異世界親父騒動記

第四章 親父たちと仮面

親父たちと仮装

前回までのあらすじ
パルスで騒ぎを起こす謎の怪盗鉄仮面に対して親父たちは行動する。

「ハハハ！この店の宝石はすべて頂いた！」　
　燃え盛る建物の上に黒で統一された服を着た仮面の男がいた。
　巷を騒がす鉄仮面が自分のやったことを主張していた。
　しかし民衆またの名を野次馬たちは、そんな鉄仮面を無視して別の建物に目を向けていた。
　そこにはカラフルな仮装をした親父たち。
「オヤジ一号！」
「オヤジ二号！」
「オヤジ三号！」
「オヤジ四号でござる！」
「オヤジ五号！」
「「「「「五人揃って、加齢臭戦隊オヤジレンジャーーーー（でござる）!!!」」」」」
　親父たちが名乗った途端に五色のカラフルな爆煙が噴き出し、それぞれポーズを取る親父たち。
　その場にいた者たちは目が点になり、心の中で（誰？）と突っ込みをいれた。
　そんな中、空気の読めない親父たちは。
「神妙にお縄につけ鉄仮面！」
「年貢の納め時だ！」
「うむ、鉄仮面！逮捕だ！」
「三号どの！○形警部になっているでござる！」
「肯定であります！」
　それぞれ鉄仮面に対して、捕まえると宣告したが鉄仮面は親父たちを無視して、仲間の馬車に退散した。
　この時の鉄仮面の心境を現場を目撃していた人物はある新聞屋にこう述べた「こんな連中に捕まった日には末代までの恥だ」と背中が語っていたと。
　そんな鉄仮面の心境など関係なしに追いかけるオヤジレンジャーに仮装した親父たち。
　しかし、この時親父たちは一つ大きな失敗をしていた。
　爆煙と共に火の粉が周りの建物に振りかかり、出火。
結果として、大規模な大火事になってしまった。
　次の日の新聞には親父たちの事が三面に小さく書かれていた「鉄仮面の模倣犯の五人組が現れる」と。
　さらに「鉄仮面！宝石店だけではなく、その周りの建物にも放火！」と一面に書かれていた。
　親父たちによって、宝石窃盗だけではなく、放火魔として書かれていた。
　これを読んだ鉄仮面は「無実だ！」と叫んだのは言うまでもない。