176 / 213
六章
神殿とセネット家の関係
しおりを挟む
「これはリドリー侯爵、ごきげんよう」
声をかけられたからには無視する事も出来ず、私は平静を装いながら侯爵に挨拶をした。よく見れば侯爵の後ろには、神官の服装をしたスキンヘッドの初老の男性が佇んでいた。侯爵家の夜会に出席できる神官となれば、かなり高位ではないだろうか。
「ああ、こちらはセービン大司教閣下です。セネット侯爵は初めてですかな?」
「え、ええ。そうですわね、お会いするのは初めてですわ」
セービン大司教は名前だけは知っていたけれど、会うのは初めてだった。彼は神殿を統括する立場で、神殿の聖女のいわばまとめ役でもあり、メアリー様を利用して彼女よりも身分が上の女性を聖女に押したのも彼だったと聞く。ジョージアナ様が選ばれた時も、平民で力のある女性がいたらしいが、聖女に選ばれたのはジョージアナ様だったとも。そういう意味ではあまり神官らしからぬ人物だとも言われている。実際、目の前の彼は尊大な態度を隠そうともしないけれど…彼には聖女の力はないし、ああも威張れるのが不思議ですらある。
「これはセネット侯爵、初めまして。セービンです」
「初めまして。セネット家の当主のアレクシアです」
一応こちらの方が身分も立場も上なのだけれど…そうは思うけれど年齢はあちらが上なので、当り障りなく挨拶をした。一緒にいるのがジョシュア様とリネット様なので、若い者だと下に見ているのが透けて見えた。これってラリー様がいないタイミングを狙って声をかけてきたのかしら?
「貴女がセネット家の当主か」
「ええ、そうですわね」
「青みのある銀髪と紫の瞳が聖女の証というが…神殿から認められていない者が聖女を名乗るとは不遜ではありませんかな?」
どうやら噂通り、セービン司教はセネット家とセネットの聖女を快く思っていないらしい。まぁ、神殿の上に立ち、国王と対等の地位にいるのに神殿には介入しないのだから、あちらからすると何だと思うのかもしれないけれど…
「不遜と言われましても…」
「しかも両親と妹は王家に仇成した犯罪者。そのような者が聖女を名乗るなど、何とも嘆かわしい事だ。聖女の末裔と言っても遥か昔の話。それを未だに後生大事にしがみ付くとなど、神への冒涜ですな」
両親や妹の事を言われるのは覚悟していたけれど、まさか神を冒涜していると言われるとは思わなかった。セネットの聖女も神殿の聖女も、その力は神からの授かり物だと言われているから、そのような声がある事は知っていたけれど、こうもはっきり言われるとは思わず、私は返す言葉が直ぐには出てこなかった。
「全く、聖女の力もない者がセネット家の生まれだというだけで聖女と名乗るなど。これは大聖女や神殿への侮辱ではありませんか?」
「セービン卿、さすがに言い過ぎではございませんか?セネット侯爵はまだお若い。子供故に道理を弁えないのは仕方ありませんよ」
「そうは言うが、それではいつまで経っても神殿は張りぼての下で耐え忍ばねばならないのです。これも神の試練と言われれば致し方ないが、しかし、このような子供が…」
セービン大司教は私とセネット家を快く思われていないのは明らかだった。確かにセネット家は常に聖女の力を持つ者が生まれるわけではない。セネット家の血を引く青みのある銀髪と紫の瞳を持つ女性が絶対条件だけど、力の強さは人それぞれだ。最近では祖母に力があったけれど、その力はあまり強くなかったし、陛下の話では紫蛍石を光らせるほどの力を持つ聖女はここ百年ほど現れていないと聞く。そして私が初代聖女と同等の力を持つことはまだ知られていない。
「私は思うのですよ、聖女の名を頂くのはセネット家である必要はないと。それは聖女を輩出した家にこそ相応しいと。そう思いませんかな、リドリー侯爵?」
「そのような恐れ多い事、私ごときが決められませんよ、大司教様」
「そうか、今の大聖女は貴殿の子女のジョージアナ嬢だ。セネット家よりずっと聖女の名を頂くに相応しいと思いますがな」
「大司教様のお言葉、勿体なく存じます」
