異世界親父騒動記

マサカド

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第五章 親父たちと砂漠

親父たち、変化する!

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前回までのあらすじ
ダンジョンに落とされた親父たちは魔物を食って飢えをしのぐ。

 親父たちがダンジョンに落ち、三日が経った。
 その間、親父たちは魔物を食べ、飢えを満たしていた。
 そして、魔物を食べた副作用によって親父たちは変わった。
 まず言葉がカタカナのカタコトになり、毛皮で作った腰ミノと骨の棍棒を装備。
 とどめに顔に奇妙なペイントを施していた。
 知らない者が見れば、親父たちの姿は原住民にしか見えない。
 親父たちの一日は起床と共にダンジョン内を探索し、魔物を見れば「ニク、ニク、ニク、ニク」と叫びながら骨棍棒で容赦なく撲殺。
 仕留めた魔物を拷問器具にしか見えない道具を使って血抜し、焼き、食べる。
 また探索し、下に進む階段を見つけて降りる。
 体内時計が夜になると寝る。
 それの繰り返しだった。
 そんな光景をマジックアイテム「遠見の水晶(大型)」で見ているダンジョン一族は頭を抱えていた。
「あいつらは化け物か!」
「普通、魔物の肉を食ったら、腹痛、下痢、脱水症状などになるはずなのに、何であんな状態異常になるんだ!」
「あ!また魔物を撲殺し始めたぞ!」
「できの悪いB級ホラー映画だって、ここまでひどくはない!」
 親父たちの撲殺シーンを見せられたダンジョン一族の何名かは気分が悪くなり、トイレに駆け込むで行った。
 こうして親父たちの副作用はダンジョン一族の士気にも影響していた。
「やつら、門番の間に到着したぞ!」
 門番の間とは、ダンジョン一族が侵入者を防ぐために作った施設。
 ゲームでいうところの中ボスがいる場所である。
「門番は誰だ?」
「サイクロプス(一つ目巨人)です!」
「そうか、奴なら間抜けなトラッパーのナーワや臆病なミノタウロスと違って、侵入者を始末してくれるだろう!」
 親父たちとサイクロプスの戦いが始まった。
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