異世界親父騒動記

マサカド

文字の大きさ
上 下
29 / 282
第二章 親父たち大陸横断する

親父たち、争いの中心で突っ込む

しおりを挟む
 マカロニの町の大通りでマーヴィンファミリーとクリーフファミリーがにらみ合っていた。
 その中央に、親父たちがいた。
「まずいことになったな!」
「うむ、このままではまずい」
「肯定であります」
「どうするでござる?」
「アイテムボックスに入ってる。ばかでかい盾でバリケード作るしかないな」
 そう言って、親父たちは自分たちを守るバリケードを作っているのだが、両ファミリーは何もしてこない。
 なぜなら両ファミリーともアドレナリンが大量分泌され、興奮状態はMAX。
 恋する乙女のごとく、敵対勢力しか見ていない為、親父たちは見えていないのだった。

 やがてどちらともなく、動きがあった。
 まずは投石と火炎瓶の雨あられ。
「西部劇を完全に、ぶち壊すシーンだなこれは!」
「うむ、確かに、これじゃカウボーイの格好した赤軍だ!」
「赤軍って、あの浅間山荘のやつでござるか?」
「肯定であります」
「いきなり昭和の香りがしたが、そんなことよりもおかしくないか?」
「うむ、村正。なにが?」
「こんなに投石やら火炎瓶やら投げているのに、建造物にまるで被害がないのはおかしくないか?」
「言われてみれば、そうでござる」
「確かに、周りの建築物に燃えたり、壊れたりしてもおかしくない?」
「両者ともコントロールのいい投手がいるとは、とても思えない」
 親父たちが、疑問に感じたその時、一本の火炎瓶が建築物の一つに当たった。
 このままだと、建築物に燃え移り、火事になる事は明白。
 しかし、火炎瓶の火は燃え移るどころか、燃え尽きてしまった。
「どうなっているんだ?」
「うむ、考えられるのは、火に強い木材を使っているのか、それとも別の理由があるのか?」
「焼け焦げもつかないなんて、おかしいでござる」
「肯定であります」
「おい、今「鑑定」したら、とんでもない事がわかったぞ」
 ブドウに言われて、全員で建造物を鑑定した結果は驚愕するものであった。

 タウン・ゴーレム 分離型(擬装中)。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...