二人がセネット家から聖女の名を外したいとの噂を聞いてはいたけれど、こうもはっきりと言われるとは思わず、またも何と答えていいのかわからなかった。悪意には昔から慣れているけれど、セネット家に関しては私の一存で決められる事ではないし、そもそもそうと決めたのは初代国王であり、それを続けたのは王家なのだ。
「セネット侯爵も、分別があるなら潔く聖女の名を返上されることだ。少なくとも神殿はセネット家の聖女など認めていないのですからな」
「聖女の名は王家のご意志で、そこに我が家の意志が入る余地はございません。意義がおありでしたら陛下に奏上なさって下さい」
「な…」
「…何とまぁ、驕慢な。聖女の力もない者が聖女の名に縋り付いて情けない事だ」
どうやら彼らは私に聖女の力がないと思っているらしい。一年前の夜会でラリー様がはっきりエリオット様達にそう告げたけれど、王都で私が力を使う事はなかった。それは私の身を案じたラリー様や陛下達が内々にしてくれていたからだけど…
「な…!いくら大司教様と言えど言い過ぎではありませんか?」
「そうですわ。セネット家は建国以来の名家。それにご両親や妹君の件はアレクシア様も被害者。非がない事は陛下もお認めになっていらっしゃいます」
「…ふん、何も知らない子供が生意気な」
「そうですぞ、いくら高位貴族の子女とは言え、まだ爵位も継いでいない身で大人に意見するなど…分を弁えるべきですな」
「全く、前セネット侯爵の教育が伺えますな」
私を庇って下さったジョシュア様とリネット様に、大司教だけでなくリドリー侯爵まで苦々しい表情で睨みつけてきた。私のせいで彼らの立場が悪くなるのは申し訳なく、私は彼らに視線を送ってこれ以上は…と伝えると、彼らは私の意を汲んでそれ以上は何も言わずにいてくれたけれど、その表情は納得できないと思っているのは明らかで、私はこんな時なのに私の事を庇ってくれた彼らに心が温かくなるのを感じた。そうしている間に彼らはさっさと私達から離れて行き、暫くしてガードナー公爵達と話をしていた。
「どうやら神殿はセネット家を引きずり落としたいようですね」
「噂だと思っておりましたが…」
「アレクシア様、ご注意下さいませ。今回の事、辺境伯様にご相談なさった方がよろしいですわ」
「ええ、そうね…」
リドリー侯爵や大司教の噂は聞いていたけれど、こうもはっきりと敵意を向けられるとは思わなかっただけに、私は胃に冷たい小石が積もるような錯覚に襲われた。ヘーゼルダインでの楽しい日々のお陰で、最近は両親やメイベルの事を思い出すことも滅多になかっただけに、こんな形で今の私に影響するのも想定外だった。あの両親と妹の呪縛から逃れられたと思っていただけに、私は何か得体の知れない者に足を掴まれてゆっくり引きずり込まれる感覚を覚えて手身震いした。
声をかけられたからには無視する事も出来ず、私は平静を装いながら侯爵に挨拶をした。よく見れば侯爵の後ろには、神官の服装をしたスキンヘッドの初老の男性が佇んでいた。侯爵家の夜会に出席できる神官となれば、かなり高位ではないだろうか。
「ああ、こちらはセービン大司教閣下です。セネット侯爵は初めてですかな?」
「え、ええ。そうですわね、お会いするのは初めてですわ」
セービン大司教は名前だけは知っていたけれど、会うのは初めてだった。彼は神殿を統括する立場で、神殿の聖女のいわばまとめ役でもあり、メアリー様を利用して彼女よりも身分が上の女性を聖女に押したのも彼だったと聞く。ジョージアナ様が選ばれた時も、平民で力のある女性がいたらしいが、聖女に選ばれたのはジョージアナ様だったとも。そういう意味ではあまり神官らしからぬ人物だとも言われている。実際、目の前の彼は尊大な態度を隠そうともしないけれど…彼には聖女の力はないし、ああも威張れるのが不思議ですらある。
「これはセネット侯爵、初めまして。セービンです」
「初めまして。セネット家の当主のアレクシアです」
一応こちらの方が身分も立場も上なのだけれど…そうは思うけれど年齢はあちらが上なので、当り障りなく挨拶をした。一緒にいるのがジョシュア様とリネット様なので、若い者だと下に見ているのが透けて見えた。これってラリー様がいないタイミングを狙って声をかけてきたのかしら?
