99 / 284
番外編
番外編 親父たちのオヤジピック フェンジング
しおりを挟む
「読者の皆様、こんにちわもしくはこんばんわ。司会担当の冒険者パーティードリフターのリーダーをやっております村正です。今回のオヤジピックはフェンジングをやってみたいと思います。どんな結果になるか、どうぞお楽しみください」
とある某所。
全身をフェンシングの正装に身を包んだ村正と教授がいた。
「さあ始まったオヤジピックのフェンシングでござる!対戦カードは村正VS教授。実況は影。解説はブドウ殿でお伝えするでござる!」
「実況の影さん!」
「何でござるか?解説のブドウ殿!」
「軍曹はどこにいるんだ!」
「軍曹殿は救護所で待機しているでござる」
「待機ですか!」
「フェンシングは危険な競技である為に素早く応急処置する為に待機してもらっているでござる」
ブドウは救護所と書かれた簡易テントの方向を見ると休めの姿勢で待機している軍曹がいた。
「確かにフェンシングの試合で当たり所が悪くて死人がでたこともあるから当然と言えば当然の処置だが、軍曹の存在がまた薄くなるような気がするんだが?」
「忍びのポジションは譲らないでござる!」
「変なところで対抗意識を燃やさなくてもいいからフェンシングの実況を頼む!」
「わかったでござる!両者とも位置について構えたでござる」
「緊張の瞬間だな」
試合開始の鐘が鳴ったと同時に村正と教授は動いた。
「合図とともに両者が突きのラッシュを始めたでござる!」
「絶対にこれフェンシングじゃないぞ!」
両者ともジョ○ョのような突きの連射を繰り出している。
しかし、影もブドウも一つの疑問が浮かんでいた。
「解説のブドウ殿!コレおかしくないでござるか?」
「確かにおかしい!」
「「なぜ!教授はあんなに動けるんだ(でござる)?」」
「おかしいでござる!村正殿はともかく、戦闘能力はゼロに近いと自称している教授殿があんなスピードで動けるなんておかしいでござる!」
「確かに、村正の動きに合わせて、剣先どうしを当てて弾くなんて芸当はフェンシングのプロだって無理なのに、教授ができるなんて、おかしい」
「ブドウ殿!」
「なんだ影?」
「ブドウ殿も異常な動体視力の持ち主でござる!」
「そういう影もあの動きが見えるんだから、さすがは忍者と言っておこう」
お互いがお互いを称えるスポーツマンシップが試合の外で行われているが、試合をしている村正は疲れの色が見え始めていた。
「一体教授殿はどこにいるんでござるか?」
「本物の教授を探すしかないな!」
影とブドウが実況と解説の仕事を放棄して、教授を探し行こうと席を立ちあがった時、教授は現れた。
「うむ、思ったより早くバレてしまったね!」
「「教授(殿)!」」
「うむ、君たちの推測通り村正君が相手をしているのは私ではない!」
「じゃあ、誰なんでござるか?」
「うむ、あれは私が錬金術で作ったゴーレム。名をドッペルゲンガー。相手の動きに合わせて動くように作られているんだよ!」
「ゴーレムの名前や性能なんてどうでもいい!」
「そうでござる!何で?あんなゴーレムをオヤジピックに出したんでござるか?」
ブドウと影の質問に、教授はパイプに火を付けて、こう言った。
「うむ、できたから試したくなるのは人のサガだよ!」
身も蓋もない教授の一言に、影とブドウはコケた。
実況席でそんな漫才をしている間に教授の作ったゴーレムに異変が起きていた。
「教授!あのゴーレムの各所から煙が出ていないか?」
「確かに煙が出ているでござる!」
「うむ、やはり実戦に出すのは無理だったようだね」
「この後どうなるんでござるか?」
「やっぱり、お約束通りに…………」
「うむ、爆発するだろうね!」
その言葉を聞いた瞬間、影とブドウは動いた。
教授を自分たちの盾にした瞬間、ゴーレムは爆発した。
こうしてオヤジピックのフェンシングは重傷者二名、軽傷者二名を出す大惨事になったが、軍曹の素早い処置のおかげで、死人はでなかった。
教授「君たち、私を盾にするなんてひどいことをするな」
影「惨事の原因を作った教授に言われたくないござる」
