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幼馴染の遺したもの
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ブロム様が亡くなって半月が経ちました。
あれからヴァルは表面上変わりありませんが…時折何かを考え込んでいる事が増えた様に思います。いえ、元から立場上もあってか、考え込んでいる事はよくあったのですが、それが以前よりも増えたように感じるのは、ヴァルがショックを受けていると私が感じているからでしょうか。
それにあの日から私の警備が一層厳重になりました。部屋にあった隠し扉は開けられないように完全に封鎖され、護衛の数も増やされました。執務がない時は片時も側を離れなくなりましたし、執務中も何度も様子を見に来るようになりました。眠る時も、抱きしめて眠るのは変わらないのですが、その腕の力の度合いが強くなった気がします。お陰で寝苦しいと言いますか…寝返りが打てないのでちょっと辛いです…
ブロム様が脱獄した経緯については、先王様の重鎮の一人が関与していた事がわかりました。その方は脱獄を助けた可能性がある者の一人として名が上がっていた方で、ブロム様が脱獄した直後から行方が分からなくなっていました。
でも、ブロム様が亡くなった翌朝、隠し通路を捜査していた騎士達に遺体となって発見されました。側には、自身が脱獄するように進めた事、他国に逃げるように説得したが聞き入れて貰えなかった事、子どもの頃から見守っていたブロム様が亡くなり、これ以上生きている意味がないから後を追う事などが綴られた遺書が見つかったそうです。
「彼は私達の教育係だったんだ」
「教育係?」
「ああ、元はブロムの教育係だったんだが、先王様が一人よりも二人で学んだ方が、張り合いがあっていいだろうと勧めて下さったんだ」
「そうだったんですか」
「あの方は先王様の幼馴染で親友でもあられたから…先王様が亡くなった後もずっと、ブロムを見守っていたんだ」
脱獄したブロム様はその方と一緒に、地下通路に隠れていたようです。ブロム様は隠れながらずっと、私を連れ去るチャンスを狙っていたのでしょうか…今となってはもう、話を聞く事も出来ないため、想像するしか出来ません。
「ブロム様は…私の事も気にして下さっていたんですね…」
「そう、だな」
「私がヴァルをどう思っているのか、覚悟はあるかと尋ねられました。きっと、お母様のように本意ではなかったら、逃がそうと思って下さったのでしょうね」
「そうだろうな。母君の事ではあいつもずっと心を痛めていた。いや、一番心を痛めていたのはあいつだっただろう…ああ見えて優しい奴だったんだ。そう見えないように悪態ばかりついていたが…」
ブロム様とまともにお話したのはあの時だけなので、為人まではわかりませんでしたが…ヴァルがそう言うのであれば、きっとそうなのでしょうね。だとすれば、ご自身の周りに反国王派を集めるため、わざとあのような態度をとっていたのかもしれません。こんな形ではなく、もっと別のやり方であったら…と思わずにはいられません。
いえ、母君の事がなければ、こんな結末にはならなかったのかもしれません。お二人にとっても、先王様とその番の悲劇は大きな傷となっていたのでしょう。番は呪いだとも言われますが、その呪いは当事者だけでなく子供達にも及び、多感な子供だったからこそ一層深い傷となったのかもしれません。
私が番だと知ったヴァルが離れようとした理由が、ようやく私にも実感として理解できたように思います。
「…ヴァル」
「どうした?」
「…私達は…幸せでいましょうね」
ブロム様がしてくれたことは、もしかしたら意味のない事だったかもしれません。もしヴァルとブロム様が話し合っていれば、私達の関係が伝わっていたら、こんな事にはならなかったのかもしれません。ああしたら…こうだったら…なんて、後で考えても仕方のない事ですが…
それでも、彼が望んだのはヴァルの幸せです。だったら、ブロム様の気持ちに報いるためにも、私達は幸せでいるための努力を惜しんではいけませんね。
「そうだな…あいつの分も、幸せにならないとな…」
「ええ」
