異世界親父騒動記

第五章 親父たちと砂漠

親父たち、砂漠に立つ（？）

前回までのあらすじ
元いた世界で言うところの日本に向かう為には手段を選ばない親父たち。
鉄仮面の飛行船に乗って、地中海を越えるのだった。

　ここは元の世界で言うところのエジプト。
　親父たちはこの地にいた。
「村正！」
「なんだ？ブドウ！」
「今思った事なんだが、わしらの乗った乗り物ってすぐに壊れていないか？」
「奇遇だな！拙者も同じことを考えていた！」
「右に同じであります！」
「同意見でござる！」
「うむ！気持ちはわかるが、そろそろ現実に目を向けるべきではないのかね？」
「「「「飛行船を墜落させた人には言われたくない（でござる）!!!」」」」
　親父たちの目の前には移動の為に使っていた飛行船が燃えていた。
　なぜ？こんなことになったかと言うと、乱気流に巻き込まれ、教授のへたくそな運転な上に乱気流に巻き込まれ、操縦不能で墜落し、炎上したからだ。
「うむ、だが、海に落ちなかっただけでも、よかったと思うべきではないのかね？」
「確かに！」
「そうかもな！」
「右に同じであります！」
「落ちていたら最悪でござる！」
　教授の弁明で、一応は納得した親父たちは、改めて辺りを確認したが、後ろは海、前は砂漠があるだけだった。
「うむ、見事なまでに何もないね！」
「目標物が何一つない！」
「忍者の目でも何もないでござる！」
「砂漠を歩いたら、間違いなく遭難するな！」
「肯定であります！」
　親父たちはこのまま、立ち往生…………しなかった。
　とりあえず、海岸線に沿って、東に歩くことしたのだが、この親父たちの行動がまともな結果を生みだすことはない。
　この砂の国で親父たちはどんな騒動を起こす・・・のかな？