ブドウ「右に同じ!」
村正「一番の被害者は拙者だ!!」
軍曹「肯定であります」
とある某所。
全身をフェンシングの正装に身を包んだ村正と教授がいた。
「さあ始まったオヤジピックのフェンシングでござる!対戦カードは村正VS教授。実況は影。解説はブドウ殿でお伝えするでござる!」
「実況の影さん!」
「何でござるか?解説のブドウ殿!」
「軍曹はどこにいるんだ!」
「軍曹殿は救護所で待機しているでござる」
「待機ですか!」
「フェンシングは危険な競技である為に素早く応急処置する為に待機してもらっているでござる」
ブドウは救護所と書かれた簡易テントの方向を見ると休めの姿勢で待機している軍曹がいた。
「確かにフェンシングの試合で当たり所が悪くて死人がでたこともあるから当然と言えば当然の処置だが、軍曹の存在がまた薄くなるような気がするんだが?」
「忍びのポジションは譲らないでござる!」
「変なところで対抗意識を燃やさなくてもいいからフェンシングの実況を頼む!」
「わかったでござる!両者とも位置について構えたでござる」
「緊張の瞬間だな」
試合開始の鐘が鳴ったと同時に村正と教授は動いた。
「合図とともに両者が突きのラッシュを始めたでござる!」
「絶対にこれフェンシングじゃないぞ!」
両者ともジョ○ョのような突きの連射を繰り出している。
しかし、影もブドウも一つの疑問が浮かんでいた。
「解説のブドウ殿!コレおかしくないでござるか?」
「確かにおかしい!」
「「なぜ!教授はあんなに動けるんだ(でござる)?」」
「おかしいでござる!村正殿はともかく、戦闘能力はゼロに近いと自称している教授殿があんなスピードで動けるなんておかしいでござる!」
「確かに、村正の動きに合わせて、剣先どうしを当てて弾くなんて芸当はフェンシングのプロだって無理なのに、教授ができるなんて、おかしい」
「ブドウ殿!」
「なんだ影?」
「ブドウ殿も異常な動体視力の持ち主でござる!」
「そういう影もあの動きが見えるんだから、さすがは忍者と言っておこう」
お互いがお互いを称えるスポーツマンシップが試合の外で行われているが、試合をしている村正は疲れの色が見え始めていた。
「一体教授殿はどこにいるんでござるか?」
「本物の教授を探すしかないな!」
影とブドウが実況と解説の仕事を放棄して、教授を探し行こうと席を立ちあがった時、教授は現れた。
「うむ、思ったより早くバレてしまったね!」
「「教授(殿)!」」
「うむ、君たちの推測通り村正君が相手をしているのは私ではない!」
「じゃあ、誰なんでござるか?」
「うむ、あれは私が錬金術で作ったゴーレム。名をドッペルゲンガー。相手の動きに合わせて動くように作られているんだよ!」
「ゴーレムの名前や性能なんてどうでもいい!」
「そうでござる!何で?あんなゴーレムをオヤジピックに出したんでござるか?」
ブドウと影の質問に、教授はパイプに火を付けて、こう言った。
「うむ、できたから試したくなるのは人のサガだよ!」
身も蓋もない教授の一言に、影とブドウはコケた。
実況席でそんな漫才をしている間に教授の作ったゴーレムに異変が起きていた。
「教授!あのゴーレムの各所から煙が出ていないか?」
「確かに煙が出ているでござる!」
「うむ、やはり実戦に出すのは無理だったようだね」
「この後どうなるんでござるか?」
「やっぱり、お約束通りに…………」
「うむ、爆発するだろうね!」
その言葉を聞いた瞬間、影とブドウは動いた。
教授を自分たちの盾にした瞬間、ゴーレムは爆発した。
こうしてオヤジピックのフェンシングは重傷者二名、軽傷者二名を出す大惨事になったが、軍曹の素早い処置のおかげで、死人はでなかった。
教授「君たち、私を盾にするなんてひどいことをするな」
影「惨事の原因を作った教授に言われたくないござる」
ブドウ「右に同じ!」
村正「一番の被害者は拙者だ!!」
軍曹「肯定であります」
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる