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第一章 親父たち追放される
親父たち、スタートの街で暮らす2
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次の日から親父たちはクエストを手分けしてこなしつつ、酔っ払い(ブドウ)が持ってきた情報の裏をとるために、あちこち奔走する必要はなかった。
冒険者ギルドでも、酒場でも、井戸端会議をしているおばさんたちさえも、勇者のとなった学生たちの噂でもちきりだったからである。
結果、情報は正しかったのだが、妙に納得できない親父たちであった。
その日の夜、親父たちはまた拠点にしている宿屋で話し合いするのだった。
「まさか、酔っ払いの情報が本当だったとは!」
「本当に酔っ払いが、でござる」
「その酔っ払いって、ワシの事か?」
ブドウがそう質問した。
「飲み方間違えた男が何を言っているんだ」
「うむ、その通りだな」
「……」
何も言えないブドウであった。
「さて、酔っ払いはともかく、勇者のパレードについてはどう思う」
「祭の余興代わりに勇者のパレードをする経費削減の一環みたいなものだな」
「祭でテンションが上がっている民衆の戦意高揚の為でもあるようだな」
「学生たちはいい客寄せパンダでござる」
「タダ酒も振る舞われるらしいぞ」
「「「「酔っ払いは黙ってろ(でござる)」」」」
皆からツッコまれるブドウは文字通り小さくなるのだった。
「しかし、魔王討伐とは思ったより早かったな」
「うむ、軍曹。なにか気になる事でもあるのかね?」
「自分なら後顧の憂いの為にも拠点を一つずつ潰してから、本丸を攻めます。挟撃の恐れを断つために」
「なるほど、それは勇者ではなく暗殺者の役目でござるな」
「しかし、ゲートが使えるとは、うらやましいものだな」
「最初にこの街に来た時にゲートについて調べたら、上級冒険者と軍関係者以外はめちゃくちゃ高い使用料を取られる事がわかったからな」
親父たちは目立つと暗殺される恐れがある為、下級冒険者のままであった。
冒険者ギルドでも、酒場でも、井戸端会議をしているおばさんたちさえも、勇者のとなった学生たちの噂でもちきりだったからである。
結果、情報は正しかったのだが、妙に納得できない親父たちであった。
その日の夜、親父たちはまた拠点にしている宿屋で話し合いするのだった。
「まさか、酔っ払いの情報が本当だったとは!」
「本当に酔っ払いが、でござる」
「その酔っ払いって、ワシの事か?」
ブドウがそう質問した。
「飲み方間違えた男が何を言っているんだ」
「うむ、その通りだな」
「……」
何も言えないブドウであった。
「さて、酔っ払いはともかく、勇者のパレードについてはどう思う」
「祭の余興代わりに勇者のパレードをする経費削減の一環みたいなものだな」
「祭でテンションが上がっている民衆の戦意高揚の為でもあるようだな」
「学生たちはいい客寄せパンダでござる」
「タダ酒も振る舞われるらしいぞ」
「「「「酔っ払いは黙ってろ(でござる)」」」」
皆からツッコまれるブドウは文字通り小さくなるのだった。
「しかし、魔王討伐とは思ったより早かったな」
「うむ、軍曹。なにか気になる事でもあるのかね?」
「自分なら後顧の憂いの為にも拠点を一つずつ潰してから、本丸を攻めます。挟撃の恐れを断つために」
「なるほど、それは勇者ではなく暗殺者の役目でござるな」
「しかし、ゲートが使えるとは、うらやましいものだな」
「最初にこの街に来た時にゲートについて調べたら、上級冒険者と軍関係者以外はめちゃくちゃ高い使用料を取られる事がわかったからな」
親父たちは目立つと暗殺される恐れがある為、下級冒険者のままであった。
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