異世界親父騒動記

第五章 親父たちと砂漠

親父たち、地上に戻る！

前回までのあらすじ
機械をアイテムボックスに収納したことによって流砂に流された親父たちの運命は……。

　流砂に流されてしまった親父たちは…………。
「眩しいな！」
「暑いな！」
「太陽でござる！」
「うむ、太陽だね！」
「肯定であります！」
　地上にいた。
　運よく全員が乗れる板と出くわし、板に乗って地上へと戻って来た。
「まさか流砂と共に地上に打ち上げられるとは……」
「間欠泉ならぬ間欠砂だったな！」
「鯨の潮吹きを思い出したでござる！」
「ピノキオでありますか？」
「うむ、みんな！そろそろ現実に戻った方がいいと思うのだが？」
「「「「いやだ（でござる）!!」」」」
　教授の意見を拒否する親父たち。
　親父たちがいる場所は地上から五十メートルの高さにいた。
　運悪く噴水の如く噴射している部分の流砂の上に板がのってしまい、降りるに降りれない状態にいた。
「うむ、みんなの気持ちはわかるが、いつまでもここにいるわけにはいかないよ！」
「教授！そう言うが……今のわしらは文字通り手も足も動かせない状態だ！」
「微妙なバランスで、この板は安定している状態で動いたら……」
「地面に真っ逆さまに落ちるのは確実でござる！」
「肯定であります！」
　親父たちにできることは空を見上げることだけ。
   またの名を現実逃避。
　親父たちが地上に無事降りることができたのは、その日の夕方になってからだった。