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第二章 勇者の花嫁 魔王の花婿
第一話 朝が来た!ついでに戦も起きた!
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前回までのあらすじ
ヒンボー国から脱出したシンタロー達は一路ノエルの故郷に向かう。
朝の空気と共に目覚めた俺は両腕が痺れていることに困惑した。
俺の名はシンタロー。
異世界人。
昨晩は野宿だった為、見張りを交代して眠った俺は、俺の胸の上で寝ているモフちゃんを見て落ち着きを取り戻した。
モフちゃん。幻獣のレッサーベアの子供であり、勇者。
状況確認の為に俺は顔を左に向けたら、そこにはノエルが寝ていた。
ノエル。モフちゃんラブな勇者見習いで顔もスタイルもいいが中身は野性児。
今度は右に顔を向けた俺が見た者はジャイアントパンダだった。
ジャイアントパンダの正体はモフミちゃん。
元使い魔でノエルが無理矢理モフちゃんとの間の子(養女)にしたジャイアントパンダ型の魔物だ。
普段は子パンダの姿なのに、なぜ元の大きさに戻っているんだ。
状況がわかった俺は一度空を見ようとして顔を戻したが、そこには空ではなく、ガイコツがいた。
「エドモント!だいたいの状況はわかったが、一応説明を頼む!」
ガイコツの正体はエドモント。知識が豊富な元エルフのアンデッド。
「わかりました!」
エドモントの返事と共に、なぜ、こんな状況になったのか説明を受けた。
「つまり、モフちゃんを添い寝したいノエルとモフミちゃんが、俺との添い寝を希望したモフちゃんに嫌われたくない為に、俺の腕を枕にして俺に添い寝しているように見せて、モフちゃんと添い寝したということか?」
「その通りですよ!シンタローさん!」
俺は呆れつつも、エドモントにある事を頼んだ。
「エドモント!ノエルとモフミちゃんを俺の腕からどかしてくれないか?両腕が痺れて朝ごはんも満足に作ることもできな……って!」
「わかりました!すぐにこの邪魔な物体を取り除きます!」
そう言って、エドモントは浮遊魔法でノエルとモフミちゃんをどかした。
「エドモント……食い意地ありすぎだろう……」
そんな俺達の会話がきっかけなのか、モフちゃんが目覚めて俺の頬を舐めた。
モフちゃん流の朝の挨拶だ。
俺は痺れた両腕でモフちゃんを抱き抱えて、立ち上がった。
立ち上がって初めて気づいたが、地面には魔法陣が描かれていた。
「寝ている間に何があったんだ?」
「シンタローさん!それは虫除けの魔法陣ですよ!」
「虫除けの魔法陣!」
「そうです!シンタローさん達が虫に刺されないように私が魔法陣を描いたんです!」
「エドモント……もしかして昨晩は盗賊や魔物が……」
「来ましたよ!でも私が魔法陣を描いているのを見て、私が気付くと全力疾走で何所かに行きました!」
(絶対に怪しげな儀式の準備をしていると思われているぞ!)
俺は心の中でそう呟くと朝ごはんの準備を始めた。
◇
突然だが「腹が減っては戦はできね」ということわざをしっているだろうか?
