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番外編
シンタローのサンタクロース
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とある宿屋の一室。
俺は膝の上でモフちゃんをブラッシングしていた。
やがてブラッシングの心地よさにモフちゃんは寝てしまい、俺は寝床にモフちゃんを静かに置いて、着替え始めた。
その様子に疑問を持つエドモントとノエル。
「シンタローさん。何をしているんですか?」
「シンタロー。それは新しい寝間着?」
「サンタクロースの衣装さ」
「サンタクロース?なんですかそれは?」
俺はエドモントとノエルにサンタクロースやクリスマスについて説明をした。
「なかなか奇特な方もいらっしゃるんですね。シンタローさんの世界には」
「空想上の人物だがな」
「それでなぜサンタクロースの格好をしているんですか?」
「元いた世界では今日がそのクリスマスだからな。モフちゃんにクリスマスプレゼントをあげようと思ってSHOPから取り寄せたんだ。」
そう言ってサンタの格好した俺はプレゼントが入った靴下を見せた。
「後は寝ているモフちゃんの横にこの靴下を置いておけばいいだけさ」
そう言って寝ているモフちゃんの傍に靴下を置いた。
「これで任務完了って……二人とも何だその手は?」
俺が振り返ると両手を出したノエルとエドモントがいた。
「「プレゼントちょうだい!」」
「二人とも俺の話聞いていなかったのか、サンタクロースは良い子にしていた子供にだけプレゼントをあげるんだ。二人とも子供じゃないだろう」
ノエルとエドモントは信じられないと顔で訴えていた。
確かノエルって、この世界では大人として扱われている年齢で、エドモントにいたってはアンデッドの上に年齢が三桁のはずだが、それでも二人はあきらめきれないのか無言で両手を出して、涙目で訴えている。
「ふ、二人とも……」
二人のあまりにも大人げない行動にあきれ果てたが、俺にはそんな余裕はなかった。
モフちゃんが突然起き上った。
「モ、モフちゃん!!」
「あ、モフちゃんが起きた」
「モフちゃんさん。やっぱり起きていたんですね!」
「エドモント。知っていたのか、モフちゃんがタヌキ寝入りしていた事を……」
「ええ、そうですよ。シンタローさんの気遣いを無にしたくなくて寝たふりしていたんですよ」
「モフちゃん。苦労かけるな」
モフちゃんは鳴き声を上げた。俺にはそれが「気にしないで」と言っているように聞こえた。
モフちゃんは靴下から俺が用意したプレゼントであるリンゴを出してナイフで器用に四等分して俺たちに配った。その行動は「みんなで食べる方がおいしいよ」と言っているようだった。
「シンタロー。この赤い実は何?」
「シンタローさん。これは異世界の果物ですか?」
「そうだよエドモント。リンゴといって、モフちゃんと初めて会った時にあげた思い出の果物だ」
「で、モフちゃんさんはこの貴重なりんごをくれんるんですか!」
「モフちゃん。ありがとう」
俺達はリンゴを味わったが、その日のリンゴはいつもよりおいしく感じたのは俺だけではなかったようだ。
ノエル「そもそもシンタローがボクたちの分のプレゼントを用意しなかったのが悪いんじゃないの?」
エドモント「確かにその通りですね」
シンタロー「二人とも、ぶっちぎりで大人げないな」
モフちゃん「キュル(やれやれ)」
全員「メリークリスマス!」
俺は膝の上でモフちゃんをブラッシングしていた。
やがてブラッシングの心地よさにモフちゃんは寝てしまい、俺は寝床にモフちゃんを静かに置いて、着替え始めた。
その様子に疑問を持つエドモントとノエル。
「シンタローさん。何をしているんですか?」
「シンタロー。それは新しい寝間着?」
「サンタクロースの衣装さ」
「サンタクロース?なんですかそれは?」
俺はエドモントとノエルにサンタクロースやクリスマスについて説明をした。
「なかなか奇特な方もいらっしゃるんですね。シンタローさんの世界には」
「空想上の人物だがな」
「それでなぜサンタクロースの格好をしているんですか?」
「元いた世界では今日がそのクリスマスだからな。モフちゃんにクリスマスプレゼントをあげようと思ってSHOPから取り寄せたんだ。」
そう言ってサンタの格好した俺はプレゼントが入った靴下を見せた。
「後は寝ているモフちゃんの横にこの靴下を置いておけばいいだけさ」
そう言って寝ているモフちゃんの傍に靴下を置いた。
「これで任務完了って……二人とも何だその手は?」
俺が振り返ると両手を出したノエルとエドモントがいた。
「「プレゼントちょうだい!」」
「二人とも俺の話聞いていなかったのか、サンタクロースは良い子にしていた子供にだけプレゼントをあげるんだ。二人とも子供じゃないだろう」
ノエルとエドモントは信じられないと顔で訴えていた。
確かノエルって、この世界では大人として扱われている年齢で、エドモントにいたってはアンデッドの上に年齢が三桁のはずだが、それでも二人はあきらめきれないのか無言で両手を出して、涙目で訴えている。
「ふ、二人とも……」
二人のあまりにも大人げない行動にあきれ果てたが、俺にはそんな余裕はなかった。
モフちゃんが突然起き上った。
「モ、モフちゃん!!」
「あ、モフちゃんが起きた」
「モフちゃんさん。やっぱり起きていたんですね!」
「エドモント。知っていたのか、モフちゃんがタヌキ寝入りしていた事を……」
「ええ、そうですよ。シンタローさんの気遣いを無にしたくなくて寝たふりしていたんですよ」
「モフちゃん。苦労かけるな」
モフちゃんは鳴き声を上げた。俺にはそれが「気にしないで」と言っているように聞こえた。
モフちゃんは靴下から俺が用意したプレゼントであるリンゴを出してナイフで器用に四等分して俺たちに配った。その行動は「みんなで食べる方がおいしいよ」と言っているようだった。
「シンタロー。この赤い実は何?」
「シンタローさん。これは異世界の果物ですか?」
「そうだよエドモント。リンゴといって、モフちゃんと初めて会った時にあげた思い出の果物だ」
「で、モフちゃんさんはこの貴重なりんごをくれんるんですか!」
「モフちゃん。ありがとう」
俺達はリンゴを味わったが、その日のリンゴはいつもよりおいしく感じたのは俺だけではなかったようだ。
ノエル「そもそもシンタローがボクたちの分のプレゼントを用意しなかったのが悪いんじゃないの?」
エドモント「確かにその通りですね」
シンタロー「二人とも、ぶっちぎりで大人げないな」
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全員「メリークリスマス!」
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