異世界親父騒動記

マサカド

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第一章 親父たち追放される

親父たち、今後の事を相談する

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 親父たちは酒場で悩んでいた。
 グレムリンキングを倒した(正確には虫の息に)したことで、怒りが治まったため、これからどうするかを考えていた。
「うむ、困った事になった。あのモンスターのせいで我々はゲートを使うことができなくなった」
「肯定であります」
「あのゲートが使えれば、今頃米飯が食えたのに……・」
「他のゲートを使おうにも、金がないからな」
「さっき聞いた手に入れた情報だと他のゲートも使用不能だと言っていたでござる」
「うむ、しかしあきらめるのは、まだ早いぞ諸君」
「教授。何か手があるのか?」
「八十日間世界一周という小説がある。そして世界は誤差はあるが、地球と同じだ。我々もそれに習って、行動すればいいだけことさ」
「しかし、教授。我々には時間の制限はないが、そんな事が本当に可能なのか」
「にわかに信じがたい」
「あくまで小説の話でござる」
「うむ、皆の意見も、もっともだが、世界地図と先ほど海を見た限りでは海面は楕円となっていたから小説と同じように可能だと分かった」
「いつの間に?」
「それでルートだが、まずこの大陸を東に横断し、大西洋を渡ろうと思う。何か意見はあるかね?」
「教授。ルートに異存はないが、大西洋を渡った後はどうするのんだ?」
「うむ、正直に言って、船で大西洋を渡ったとしてその先の狙い通りの目的地につけるか分からない。この世界はゲートが使えていた為の弊害か船も航海術も未熟のようだからな」
「つまりヨーロッパに着くか、アフリカ大陸に着くかは、わからないと、念の為に聞くが太平洋を渡って、直接向かうルートは?」
「自殺に等しい行為だと言っておこう」
「確かに、帆船じゃ無理でござる」
「蒸気船を作るのはどうだ!」
「うむ、その可能性を考えたが、金と時間が、かかるうえに完成するのに何年もかかってしまう」
「教授の知識を持ってしてもか?」
「知識があっても実際作るとなると、話は別だ」
 機械工学が専門の教授が断言した事で、全員が決意が固まった。
 そうなると行動がはやい。
「さいわい、このスタートの街は、元いた世界のロサンゼルスみたいな所だから、探せば東に行く為の護衛の仕事が見つかるはずだ」
「行商人に便乗して東に向かうのでござるな」
「西遊記ならぬ東遊記だな。これは」
「教授、最初の目的地はこの世界のニューヨークになるのか?」
「うむ、その通りだ」
 新たなる希望を胸に親父たちは行動するのだった。
 ただし、行動原理は食欲でしかなかった。
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