ヴァルが優しく抱きしめてきたので、私は彼の背に手をまわして抱きしめ返しました。ヴァルの傷はそう簡単には癒えないでしょう。私で癒せる類のものではないように思います。それでも、私達は前に向かって歩くしかないのですよね。
それからさらに一月が過ぎる頃には、私達も日常を取り戻しました。ヴァルが考え込む事も減り、きっとヴァルなりに心の区切りがついたのでしょう、最近では笑顔も増えました。
「え?ブロム様の研究施設を?」
「ああ。あいつは番への執着を失くす薬の研究をしていたんだ。領地に大掛かりな施設を作って」
「そんな事なさっていたんですか」
「ああ。だが、あいつがいなくなってからは閉鎖状態らしい。それで、トールと相談して国がその研究を後押ししようという話になったんだ」
「じゃ…」
「ああ、ブロムの遺志を継いでやりたいんだ。国としても番が亡くなって自死されるのは大きな損失だ。番絡みの事件もなくなった訳じゃない」
「そうですね。先王様のような悲劇を無くすためにも、いいと思いますわ。確かトール国も…」
「ああ、ブロムはトール国から研究者を引き抜いていた。せっかくこの国に来てくれたのなら、ここで研究を続けて欲しい。彼らがいれば、トール国と協力も出来るだろう」
「それはいい考えだと思いますわ」
意外な事でしたが、ブロム様は本格的な研究施設を作っていたようです。頻繁に国外に出ていたのも、この施設のためだったのでしょうか。もし薬が出来れば、きっとこれから起きるかもしれない悲劇を防ぐ事も出来るでしょう。それに、番にあまり拘らない種族にとっても、そんな薬があれば上位種に伴侶を奪われる不安も大きく減らす事が出来ます。今でも番だと言って上位種に伴侶を奪われる事は起きているのですから。
「それに、番至上主義と言いながらも、上位種の中には番以外と心を通わせる者は多い。番は必ず見つかるものでもないからな」
「そうですね。でもそれだと、相手の方は常に番への不安を抱えて生きる事になりますし…それは決して幸せではないと思います」
「そうだろうな」
「ええ、私だったら…耐えられないのでお断りすると思います」
ヴァルの執着心を身をもって知った今は、余計にそう思います。あれは嫉妬とか独占欲なんて可愛らしいものじゃありませんもの。少なくとも人族ではあり得ませんわね。そういう意味では、執着心を減らすのはお互いにいい事だと思います。片方が我慢して…なんて関係は決して幸せには結びつき難いでしょうから。
「薬が出来たら…私も…飲んだ方がいいだろうか」
「へ?」
思いがけない問いかけに、思わず変な声が出てしまいました。それって、ヴァルも自分の独占欲について自覚がある、という事でしょうか…あれで?
「それは…」
「あまりしつこいとエリィに嫌われてしまうだろう?人族はあまり執着心がないと言うし」
「えっと、それは、まぁ…」
「エリィに嫌われるなど考えたくもない。だったら…薬が出来上がったら私も飲もう。何なら実験台になってもいいだろう」
まさかヴァルがそんな風に考えているとは思わず、私は意外過ぎてまじまじとヴァルを見つめてしまいました。その表情から、本気でそう思っているのでしょうが…
「さすがに、そこまでは?」
う…否定しようとしましたが、無意識に疑問形になってしまいました。これじゃ、そうだと言っているようなものですわね…
「やはり、そうだったのか…」
「え?いえ、そういうわけでは」
勝手に納得されてしまいましたが…いえ、その通りではあるのですが、だからと言ってヴァルの気持ちを否定したいわけじゃないのです。そりゃあ、体力的にもうちょっと手加減して欲しいとは思いますが…
「あのですね…嫌というわけじゃないんです」
「そうなのか?」
途端にヴァルの顔が輝いたように見えましたが…これは…何だか危険な気がするのは気のせいでしょうか…でも、そんな表情をされたら無下になんて出来そうもありません。
「…そうですね。いつか、もう少し控えて欲しい…と思ってからで、いいと思います」
「そうか」
嬉しそうにそう答えるヴァルに、控えて欲しいとは言えませんでした。竜人の執着心は愛情の一面でもありますし…私も容認できるところまでは頑張って応えてみてからでいいのかもしれません。こんな風に無条件に何を置いても…と愛されるのはとても幸せな事でしょう。ずっと変わらない愛情をずっと求めていたのは間違いないのですから。
