異世界親父騒動記

番外編

番外編 親父たちのオヤジピック カヌー

「読者の皆様、こんにちわもしくはこんばんわ。司会担当の冒険者パーティードリフターのリーダーをやっております村正です。今回のオヤジピックはカヌーをやってみたいと思います。どんな結果になるか、どうぞお楽しみください」

　某所の河。
「うむ、ルールは全員参加で一番にゴールに着いた人が優勝ということでいいかね？」
「「「「意義なし（でござる）!!」」」」
　親父たちはカヌーに乗ってスタートの合図を待っていた。
「うむ、それとスタート地点のカヌーを固定してあるロープがスタートの合図と共に切れるから全員充分に注意してくれたまえ！」
「「「「わかった（でござる）！」」」」
　全員の了解と共に合図の大砲が鳴り、それと伴ってスタート地点のカヌーを固定してあるロープも切れて、スタートした。
　親父たち全員が雄たけびを上げながらオールを動かしているが、スピードは出ていなかった。
　理由は親父たちがカヌーに関してはど素人である為に力任せにオールを動かしているだけでしかなかった。
　そんな中、教授のカヌーが転倒した。
　スタート時に切れたロープがオールに絡まったことが原因だった。
　教授は失格になったが、他の親父たちはそんなことおかまいなしに亀の歩みながらも進んでいく。

　十分後。
　ブドウと軍曹のカヌーが接触（クラッシュ）し、両者のカヌーは沈没。
　優勝は村正と影の一騎打ちで争われることになった。

　三十分後。
　ゴール地点を、ドザエモンとなった親父たちと、破片と化したカヌー、二つに折れたオールが漂っていた。
　結果誰一人としてゴールすることなく、カヌーのオヤジピックは終わったのだった。

反省会
村正「だから素人の手作りカヌーでレースするのは無理があるって言ったんだ！」
教授「うむ、村正君の言うとおりになったね！」
ブドウ「村正には未来予知の能力があるのか？」
影「すごいでござるな村正殿！」
軍曹「肯定であります！」
村正「お前ら、現実から目を背けるな!!」（怒）