昔の人は嘘つきだ。
腹が減っても戦はできる。
なぜなら、俺の目の前で戦が行われているからだ。
「かけるのはマーマレードですよ!」
マーマレード派のエドモントの意見。
「ブルーベリーだよ。健康にすごくいいんだよ!」
ブルーベリー派のノエルの意見。
「イチゴジャム最強!」
イチゴジャム派のモフミちゃんの意見。
三人の三つ巴の争いが起きていた。
なぜこんな事になったかというと、パンケーキにかけるソースは何がいいかと聞いたら、こうなった。
この状況に俺とモフちゃんはためいきをついた。
結局、この戦は各々が好きなソースをかけることで決着がついた。
「モフちゃん!こんな大人になってはだめだよ!」
「キュ!」
敬礼して、答えるモフちゃんだった。
ヒンボー国から脱出したシンタロー達は一路ノエルの故郷に向かう。
朝の空気と共に目覚めた俺は両腕が痺れていることに困惑した。
俺の名はシンタロー。
異世界人。
昨晩は野宿だった為、見張りを交代して眠った俺は、俺の胸の上で寝ているモフちゃんを見て落ち着きを取り戻した。
モフちゃん。幻獣のレッサーベアの子供であり、勇者。
状況確認の為に俺は顔を左に向けたら、そこにはノエルが寝ていた。
ノエル。モフちゃんラブな勇者見習いで顔もスタイルもいいが中身は野性児。
今度は右に顔を向けた俺が見た者はジャイアントパンダだった。
ジャイアントパンダの正体はモフミちゃん。
元使い魔でノエルが無理矢理モフちゃんとの間の子(養女)にしたジャイアントパンダ型の魔物だ。
普段は子パンダの姿なのに、なぜ元の大きさに戻っているんだ。
状況がわかった俺は一度空を見ようとして顔を戻したが、そこには空ではなく、ガイコツがいた。
「エドモント!だいたいの状況はわかったが、一応説明を頼む!」
ガイコツの正体はエドモント。知識が豊富な元エルフのアンデッド。
「わかりました!」
エドモントの返事と共に、なぜ、こんな状況になったのか説明を受けた。
「つまり、モフちゃんを添い寝したいノエルとモフミちゃんが、俺との添い寝を希望したモフちゃんに嫌われたくない為に、俺の腕を枕にして俺に添い寝しているように見せて、モフちゃんと添い寝したということか?」
「その通りですよ!シンタローさん!」
俺は呆れつつも、エドモントにある事を頼んだ。
「エドモント!ノエルとモフミちゃんを俺の腕からどかしてくれないか?両腕が痺れて朝ごはんも満足に作ることもできな……って!」
「わかりました!すぐにこの邪魔な物体を取り除きます!」
そう言って、エドモントは浮遊魔法でノエルとモフミちゃんをどかした。
「エドモント……食い意地ありすぎだろう……」
そんな俺達の会話がきっかけなのか、モフちゃんが目覚めて俺の頬を舐めた。
モフちゃん流の朝の挨拶だ。
俺は痺れた両腕でモフちゃんを抱き抱えて、立ち上がった。
立ち上がって初めて気づいたが、地面には魔法陣が描かれていた。
「寝ている間に何があったんだ?」
「シンタローさん!それは虫除けの魔法陣ですよ!」
「虫除けの魔法陣!」
「そうです!シンタローさん達が虫に刺されないように私が魔法陣を描いたんです!」
「エドモント……もしかして昨晩は盗賊や魔物が……」
「来ましたよ!でも私が魔法陣を描いているのを見て、私が気付くと全力疾走で何所かに行きました!」
(絶対に怪しげな儀式の準備をしていると思われているぞ!)
俺は心の中でそう呟くと朝ごはんの準備を始めた。
◇
突然だが「腹が減っては戦はできね」ということわざをしっているだろうか?
昔の人は嘘つきだ。
腹が減っても戦はできる。
なぜなら、俺の目の前で戦が行われているからだ。
「かけるのはマーマレードですよ!」
マーマレード派のエドモントの意見。
「ブルーベリーだよ。健康にすごくいいんだよ!」
ブルーベリー派のノエルの意見。
「イチゴジャム最強!」
イチゴジャム派のモフミちゃんの意見。
三人の三つ巴の争いが起きていた。
なぜこんな事になったかというと、パンケーキにかけるソースは何がいいかと聞いたら、こうなった。
この状況に俺とモフちゃんはためいきをついた。
結局、この戦は各々が好きなソースをかけることで決着がついた。
「モフちゃん!こんな大人になってはだめだよ!」
「キュ!」
敬礼して、答えるモフちゃんだった。
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