あれからヴァルは表面上変わりありませんが…時折何かを考え込んでいる事が増えた様に思います。いえ、元から立場上もあってか、考え込んでいる事はよくあったのですが、それが以前よりも増えたように感じるのは、ヴァルがショックを受けていると私が感じているからでしょうか。
それにあの日から私の警備が一層厳重になりました。部屋にあった隠し扉は開けられないように完全に封鎖され、護衛の数も増やされました。執務がない時は片時も側を離れなくなりましたし、執務中も何度も様子を見に来るようになりました。眠る時も、抱きしめて眠るのは変わらないのですが、その腕の力の度合いが強くなった気がします。お陰で寝苦しいと言いますか…寝返りが打てないのでちょっと辛いです…
ブロム様が脱獄した経緯については、先王様の重鎮の一人が関与していた事がわかりました。その方は脱獄を助けた可能性がある者の一人として名が上がっていた方で、ブロム様が脱獄した直後から行方が分からなくなっていました。
でも、ブロム様が亡くなった翌朝、隠し通路を捜査していた騎士達に遺体となって発見されました。側には、自身が脱獄するように進めた事、他国に逃げるように説得したが聞き入れて貰えなかった事、子どもの頃から見守っていたブロム様が亡くなり、これ以上生きている意味がないから後を追う事などが綴られた遺書が見つかったそうです。
「彼は私達の教育係だったんだ」
「教育係?」
「ああ、元はブロムの教育係だったんだが、先王様が一人よりも二人で学んだ方が、張り合いがあっていいだろうと勧めて下さったんだ」
「そうだったんですか」
「あの方は先王様の幼馴染で親友でもあられたから…先王様が亡くなった後もずっと、ブロムを見守っていたんだ」
脱獄したブロム様はその方と一緒に、地下通路に隠れていたようです。ブロム様は隠れながらずっと、私を連れ去るチャンスを狙っていたのでしょうか…今となってはもう、話を聞く事も出来ないため、想像するしか出来ません。
「ブロム様は…私の事も気にして下さっていたんですね…」
「そう、だな」
「私がヴァルをどう思っているのか、覚悟はあるかと尋ねられました。きっと、お母様のように本意ではなかったら、逃がそうと思って下さったのでしょうね」
「そうだろうな。母君の事ではあいつもずっと心を痛めていた。いや、一番心を痛めていたのはあいつだっただろう…ああ見えて優しい奴だったんだ。そう見えないように悪態ばかりついていたが…」
ブロム様とまともにお話したのはあの時だけなので、為人まではわかりませんでしたが…ヴァルがそう言うのであれば、きっとそうなのでしょうね。だとすれば、ご自身の周りに反国王派を集めるため、わざとあのような態度をとっていたのかもしれません。こんな形ではなく、もっと別のやり方であったら…と思わずにはいられません。
いえ、母君の事がなければ、こんな結末にはならなかったのかもしれません。お二人にとっても、先王様とその番の悲劇は大きな傷となっていたのでしょう。番は呪いだとも言われますが、その呪いは当事者だけでなく子供達にも及び、多感な子供だったからこそ一層深い傷となったのかもしれません。
私が番だと知ったヴァルが離れようとした理由が、ようやく私にも実感として理解できたように思います。
「…ヴァル」
「どうした?」
「…私達は…幸せでいましょうね」
ブロム様がしてくれたことは、もしかしたら意味のない事だったかもしれません。もしヴァルとブロム様が話し合っていれば、私達の関係が伝わっていたら、こんな事にはならなかったのかもしれません。ああしたら…こうだったら…なんて、後で考えても仕方のない事ですが…
それでも、彼が望んだのはヴァルの幸せです。だったら、ブロム様の気持ちに報いるためにも、私達は幸せでいるための努力を惜しんではいけませんね。
「そうだな…あいつの分も、幸せにならないとな…」
「ええ」
ヴァルが優しく抱きしめてきたので、私は彼の背に手をまわして抱きしめ返しました。ヴァルの傷はそう簡単には癒えないでしょう。私で癒せる類のものではないように思います。それでも、私達は前に向かって歩くしかないのですよね。
