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第二章 親父たち大陸横断する
親父たち、追われる5 船券争奪編
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前回までのあらすじ
海の向こうの大陸に渡ろうとする親父たち。
暴徒たちの撃退しながら、乗る船がある港に着いたのだが……。
港は荒れていた。
海ではなく、暴徒の集団によって荒れていた。
港は辺り一面暴徒の海と化していた。
「マズイことになったな!」
「うむ、この状況は想定外だった!」
「困ったことになったでござる!」
「肯定であります!」
そう言って、親父たちは村正の方を見つめていた。
「拙者にどうしろと言うんだ?」
村正のツッコミを無視して、親父たちは円陣を組んだ。
「うむ、やはりあの時の記憶は無くなっているようだね!」
「あのキレた時に出した技を使えば、この状況を打破できるんだがな!」
「しかし、あの時とは状況が違うでござる!」
「肯定であります!」
円陣を組んでヒソヒソ話をする親父たち。
なぜ自分だけ仲間外れになっているのか?疑問に思う村正だが、まさか仲間達が自分を大量虐殺者にしようとしているとは、夢にも思ってもいなかった。
そんな親父たちの後ろから、暴徒の増援が来ていた。
「後ろから暴徒の集団がやって来たぞ!」
「前門の虎、後門の狼か!」
「ピンチでござる!」
「肯定であります!」
「うむ、諸君。喜べ!たった今、策が浮かんだ!」
「教授の策か……」(何かを悟った顔をした村正)
「絶対ダメな奴だろうな……」(嫌な予感しかしないブドウ)
「でも、他に選択肢がないでござる……」(不安しかない影)
「肯定であります……」(すでにあきらめた軍曹)
「うむ、大船に乗ったつもりで期待してくれたまえ!」(自画自賛する教授)
こうして親父たちは教授の策に乗ることにした。
その策が泥船だったとしても親父たちには乗る選択肢しか残されていなかった。
三十分後。
親父たちは船の上にいた。
「まさか、あんな策で船に乗れるとは…………」
「青天の霹靂だな…………」
「忍者もビックリでござる…………」
「肯定であります…………」
「うむ、人生何があるかわからない物だよ?」
教授の発言に冷たい目で見つめる親父たち。
教授の策とは、まず親父たちがリオのカーニバルに出るような衣装に着替え、増援された暴徒達の最後尾に着く。
そして辺りに爆竹を投げまくって、船に向かうと言う策であった。
この話を聞いた時、親父たちの表情はその内に秘めた感情を表したものだったが、意外なほど、うまくいった。
親父たちは衣装だけではなくブキミな化粧まで施していた為に暴走した暴徒達の感情を正常に戻すほどひどかったの一言に他ならない。
そのまま船に乗るために船の担当者にチケットを見せた時の担当者の引きつった顔を親父たちは忘れることはできなかった。
「しかし教授!拙者たち、この船に乗って、大丈夫なのか?」
「うむ、何がだね?」
「この船の名前でござる!」
「どんな美酒を飲んでも、酔えないな!」
「肯定であります!」
親父たちの乗った船の名前は「ダメダニック」。
元いた世界で有名な沈没船のパクリのような名前の船だった。
「うむ、その心配なら問題ないよ!アレはイギリスからアメリカに向かう船だったからね!私たちはその逆を行くのさ!心配いらないよ!」
教授の説明にますます不安になる親父たち。
そんな親父たちの不安をよそに船は汽笛を鳴らし、港を出港した。
それは親父たちの新たなる旅の始まりでもあった。
海の向こうの大陸に渡ろうとする親父たち。
暴徒たちの撃退しながら、乗る船がある港に着いたのだが……。
港は荒れていた。
海ではなく、暴徒の集団によって荒れていた。
港は辺り一面暴徒の海と化していた。
「マズイことになったな!」
「うむ、この状況は想定外だった!」
「困ったことになったでござる!」
「肯定であります!」
そう言って、親父たちは村正の方を見つめていた。
「拙者にどうしろと言うんだ?」
村正のツッコミを無視して、親父たちは円陣を組んだ。
「うむ、やはりあの時の記憶は無くなっているようだね!」
「あのキレた時に出した技を使えば、この状況を打破できるんだがな!」
「しかし、あの時とは状況が違うでござる!」
「肯定であります!」
円陣を組んでヒソヒソ話をする親父たち。
なぜ自分だけ仲間外れになっているのか?疑問に思う村正だが、まさか仲間達が自分を大量虐殺者にしようとしているとは、夢にも思ってもいなかった。
そんな親父たちの後ろから、暴徒の増援が来ていた。
「後ろから暴徒の集団がやって来たぞ!」
「前門の虎、後門の狼か!」
「ピンチでござる!」
「肯定であります!」
「うむ、諸君。喜べ!たった今、策が浮かんだ!」
「教授の策か……」(何かを悟った顔をした村正)
「絶対ダメな奴だろうな……」(嫌な予感しかしないブドウ)
「でも、他に選択肢がないでござる……」(不安しかない影)
「肯定であります……」(すでにあきらめた軍曹)
「うむ、大船に乗ったつもりで期待してくれたまえ!」(自画自賛する教授)
こうして親父たちは教授の策に乗ることにした。
その策が泥船だったとしても親父たちには乗る選択肢しか残されていなかった。
三十分後。
親父たちは船の上にいた。
「まさか、あんな策で船に乗れるとは…………」
「青天の霹靂だな…………」
「忍者もビックリでござる…………」
「肯定であります…………」
「うむ、人生何があるかわからない物だよ?」
教授の発言に冷たい目で見つめる親父たち。
教授の策とは、まず親父たちがリオのカーニバルに出るような衣装に着替え、増援された暴徒達の最後尾に着く。
そして辺りに爆竹を投げまくって、船に向かうと言う策であった。
この話を聞いた時、親父たちの表情はその内に秘めた感情を表したものだったが、意外なほど、うまくいった。
親父たちは衣装だけではなくブキミな化粧まで施していた為に暴走した暴徒達の感情を正常に戻すほどひどかったの一言に他ならない。
そのまま船に乗るために船の担当者にチケットを見せた時の担当者の引きつった顔を親父たちは忘れることはできなかった。
「しかし教授!拙者たち、この船に乗って、大丈夫なのか?」
「うむ、何がだね?」
「この船の名前でござる!」
「どんな美酒を飲んでも、酔えないな!」
「肯定であります!」
親父たちの乗った船の名前は「ダメダニック」。
元いた世界で有名な沈没船のパクリのような名前の船だった。
「うむ、その心配なら問題ないよ!アレはイギリスからアメリカに向かう船だったからね!私たちはその逆を行くのさ!心配いらないよ!」
教授の説明にますます不安になる親父たち。
そんな親父たちの不安をよそに船は汽笛を鳴らし、港を出港した。
それは親父たちの新たなる旅の始まりでもあった。
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