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第二章 親父たち大陸横断する
親父たち、船を造る
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河を占拠していた鮫の大群を倒した親父たちは川辺で日曜大工をしていた。
「なあ、村正!」
「なんだ!ブドウ?」
「わしら、なんでこんな所で大工のまねごとをしているんだ?」
「ブドウ……気持はわかるが仕方がないだろう。あの鮫の大群のせいで船が全部破壊されたから、自分たちで船を造るしかないんだ」
「だから、なんで船大工のまねごとをして船を造っているのかと、聞いているんだ。イカダを造って、それに水中モーターのような動力をつけてるだけではダメなのか?」
「うむ、ブドウの言うことにも一理あるが、今造っている船はもしもの時備えた仕掛けを作っているのだよ!」
「教授!もしもの時って?」
「うむ、鮫があの程度で全滅したとは考えにくい。だから、船にその対策を施した船が必要なんだよ!」
「対策を施した船?」
「うむ、それはできてからのお楽しみというやつだよ!」
三日後
親父たちの船は完成した。
「こ、これが教授が言っていた船?」
「うむ、その通りだよ!村正」
「きょ、教授!この船って……」
「うむ、外輪(パドル)船だ!ブドウ」
「でも、教授!これ動力は足漕ぎでござる!鳥さんボートとさほど変わらないでござるよ!」
「うむ、それは違うよ影。これは鳥の形をしていない」
「教授、なぜ外観が鮫の形になっているんでありますか?」
「うむ、いい質問だね軍曹君。鮫たちを騙すための偽装だよ」
「「「「偽装(でござるか)?」」」」
「うむ、海でサーファーが鮫に襲わることがある。サーフボードに乗ったサーファーが鮫から見れば海亀に見えるからだよ。だからこそ、この船は鮫の形にしているんだよ」
「外観に関しては納得言ったが、なぜ足漕ぎボートにしたんだ?」
「うむ、河川で使うことを考えて喫水が浅く、船に関して素人の我々でも操船しやすさを考えて、これになったんだよ」
「「「「納得(でござる)」」」」
「うむ、では乗り込むとしよう」
教授の一声と共にシャークボートに乗り込む親父たち。
「中はスワンボートと同じでハンドルがあるな」
「うむ、元の世界の車と思えばいいよ」
「じゃあ、ペダルを逆回転させて後進もできるのでござるか?」
「うむ、可能だよ」
「おまけに鮫の外装が直射日光をさけてくれる」
「左右に窓があるから換気も大丈夫であります」
「うむ、言い忘れていたが、暗い時にそこのスイッチを押すとライトが点くようになっている」
「「「「完全に車(でござる)!」」」」
「うむ、ではこの世界のアレゲニー川を渡ってニューヨークに行く事にしよう」
「「「「おーーー!!」」」」
テンションが上がりまくりの親父たちはさっそくペダルを漕ぎ、それによって後方に取り付けられた円筒状の外輪が回転し前進し始めた。
こうして親父たちはこの世界のアレゲニー川を進むのだが、この光景を目撃した現地人は巨大な鮫が現れたと驚き、その巨大鮫を倒して名をあげよとする輩(やから)によってますます現場は混乱するのだった。
※
外輪船
推進器として水車型の装置である外輪を使う船。
※スワンボート
ペダルを漕ぐことで後方に取り付けられた円筒状の推進器(外輪)を回転させることによって前進する。方向転換にはハンドルによって操舵される舵が使用されている。
「なあ、村正!」
「なんだ!ブドウ?」
「わしら、なんでこんな所で大工のまねごとをしているんだ?」
「ブドウ……気持はわかるが仕方がないだろう。あの鮫の大群のせいで船が全部破壊されたから、自分たちで船を造るしかないんだ」
「だから、なんで船大工のまねごとをして船を造っているのかと、聞いているんだ。イカダを造って、それに水中モーターのような動力をつけてるだけではダメなのか?」
「うむ、ブドウの言うことにも一理あるが、今造っている船はもしもの時備えた仕掛けを作っているのだよ!」
「教授!もしもの時って?」
「うむ、鮫があの程度で全滅したとは考えにくい。だから、船にその対策を施した船が必要なんだよ!」
「対策を施した船?」
「うむ、それはできてからのお楽しみというやつだよ!」
三日後
親父たちの船は完成した。
「こ、これが教授が言っていた船?」
「うむ、その通りだよ!村正」
「きょ、教授!この船って……」
「うむ、外輪(パドル)船だ!ブドウ」
「でも、教授!これ動力は足漕ぎでござる!鳥さんボートとさほど変わらないでござるよ!」
「うむ、それは違うよ影。これは鳥の形をしていない」
「教授、なぜ外観が鮫の形になっているんでありますか?」
「うむ、いい質問だね軍曹君。鮫たちを騙すための偽装だよ」
「「「「偽装(でござるか)?」」」」
「うむ、海でサーファーが鮫に襲わることがある。サーフボードに乗ったサーファーが鮫から見れば海亀に見えるからだよ。だからこそ、この船は鮫の形にしているんだよ」
「外観に関しては納得言ったが、なぜ足漕ぎボートにしたんだ?」
「うむ、河川で使うことを考えて喫水が浅く、船に関して素人の我々でも操船しやすさを考えて、これになったんだよ」
「「「「納得(でござる)」」」」
「うむ、では乗り込むとしよう」
教授の一声と共にシャークボートに乗り込む親父たち。
「中はスワンボートと同じでハンドルがあるな」
「うむ、元の世界の車と思えばいいよ」
「じゃあ、ペダルを逆回転させて後進もできるのでござるか?」
「うむ、可能だよ」
「おまけに鮫の外装が直射日光をさけてくれる」
「左右に窓があるから換気も大丈夫であります」
「うむ、言い忘れていたが、暗い時にそこのスイッチを押すとライトが点くようになっている」
「「「「完全に車(でござる)!」」」」
「うむ、ではこの世界のアレゲニー川を渡ってニューヨークに行く事にしよう」
「「「「おーーー!!」」」」
テンションが上がりまくりの親父たちはさっそくペダルを漕ぎ、それによって後方に取り付けられた円筒状の外輪が回転し前進し始めた。
こうして親父たちはこの世界のアレゲニー川を進むのだが、この光景を目撃した現地人は巨大な鮫が現れたと驚き、その巨大鮫を倒して名をあげよとする輩(やから)によってますます現場は混乱するのだった。
※
外輪船
推進器として水車型の装置である外輪を使う船。
※スワンボート
ペダルを漕ぐことで後方に取り付けられた円筒状の推進器(外輪)を回転させることによって前進する。方向転換にはハンドルによって操舵される舵が使用されている。
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