異世界親父騒動記

番外編

番外編 親父たちのオヤジピック 走幅跳

「読者の皆様、こんにちわもしくはこんばんわ。司会担当の冒険者パーティードリフターのリーダーをやっております村正です。今回のオヤジピックは走幅跳をやってみたいと思います。どんな結果になるか、どうぞお楽しみください」

とある某所のグラウンド。
　ここでオヤジピックの走幅跳が行われようとしていた。
　参加選手はブドウ、教授、影。
　計測は村正、軍曹が行うことになった。
「うむ、では走幅跳の順番はブドウ、影、私の順で行うことにしよう。それじゃあ、二人とも飛んだ後の計測をよろしく頼むよ！」
「わかった！」
「了解であります！」
　こうしてオヤジピックの走幅跳が開始された。
　第一走者はブドウ。
　ブドウはスタートした。
　二日酔いの千鳥足で、遅い歩みの上に飛ぶ前に倒れた。
　結果は失格。
「ブドウの奴！昨日あれほど酒を飲むのは控えろっていったのに、学習能力がないのか？」
「肯定であります！」
　第二走者は影。
「忍法韋駄天アンド忍法跳躍でござる!!」
　影は忍者のスキルを使って、大ジャンプしたが、あまりにも強力だったために場外まで飛んで行ってしまった。
　結果はもちろん失格。
「影……普通に飛べばよかったのに……」
「自分もそう思います」
　ラストは教授。
「うむ、私は前の二人とは違うよ！」
「きょ、教授……それは……！」
「どう考えても反則であります！」
　教授はパワードスーツを着込んで走幅跳をやろうとしていた。
「うむ、ではスタートするぞ！」
「教授にスポーツマンシップはないのか？」
「肯定であります」
　村正と軍曹のツッコミをよそに教授はスタートしたが、天罰覿面。
　教授のパワードスーツは黒い煙を上げて、爆発した。
　爆発の煙の中から黒こげになった教授が現れた。
「天罰だな！」
「肯定であります」
　こうして勝者のいないオヤジピックの走幅跳は終わったのだった。