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七章
大聖女たちの処分
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半月後、ユーニスとロバートは揃ってラリー様の執務室にやってきた。新婚休暇が明けたのだ。
「長らくお側を離れて申し訳ありませんでした」
そう言って頭を下げたユーニスはかなり疲れているように見えた。環境が変わった影響もあるだろうけど、隣に立つロバートの姿にどこか見覚えがあるように感じた。
(あれって……ラリー様と同じよね……)
どうやらユーニスもロバートに構い倒されたのだろう。ロバートの肌艶がよく表情も生き生きしているのは、初夜の後のラリー様と同じに見えた。あの時のことを思い出して、笑みが若干引き攣ってしまったのは仕方がないだろう。
「いいのよ、ユーニス。結婚したら誰だって環境が変わって忙しくなるわ。むしろ半月で足りたかしら? まだやることが残っているなら休んでいいのよ?」
「とんでもございませんわ! 十分すぎるほどにお休みは頂きました。何なら当分休みはいりませんから」
ユーニスはかなりご機嫌斜めらしい。その様子からして、今朝まで離して貰えなかったのかもしれないな、と思った。
「ええ~っ! 何言っているんだよ、ユーニス! まだまだ休み足りないのに……」
「いいえ、十分休みました。そんなに休み足りないなら、ロバート卿だけお休みになられては?」
「ええっ!? お、俺一人で? それじゃ意味がないだろ? ユーニスを可愛がりたいから休みがほ……」
「もう十分です!」
そう言うとユーニスはさっさと執務室から出て行ってしまった。これからモリスン夫人たちに挨拶に行くのだろう。その辺りはさすがに王妃様付きの侍女をしていたせいか抜かりがない。取り残されたロバートが茫然とユーニスが出ていったドアを眺めていた。
「……ロバート、あまり虐めすぎると嫌われるぞ」
「ええっ!? 虐めてなんかいませんよ~」
レックスが気づかわし気にそう言ってもロバートは重くは受け止めていないようだった。ずっとユーニスを狙っていて、その争奪戦に勝てたのが嬉しくて浮かれているのだろうけど。ユーニスは結構頑固だからこじれると大変だろうに……
「そうだぞ。私もやり過ぎて何度もシアに叱られているからな。怒らせる前にやめておかないと大変だぞ」
ラリー様がフォローのつもりで言ったのだろうけど……大変にしているのはラリー様やロバートの方ですからね。そうは思ったけれど言わないでおいた。そんな風に言いながら全く反省していなさそうな二人に言っても、多分無駄だなと思ったからだ。
二人が復帰してから半月後、ラリー様の執務室に呼ばれた。部屋に向かうと既にラリー様やお義父様、レックスやロバート、リトラーやミーガンもいて、重要な話があるのだと察した。ラリー様が手招きするのでその隣に座る。今日はユーニスも一緒だった。ロバートがラリー様同様手招きしたけれど、それを無視して私の後ろに立った。どうやら夫婦喧嘩中らしい……
「早速だが、王都から神殿の不正に関しての報告が来た」
「神殿のと言うことは……ジョージアナ様やセービン大司教の?」
「ああ。ようやく正式な処分がきまったそうだ」
「やっとじゃな」
お義父様の言う通りだった。神殿の中もなると人数も多く時間がかかるだろうから、年内に決まれば早い方だと思っていたから。
「まず、セービン大司教はその地位と貴族籍をはく奪の上、最も厳しいバーデン修道院に送られる」
「バーデンですか……しかし、随分甘い処分なのでは? 今回は王家と聖女の盟約への口出しだけでなく、大聖女の詐称という前代未聞の事件でしょう? 処刑が妥当だったのでは?」
訝し気な表情でレックスが異を唱えた。
「確かにな。だが、命を奪うことに難色を示す者が多かったらしい」
「ああ、なるほど。人を救う立場の聖女が処刑を望んだと、そう邪推されるのを恐れたんですね」
ロバートの指摘はもっともだと思えた。セネットの聖女が処刑を望んだり了承したりしたと取られるのはマズいと判断されたのだろう。陛下たちは処分の重さよりも民の心証に配慮したのだ。
「でも、貴族で散々やりたい放題やってきたから、それって死ぬよりも辛いでしょうねぇ」
「ああ、だろうな。修道院の院長は王族の血を引く方で、セネット家との盟約をご存じだからな。針の筵だろう」
ロバートの言うことはもっともで、確かにあの尊大な態度では修道院での生活は厳しいものになるだろうなと思った。
「それで偽大聖女は? こっちも修道院ですか?」
「ああ。彼女も同様で貴族籍と大聖女の地位のはく奪、こちらも厳しいことで有名なベイノン修道院だ」
「え? ベイノンって……」
「ああ、そうだよ、シア。あなたの母君がいるところだ」
「お母様の……」
まさか母と同じ修道院に行くとは思わなかったけれど、母も私への虐待や王家から支給された私の支度金の横領など諸々が積み重なり、処刑一歩手前だった。そういう意味では似たようなものかもしれない。
「まぁ、ジョージアナ嬢は実質幽閉だから、顔を合わせることはないだろうけど」
「そうですか」
「不安なら陛下にそれとなく伝えておくよ」
私を敵視する二人が一緒というのは不安になったけれど、陛下もそこはご存じだから大丈夫だろう。それに母は反省しているという話もあったし。
「偽大聖女の父親は? リドリー侯爵でしたっけ?」
「ああ。彼は贈収賄に聖女の私物化、寄付という名の金銭強要、ああ、あとエリン嬢の誘拐もあったな。彼と家族は貴族籍のはく奪の上、侯爵と妻、息子は鉱山送り、まだ三歳の娘は妻の末の弟の元に養女として引き取られることになった」
「そうですか」
リドリー侯爵のやったことは許し難いけれど、三歳の女の子に罪はない。新しい家族の元で健やかに育ってほしいと思う。
「他にも彼らに加担していた司教や聖女、貴族もそれぞれに処分が下った。でもこれで彼らの勢力は殆ど消えたからね。もう丈夫だろう」
「貴族議会でも殆ど満場一致でアレクシア様が支持されたんでしょう? さすがにあれだけ力の差を見せつけたら誰も文句は言わないでしょう」
「ええ、今回の件はいい見せしめになりましたからね。これでアレクシア様を軽んじようとする者はいないでしょう」
ロバートやレックスもラリー様に同意した。これで一件落着になるといいのだけど。王都に残してきたエリンさんたちはどうしているだろうか。長年不正が続いた神殿を立て直すのは大変だろうけど、これを機にいい方向に進むんでくれることを願った。
「長らくお側を離れて申し訳ありませんでした」
そう言って頭を下げたユーニスはかなり疲れているように見えた。環境が変わった影響もあるだろうけど、隣に立つロバートの姿にどこか見覚えがあるように感じた。
(あれって……ラリー様と同じよね……)
どうやらユーニスもロバートに構い倒されたのだろう。ロバートの肌艶がよく表情も生き生きしているのは、初夜の後のラリー様と同じに見えた。あの時のことを思い出して、笑みが若干引き攣ってしまったのは仕方がないだろう。
「いいのよ、ユーニス。結婚したら誰だって環境が変わって忙しくなるわ。むしろ半月で足りたかしら? まだやることが残っているなら休んでいいのよ?」
「とんでもございませんわ! 十分すぎるほどにお休みは頂きました。何なら当分休みはいりませんから」
ユーニスはかなりご機嫌斜めらしい。その様子からして、今朝まで離して貰えなかったのかもしれないな、と思った。
「ええ~っ! 何言っているんだよ、ユーニス! まだまだ休み足りないのに……」
「いいえ、十分休みました。そんなに休み足りないなら、ロバート卿だけお休みになられては?」
「ええっ!? お、俺一人で? それじゃ意味がないだろ? ユーニスを可愛がりたいから休みがほ……」
「もう十分です!」
そう言うとユーニスはさっさと執務室から出て行ってしまった。これからモリスン夫人たちに挨拶に行くのだろう。その辺りはさすがに王妃様付きの侍女をしていたせいか抜かりがない。取り残されたロバートが茫然とユーニスが出ていったドアを眺めていた。
「……ロバート、あまり虐めすぎると嫌われるぞ」
「ええっ!? 虐めてなんかいませんよ~」
レックスが気づかわし気にそう言ってもロバートは重くは受け止めていないようだった。ずっとユーニスを狙っていて、その争奪戦に勝てたのが嬉しくて浮かれているのだろうけど。ユーニスは結構頑固だからこじれると大変だろうに……
「そうだぞ。私もやり過ぎて何度もシアに叱られているからな。怒らせる前にやめておかないと大変だぞ」
ラリー様がフォローのつもりで言ったのだろうけど……大変にしているのはラリー様やロバートの方ですからね。そうは思ったけれど言わないでおいた。そんな風に言いながら全く反省していなさそうな二人に言っても、多分無駄だなと思ったからだ。
二人が復帰してから半月後、ラリー様の執務室に呼ばれた。部屋に向かうと既にラリー様やお義父様、レックスやロバート、リトラーやミーガンもいて、重要な話があるのだと察した。ラリー様が手招きするのでその隣に座る。今日はユーニスも一緒だった。ロバートがラリー様同様手招きしたけれど、それを無視して私の後ろに立った。どうやら夫婦喧嘩中らしい……
「早速だが、王都から神殿の不正に関しての報告が来た」
「神殿のと言うことは……ジョージアナ様やセービン大司教の?」
「ああ。ようやく正式な処分がきまったそうだ」
「やっとじゃな」
お義父様の言う通りだった。神殿の中もなると人数も多く時間がかかるだろうから、年内に決まれば早い方だと思っていたから。
「まず、セービン大司教はその地位と貴族籍をはく奪の上、最も厳しいバーデン修道院に送られる」
「バーデンですか……しかし、随分甘い処分なのでは? 今回は王家と聖女の盟約への口出しだけでなく、大聖女の詐称という前代未聞の事件でしょう? 処刑が妥当だったのでは?」
訝し気な表情でレックスが異を唱えた。
「確かにな。だが、命を奪うことに難色を示す者が多かったらしい」
「ああ、なるほど。人を救う立場の聖女が処刑を望んだと、そう邪推されるのを恐れたんですね」
ロバートの指摘はもっともだと思えた。セネットの聖女が処刑を望んだり了承したりしたと取られるのはマズいと判断されたのだろう。陛下たちは処分の重さよりも民の心証に配慮したのだ。
「でも、貴族で散々やりたい放題やってきたから、それって死ぬよりも辛いでしょうねぇ」
「ああ、だろうな。修道院の院長は王族の血を引く方で、セネット家との盟約をご存じだからな。針の筵だろう」
ロバートの言うことはもっともで、確かにあの尊大な態度では修道院での生活は厳しいものになるだろうなと思った。
「それで偽大聖女は? こっちも修道院ですか?」
「ああ。彼女も同様で貴族籍と大聖女の地位のはく奪、こちらも厳しいことで有名なベイノン修道院だ」
「え? ベイノンって……」
「ああ、そうだよ、シア。あなたの母君がいるところだ」
「お母様の……」
まさか母と同じ修道院に行くとは思わなかったけれど、母も私への虐待や王家から支給された私の支度金の横領など諸々が積み重なり、処刑一歩手前だった。そういう意味では似たようなものかもしれない。
「まぁ、ジョージアナ嬢は実質幽閉だから、顔を合わせることはないだろうけど」
「そうですか」
「不安なら陛下にそれとなく伝えておくよ」
私を敵視する二人が一緒というのは不安になったけれど、陛下もそこはご存じだから大丈夫だろう。それに母は反省しているという話もあったし。
「偽大聖女の父親は? リドリー侯爵でしたっけ?」
「ああ。彼は贈収賄に聖女の私物化、寄付という名の金銭強要、ああ、あとエリン嬢の誘拐もあったな。彼と家族は貴族籍のはく奪の上、侯爵と妻、息子は鉱山送り、まだ三歳の娘は妻の末の弟の元に養女として引き取られることになった」
「そうですか」
リドリー侯爵のやったことは許し難いけれど、三歳の女の子に罪はない。新しい家族の元で健やかに育ってほしいと思う。
「他にも彼らに加担していた司教や聖女、貴族もそれぞれに処分が下った。でもこれで彼らの勢力は殆ど消えたからね。もう丈夫だろう」
「貴族議会でも殆ど満場一致でアレクシア様が支持されたんでしょう? さすがにあれだけ力の差を見せつけたら誰も文句は言わないでしょう」
「ええ、今回の件はいい見せしめになりましたからね。これでアレクシア様を軽んじようとする者はいないでしょう」
ロバートやレックスもラリー様に同意した。これで一件落着になるといいのだけど。王都に残してきたエリンさんたちはどうしているだろうか。長年不正が続いた神殿を立て直すのは大変だろうけど、これを機にいい方向に進むんでくれることを願った。
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読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
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