それからさらに一月が過ぎる頃には、私達も日常を取り戻しました。ヴァルが考え込む事も減り、きっとヴァルなりに心の区切りがついたのでしょう、最近では笑顔も増えました。
「え?ブロム様の研究施設を?」
「ああ。あいつは番への執着を失くす薬の研究をしていたんだ。領地に大掛かりな施設を作って」
「そんな事なさっていたんですか」
「ああ。だが、あいつがいなくなってからは閉鎖状態らしい。それで、トールと相談して国がその研究を後押ししようという話になったんだ」
「じゃ…」
「ああ、ブロムの遺志を継いでやりたいんだ。国としても番が亡くなって自死されるのは大きな損失だ。番絡みの事件もなくなった訳じゃない」
「そうですね。先王様のような悲劇を無くすためにも、いいと思いますわ。確かトール国も…」
「ああ、ブロムはトール国から研究者を引き抜いていた。せっかくこの国に来てくれたのなら、ここで研究を続けて欲しい。彼らがいれば、トール国と協力も出来るだろう」
「それはいい考えだと思いますわ」
意外な事でしたが、ブロム様は本格的な研究施設を作っていたようです。頻繁に国外に出ていたのも、この施設のためだったのでしょうか。もし薬が出来れば、きっとこれから起きるかもしれない悲劇を防ぐ事も出来るでしょう。それに、番にあまり拘らない種族にとっても、そんな薬があれば上位種に伴侶を奪われる不安も大きく減らす事が出来ます。今でも番だと言って上位種に伴侶を奪われる事は起きているのですから。
「それに、番至上主義と言いながらも、上位種の中には番以外と心を通わせる者は多い。番は必ず見つかるものでもないからな」
「そうですね。でもそれだと、相手の方は常に番への不安を抱えて生きる事になりますし…それは決して幸せではないと思います」
「そうだろうな」
「ええ、私だったら…耐えられないのでお断りすると思います」
ヴァルの執着心を身をもって知った今は、余計にそう思います。あれは嫉妬とか独占欲なんて可愛らしいものじゃありませんもの。少なくとも人族ではあり得ませんわね。そういう意味では、執着心を減らすのはお互いにいい事だと思います。片方が我慢して…なんて関係は決して幸せには結びつき難いでしょうから。
「薬が出来たら…私も…飲んだ方がいいだろうか」
「へ?」
思いがけない問いかけに、思わず変な声が出てしまいました。それって、ヴァルも自分の独占欲について自覚がある、という事でしょうか…あれで?
「それは…」
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「えっと、それは、まぁ…」
「エリィに嫌われるなど考えたくもない。だったら…薬が出来上がったら私も飲もう。何なら実験台になってもいいだろう」
まさかヴァルがそんな風に考えているとは思わず、私は意外過ぎてまじまじとヴァルを見つめてしまいました。その表情から、本気でそう思っているのでしょうが…
「さすがに、そこまでは?」
う…否定しようとしましたが、無意識に疑問形になってしまいました。これじゃ、そうだと言っているようなものですわね…
「やはり、そうだったのか…」
「え?いえ、そういうわけでは」
勝手に納得されてしまいましたが…いえ、その通りではあるのですが、だからと言ってヴァルの気持ちを否定したいわけじゃないのです。そりゃあ、体力的にもうちょっと手加減して欲しいとは思いますが…
「あのですね…嫌というわけじゃないんです」
「そうなのか?」
途端にヴァルの顔が輝いたように見えましたが…これは…何だか危険な気がするのは気のせいでしょうか…でも、そんな表情をされたら無下になんて出来そうもありません。
「…そうですね。いつか、もう少し控えて欲しい…と思ってからで、いいと思います」
「そうか」
嬉しそうにそう答えるヴァルに、控えて欲しいとは言えませんでした。竜人の執着心は愛情の一面でもありますし…私も容認できるところまでは頑張って応えてみてからでいいのかもしれません。こんな風に無条件に何を置いても…と愛されるのはとても幸せな事でしょう。ずっと変わらない愛情をずっと求めていたのは間違いないのですから。
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