異世界親父騒動記

第五章 親父たちと砂漠

親父たちVS新たな刺客かな？

前回までのあらすじ
ナーワを撃退（?）した親父たち。
次なる階層に向かう。
貧乏くじを引くのは誰だ。

　親父たちが下りた階層。
　そこには巨大な扉があった。
「ゲーム風に言えば、いかにもラスボスがいる扉だな！」
「つまり、ここのボスを倒せばゲームクリアになるのか？」
「うむ、そうだといいのだがね！」
「油断は禁物でござる！」
「肯定であります！」
　親父たちは扉を開けた。
　扉の向こうには一人の男がいた。
「なんだ？あの男は？」
「うむ、見た目は覆面レスラーだが！」
「雰囲気は昔のボクシング漫画に出てくる奴だ！」
「こころなしか、真っ白になっているでござる！」
「肯定であります！」
　男は親父たちに気づいていないようだったが突然、「クジなんて大嫌いだ―――!!」と叫んだ。
　それが親父たちが部屋に入って最初に聞いた言葉だった。
「いきなり！何を言っているんだ？」
「肯定であります！」
「開口一番のセリフじゃないな！」
「その通りでござる！」
「うむ、我々が来る前に彼の身に何があったんだ？」
　親父たちは知らなかった。
　ダンジョン一族が親父たちの対戦相手をクジで決めた事を。
　そしてクジに選ばれてしまった者の心の叫びが、ちょうど親父たちが部屋に入ってきた時に叫んでしまった。
彼はダンジョン一族の見た目も中身も脳筋なドクスマ・マン。　
　それが、親父たちの新たなる対戦相手。
　この後、ドクスマ・マンは親父たちに心の叫びを聞かれたことに気付いて、気まずくなるのだが、それは次回に続く。

次回予告
親父たちに心の叫びを聞かれたドクスマ・マン。
親父たちを亡き者にしようとリングに立つ。
　次回、「親父たち、レスラーになる」にご期待ください。