「貴女がセネット家の当主か」
「ええ、そうですわね」
「青みのある銀髪と紫の瞳が聖女の証というが…神殿から認められていない者が聖女を名乗るとは不遜ではありませんかな?」
どうやら噂通り、セービン司教はセネット家とセネットの聖女を快く思っていないらしい。まぁ、神殿の上に立ち、国王と対等の地位にいるのに神殿には介入しないのだから、あちらからすると何だと思うのかもしれないけれど…
「不遜と言われましても…」
「しかも両親と妹は王家に仇成した犯罪者。そのような者が聖女を名乗るなど、何とも嘆かわしい事だ。聖女の末裔と言っても遥か昔の話。それを未だに後生大事にしがみ付くとなど、神への冒涜ですな」
両親や妹の事を言われるのは覚悟していたけれど、まさか神を冒涜していると言われるとは思わなかった。セネットの聖女も神殿の聖女も、その力は神からの授かり物だと言われているから、そのような声がある事は知っていたけれど、こうもはっきり言われるとは思わず、私は返す言葉が直ぐには出てこなかった。
「全く、聖女の力もない者がセネット家の生まれだというだけで聖女と名乗るなど。これは大聖女や神殿への侮辱ではありませんか?」
「セービン卿、さすがに言い過ぎではございませんか?セネット侯爵はまだお若い。子供故に道理を弁えないのは仕方ありませんよ」
「そうは言うが、それではいつまで経っても神殿は張りぼての下で耐え忍ばねばならないのです。これも神の試練と言われれば致し方ないが、しかし、このような子供が…」
セービン大司教は私とセネット家を快く思われていないのは明らかだった。確かにセネット家は常に聖女の力を持つ者が生まれるわけではない。セネット家の血を引く青みのある銀髪と紫の瞳を持つ女性が絶対条件だけど、力の強さは人それぞれだ。最近では祖母に力があったけれど、その力はあまり強くなかったし、陛下の話では紫蛍石を光らせるほどの力を持つ聖女はここ百年ほど現れていないと聞く。そして私が初代聖女と同等の力を持つことはまだ知られていない。
「私は思うのですよ、聖女の名を頂くのはセネット家である必要はないと。それは聖女を輩出した家にこそ相応しいと。そう思いませんかな、リドリー侯爵?」
「そのような恐れ多い事、私ごときが決められませんよ、大司教様」
「そうか、今の大聖女は貴殿の子女のジョージアナ嬢だ。セネット家よりずっと聖女の名を頂くに相応しいと思いますがな」
「大司教様のお言葉、勿体なく存じます」
二人がセネット家から聖女の名を外したいとの噂を聞いてはいたけれど、こうもはっきりと言われるとは思わず、またも何と答えていいのかわからなかった。悪意には昔から慣れているけれど、セネット家に関しては私の一存で決められる事ではないし、そもそもそうと決めたのは初代国王であり、それを続けたのは王家なのだ。
「セネット侯爵も、分別があるなら潔く聖女の名を返上されることだ。少なくとも神殿はセネット家の聖女など認めていないのですからな」
「聖女の名は王家のご意志で、そこに我が家の意志が入る余地はございません。意義がおありでしたら陛下に奏上なさって下さい」
「な…」
「…何とまぁ、驕慢な。聖女の力もない者が聖女の名に縋り付いて情けない事だ」
どうやら彼らは私に聖女の力がないと思っているらしい。一年前の夜会でラリー様がはっきりエリオット様達にそう告げたけれど、王都で私が力を使う事はなかった。それは私の身を案じたラリー様や陛下達が内々にしてくれていたからだけど…
「な…!いくら大司教様と言えど言い過ぎではありませんか?」
「そうですわ。セネット家は建国以来の名家。それにご両親や妹君の件はアレクシア様も被害者。非がない事は陛下もお認めになっていらっしゃいます」
「…ふん、何も知らない子供が生意気な」
「そうですぞ、いくら高位貴族の子女とは言え、まだ爵位も継いでいない身で大人に意見するなど…分を弁えるべきですな」
「全く、前セネット侯爵の教育が伺えますな」
私を庇って下さったジョシュア様とリネット様に、大司教だけでなくリドリー侯爵まで苦々しい表情で睨みつけてきた。私のせいで彼らの立場が悪くなるのは申し訳なく、私は彼らに視線を送ってこれ以上は…と伝えると、彼らは私の意を汲んでそれ以上は何も言わずにいてくれたけれど、その表情は納得できないと思っているのは明らかで、私はこんな時なのに私の事を庇ってくれた彼らに心が温かくなるのを感じた。そうしている間に彼らはさっさと私達から離れて行き、暫くしてガードナー公爵達と話をしていた。
「どうやら神殿はセネット家を引きずり落としたいようですね」
「噂だと思っておりましたが…」
「アレクシア様、ご注意下さいませ。今回の事、辺境伯様にご相談なさった方がよろしいですわ」
「ええ、そうね…」
