異世界親父騒動記

マサカド

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番外編

親父たちと趣味

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「うむ、読者の皆様、こんにちはもしくはこんばんは。今回の司会である冒険者パーティードリフターの頭脳担当の教授です。今回の番外編のテーマは趣味です。パーティーメンバーの趣味をご紹介いたしましょう」
 そう言って教授は村正の場所に移動した。

「では、村正君。君の趣味は何かね?」
「拙者の趣味ですか?拙者の趣味は将棋です。教授一局どうですか?」
「うむ、やろう」
 十分後。
「…………」
「きょ、教授…………弱すぎる!?」
「うむ、では次に行ってみよう!」
「切り替えるのが早い!」

「続きましてブドウ君。君の趣味は何かね?」
「わしの趣味は……」
「酒はだめだからね?」
「教授!いくらなんでもそれはひどくないか?」
「いや、読者の皆様の中には未成年もいるんだ。当然の対応だと思うがね」
「わしが言っているのは、そういうことではなく、まるでわしが何時も酒を飲んでいる固定概念を読者の皆様に植え付けるのは良くないと言っているんですよ」
「うむ、そうなのか失敬した」
「わかってくれればいいんですよ」
「では、改めて聞くがブドウ君。君の趣味は何かね」
「利き酒!!」
「うむ、では次行ってみよう」

「今度は軍曹君。君の趣味は?」
「自分の趣味は料理であります」
「なるほど、どうりで君が料理当番の時に料理が一手間こっていると思ったよ。しかしこう言っては失礼だが、顔に似合わず中々いい趣味をもっているね」
「褒め言葉と受け取っておきます」

「さて、最後は影君。君の趣味は何かね?」
「漢方でござる」
「漢方って、漢方薬の事かね?」
「その通りでござる」
「それ、違法なことじゃないのかね?」
「大丈夫でござる。タンポポからコーヒーを作る程度だから違法ではないでござる」
「うむ、漢方と言うにはいささか疑問が残るが本人がそう主張しているのなら、それでいいか」
「ところで、教授の趣味はなんでござるか?」
「うむ、私の趣味は発明だな!」
「発明でござるか?」
「うむ、これでも日夜人類の発展のために色々な物を…………影?なんで明後日の方向に走るんだね?まるで逃げるように、あ、他のメンバーもなんで全力疾走?マラソンの趣味に目覚めたのかね?」
 なぜ他のメンバーが全力疾走したのか、教授は永遠に理解できないだろう。
 マラソンではなく、逃げるために走っていることに、そしてその原因が自分にあることを気付くことはないだろう。
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