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第二章 親父たち大陸横断する
親父たち、いい知らせと悪い知らせ
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ガーゴイルリーダーたちの絨毯爆撃から逃れた親父たち。
野営の準備をしている時、教授からある報告がもたらされた。
「うむ、諸君!いい知らせと悪い知らせがある。どちらから聞きたい?」
「いい知らせでござる!」
影が速攻で答えた。
「先ほど軍曹に六分儀で調べてもらった結果。我々が今いる場所は、元いた世界でいうところのペンシルベニア州であることがわかった」
「ペンシルベニア州?」
「村正。わしらがこの大陸のゴールとして位置付けているニューヨークの隣の州がペンシルベニア州だ」
「うむ、ブドウの言うとおり。我々はもうすぐニューヨークに辿り着くんだよ」
「「「「悪い知らせの方は?」」」」
教授はパイプに火を付けて、一息つけてからこう言った。
「魔導車が完全に壊れた!」
「「「「やっぱり(でござる)!」」」」
「うむ、諸君らも薄々気づいていただろうが、先程のモンスターの大群から逃れるためとはいえ無茶な運転をしたのが原因だ!」
「爆発寸前だったのに、よく壊れた程度で済んだな」
「魔導車をアイテムボックスから出す時、万が一の時に備えて塹壕を掘ったのが無駄になったからな」
「爆発しないとわかった時、何のために穴を掘ったのか、わからなくなっていたでござる」
「肯定であります」
親父たちはそれぞれの感想を言い合った後、今後の相談が始った。
「うむ、魔導車が壊れたのは仕方がないが、これからどうする」
「乗物となる足がない以上は歩くしかない」
「だが、村正。歩くと言っても、わしらじゃ、前みたいに別の方向に歩いてしまって、ここどこ?という迷子になるかもしれないぞ!」
「ブドウどのの言うとおりでござるよ。仮に東海岸にたどり着いたとしても、そこから船に乗れなければ意味がないでござる」
「船に乗るためにもこの世界のニューヨークに行く必要があります」
「うむ、それにこの世界のニューヨークが我々の知っているニューヨークと同じなら、色々な物が手に1入る」
「教授。具体的に言えば、どんな物が手に入るんだ?」
「うむ、情報だよ!」
「「「「情報(でござるか)?」」」」
「うむ、我々がこの世界に来てから、元の世界に帰るための情報がまるでない」
「確かに!教授の言うとおり、元の世界に変えるための情報がまるでない!」
「頭の中、米の事ですっかり忘れていた!」
「右に同じでござる!」
「肯定であります」
「うむ、スタートの街で仕入れた情報によれば、この国で一番の大都市だという。そこなら図書館など施設があるかもしれない」
「教授が言いたいのは、海を渡る前にそこで手に入れるだけの情報を手に入れたいということなのか?」
「うむ、その通りだよ村正くん」
「確かに米が食えたとしても、元の世界に帰る方法がわからなければ意味がない」
「わしらの最終目標は家族の元に帰ることだからな」
「その通りでござる」
「肯定であります」
「うむ、そこで提案なのだが、ここが我々の知っている元いた世界のペンシルベニア州なら、ピッツバーグ市へ向かおうと思う」
「ピッツバーグ市?」
「うむ、この世界のピッツバーグ市にも河港があるはずだ。そこまで行き、水路を使って目的地に向かうのはどうだろうか?諸君」
「わしは賛成だ。少なくともゴールの近くまで行くことができる」
「拙者はそこに行ったことはないから、二人の判断にまかせる」
「右に同じでござる」
「同じであります」
こうして親父たちの次の目的地が決まった。
野営の準備をしている時、教授からある報告がもたらされた。
「うむ、諸君!いい知らせと悪い知らせがある。どちらから聞きたい?」
「いい知らせでござる!」
影が速攻で答えた。
「先ほど軍曹に六分儀で調べてもらった結果。我々が今いる場所は、元いた世界でいうところのペンシルベニア州であることがわかった」
「ペンシルベニア州?」
「村正。わしらがこの大陸のゴールとして位置付けているニューヨークの隣の州がペンシルベニア州だ」
「うむ、ブドウの言うとおり。我々はもうすぐニューヨークに辿り着くんだよ」
「「「「悪い知らせの方は?」」」」
教授はパイプに火を付けて、一息つけてからこう言った。
「魔導車が完全に壊れた!」
「「「「やっぱり(でござる)!」」」」
「うむ、諸君らも薄々気づいていただろうが、先程のモンスターの大群から逃れるためとはいえ無茶な運転をしたのが原因だ!」
「爆発寸前だったのに、よく壊れた程度で済んだな」
「魔導車をアイテムボックスから出す時、万が一の時に備えて塹壕を掘ったのが無駄になったからな」
「爆発しないとわかった時、何のために穴を掘ったのか、わからなくなっていたでござる」
「肯定であります」
親父たちはそれぞれの感想を言い合った後、今後の相談が始った。
「うむ、魔導車が壊れたのは仕方がないが、これからどうする」
「乗物となる足がない以上は歩くしかない」
「だが、村正。歩くと言っても、わしらじゃ、前みたいに別の方向に歩いてしまって、ここどこ?という迷子になるかもしれないぞ!」
「ブドウどのの言うとおりでござるよ。仮に東海岸にたどり着いたとしても、そこから船に乗れなければ意味がないでござる」
「船に乗るためにもこの世界のニューヨークに行く必要があります」
「うむ、それにこの世界のニューヨークが我々の知っているニューヨークと同じなら、色々な物が手に1入る」
「教授。具体的に言えば、どんな物が手に入るんだ?」
「うむ、情報だよ!」
「「「「情報(でござるか)?」」」」
「うむ、我々がこの世界に来てから、元の世界に帰るための情報がまるでない」
「確かに!教授の言うとおり、元の世界に変えるための情報がまるでない!」
「頭の中、米の事ですっかり忘れていた!」
「右に同じでござる!」
「肯定であります」
「うむ、スタートの街で仕入れた情報によれば、この国で一番の大都市だという。そこなら図書館など施設があるかもしれない」
「教授が言いたいのは、海を渡る前にそこで手に入れるだけの情報を手に入れたいということなのか?」
「うむ、その通りだよ村正くん」
「確かに米が食えたとしても、元の世界に帰る方法がわからなければ意味がない」
「わしらの最終目標は家族の元に帰ることだからな」
「その通りでござる」
「肯定であります」
「うむ、そこで提案なのだが、ここが我々の知っている元いた世界のペンシルベニア州なら、ピッツバーグ市へ向かおうと思う」
「ピッツバーグ市?」
「うむ、この世界のピッツバーグ市にも河港があるはずだ。そこまで行き、水路を使って目的地に向かうのはどうだろうか?諸君」
「わしは賛成だ。少なくともゴールの近くまで行くことができる」
「拙者はそこに行ったことはないから、二人の判断にまかせる」
「右に同じでござる」
「同じであります」
こうして親父たちの次の目的地が決まった。
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