リドリー侯爵や大司教の噂は聞いていたけれど、こうもはっきりと敵意を向けられるとは思わなかっただけに、私は胃に冷たい小石が積もるような錯覚に襲われた。ヘーゼルダインでの楽しい日々のお陰で、最近は両親やメイベルの事を思い出すことも滅多になかっただけに、こんな形で今の私に影響するのも想定外だった。あの両親と妹の呪縛から逃れられたと思っていただけに、私は何か得体の知れない者に足を掴まれてゆっくり引きずり込まれる感覚を覚えて手身震いした。
135
読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
お気に入りに追加
3,615
あなたにおすすめの小説
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
大好きだった旦那様に離縁され家を追い出されましたが、騎士団長様に拾われ溺愛されました
Karamimi
恋愛
2年前に両親を亡くしたスカーレットは、1年前幼馴染で3つ年上のデビッドと結婚した。両親が亡くなった時もずっと寄り添ってくれていたデビッドの為に、毎日家事や仕事をこなすスカーレット。
そんな中迎えた結婚1年記念の日。この日はデビッドの為に、沢山のご馳走を作って待っていた。そしていつもの様に帰ってくるデビッド。でもデビッドの隣には、美しい女性の姿が。
「俺は彼女の事を心から愛している。悪いがスカーレット、どうか俺と離縁して欲しい。そして今すぐ、この家から出て行ってくれるか?」
そうスカーレットに言い放ったのだ。何とか考え直して欲しいと訴えたが、全く聞く耳を持たないデビッド。それどころか、スカーレットに数々の暴言を吐き、ついにはスカーレットの荷物と共に、彼女を追い出してしまった。
荷物を持ち、泣きながら街を歩くスカーレットに声をかけて来たのは、この街の騎士団長だ。一旦騎士団長の家に保護してもらったスカーレットは、さっき起こった出来事を騎士団長に話した。
「なんてひどい男だ!とにかく落ち着くまで、ここにいるといい」
行く当てもないスカーレットは結局騎士団長の家にお世話になる事に
※他サイトにも投稿しています
よろしくお願いします
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
いつだって二番目。こんな自分とさよならします!
椿蛍
恋愛
小説『二番目の姫』の中に転生した私。
ヒロインは第二王女として生まれ、いつも脇役の二番目にされてしまう運命にある。
ヒロインは婚約者から嫌われ、両親からは差別され、周囲も冷たい。
嫉妬したヒロインは暴走し、ラストは『お姉様……。私を救ってくれてありがとう』ガクッ……で終わるお話だ。
そんなヒロインはちょっとね……って、私が転生したのは二番目の姫!?
小説どおり、私はいつも『二番目』扱い。
いつも第一王女の姉が優先される日々。
そして、待ち受ける死。
――この運命、私は変えられるの?
※表紙イラストは作成者様からお借りしてます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。
氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。
聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。
でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。
「婚約してほしい」
「いえ、責任を取らせるわけには」
守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。
元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。
小説家になろう様にも、投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
今日も旦那は愛人に尽くしている~なら私もいいわよね?~
コトミ
恋愛
結婚した夫には愛人がいた。辺境伯の令嬢であったビオラには男兄弟がおらず、子爵家のカールを婿として屋敷に向かい入れた。半年の間は良かったが、それから事態は急速に悪化していく。伯爵であり、領地も統治している夫に平民の愛人がいて、屋敷の隣にその愛人のための別棟まで作って愛人に尽くす。こんなことを我慢できる夫人は私以外に何人いるのかしら。そんな考えを巡らせながら、ビオラは毎日夫の代わりに領地の仕事をこなしていた。毎晩夫のカールは愛人の元へ通っている。その間ビオラは休む暇なく仕事をこなした。ビオラがカールに反論してもカールは「君も愛人を作ればいいじゃないか」の一点張り。我慢の限界になったビオラはずっと大切にしてきた屋敷を飛び出した。
そしてその飛び出した先で出会った人とは?
(できる限り毎日投稿を頑張ります。誤字脱字、世界観、ストーリー構成、などなどはゆるゆるです)
hotランキング1位入りしました。ありがとうございます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる