ!」
「うむ、それで疑いが晴れるのなら好きにしたまえ!」
そう言って、教授はリモコンを村正に渡した。
村正がリモコンのボタンをあちこち押した途端に鉄人二重丸号の両腕が飛んだ。
「今のは何でござる!」
「うむ、バネ式ロケットパンチだよ!」
「玩具か!」
突っ込みを入れるブドウに対して。
「うむ、玩具の技術でも科学的には理にかなっているんだよ!」
「肯定であります!」
軍曹は教授の意見に賛成した。
そんな状況の中、村正はまたリモコンのボタンを押した。
今度は鉄人二重丸号の腹の部分からミサイルが飛んだ。
「な、何だ?あれは?」
「うむ、お腹(なか)の部分にミサイルランチャーを仕込んでおいたんだよ!名づけて〝お腹(なか)ミサイル〟だよ!」
教授の言葉に唖然となる親父たちとドクスマ・マン。
「見た目は鉄人二十○号で、中身はマジンガー○!」
「完全に別のロボットが混じっているぞ!」
「教授を捕獲でござる!」
「肯定であります!」
こうして教授はロープミイラと化した。
「危なかった!」
「もう少しで、悲劇が生まれるところだったな!」
「じゃあ、リングに上がるでござる!」
そう言ってリングを上がろうとする影の肩を村正は掴んだ。
「村正殿!どうしたんでござる?」
「影、右袖をめくって、拙者たちに見せろ!」
村正の言葉に反応する影。
「ナンノコトデゴザルカ?サッパリ、ワカラナイデゴザル!」
思いっきり動揺する影を無視して村正は影の右袖をめくった。
影の右腕に武器が仕込まれていた。
「やっぱり隠し武器を仕込んでいたか!」
「袖箭(ちゅうせん)だな!これは」
「ブドウ!袖箭(ちゅうせん)ってなんだ!」
「袖箭(ちゅうせん)は中国発祥の暗器の一つだ!この筒に短い矢を仕込んでバネの力で発射するんだ!」
「影!!」
「別に何の問題もないでござる!プロレスのルールブックに凶器は反則でござるが、暗器に関しては何も書かれてないでござる!」
影は開き直った。
「ルールブックを考えた人に謝れ!」
「プロレスで暗器を使う奴はいないことを前提に書かれているんだ!」
「肯定であります!」
親父たちは正論で影に訴えた。
「わかったでござる!袖箭(ちゅうせん)は外すでござる!それなら文句ないでごさろう!」
そう言ってリングに上がろうとした影を軍曹がホールドした。
「何をするんでござるか?」
「ボディチェックだ!」
「まだ隠しているかもしれないからな!」
「肯定であります!」
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十分後。
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「お、思ったより隠していたな!」
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