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六章
完全否定
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「ヘー…ゼルダイン辺境伯様」
私に食って掛からんばかりのリドリー侯爵令嬢を諫める声は、ラリー様のものだった。飲み物を取りに行かれただけだから直ぐに戻ってきてくれると思っていたけど、誰かに捕まっていたら…と心配だったので、その姿に身体のこわばりが解けた。
ラリー様はリドリー侯爵令嬢に鋭い視線を向けながらも、私の元に来るとすぐに私を腕の中にすっぽりと収めた。その様子をリドリー侯爵令嬢が信じられないもののように見た。
「まぁ、ラリー様」
そんな中、ガードナー公爵令嬢がゆったりとした声色でラリー様を愛称で呼んだ。この状況で動じないというか、余裕のある態度が取れるのは王子妃だった名残だろうか…
「ガードナー公爵令嬢か…」
「いやですわ、その様に他人行儀に呼ばれるのは寂しゅうございます」
そう言って悲しそうにラリー様を見上げる様は、確かに可憐で思わず手を差し伸べたくなるような儚さがあった。
「今日はどうなさいましたの?」
「何の事でしょう?」
「いえ、いつもラリー様のお色のご衣裳ですから…」
「ああ、これですか」
そう言ってラリー様はご自身を見下ろした。今日は私の瞳の紫を基調とした衣装で、私とはいつも以上にお揃い感が強い。彼女にとっては不本意だったのだろうか。
「それはもちろん、私が可愛い妻に夢中だと周りの方々に知らしめるためですよ」
「な…」
そう言ってラリー様は蠱惑的に微笑むと、私の腰に回した手に力を込めた。そうする事で一層密着する事になったのだけど、それを目にしたガードナー公爵令嬢とリドリー侯爵令嬢があり得ないものを見たかのような表情になった。
「リドリー侯爵令嬢、私の可愛い妻に非常識な事を強いるのはやめて頂こうか」
「な…非常識な事では…」
「ほう?夫が他の女性と会うのを認めろと詰め寄る行為が常識的だと?そう仰るのですかな?」
「そんな訳では…私はただ、辺境伯様とパトリシア様のために…」
「ガードナー公爵令嬢?彼女が何だというのだ?」
「何だだなんて…お二人は昔から想いあって…」
「想い合う?私には全く覚えのない事だが?」
「お、覚えがない…?」
ラリー様はリドリー侯爵令嬢に、これ以上ない程にはっきりと噂を否定された。それに対してリドリー侯爵令嬢とガードナー公爵令嬢は驚きの表情を浮かべた。
「何をお考えかは知らないが、私は妻一筋だよ。誤解を招くような言動は慎しんで頂きたい」
「でも、噂では…」
「噂?ああ、私がガードナー公爵令嬢と恋仲だったなどと、ありもしない事をさも本当のように話す輩がいるとは聞いています」
「あり得ない事だなんて…」
「あり得ませんよ。十年以上も前に、一時婚約者候補で名が挙がっただけ。それで恋仲にされては、私には一体何十人恋人がいる事になるのやら…」
「な…」
「そうでしょう?王族の婚約者を選ぶ際、家格が伯爵家以上で婚約者が決まっていない令嬢全てが対象になるのですよ。一体何人いると思っているのです?」
「……」
「しかもガードナー公爵令嬢は最初の選考にも残らなかった。私自身、候補に挙がっていた事を、今回の噂で思い出したくらいです。彼女とは二人きりで会うどころか、ダンスを踊った事もありませんが」
やれやれと言わんばかりの表情で、きっぱりと否定したラリー様に、リドリー侯爵令嬢は言い返す言葉が見つからないらしい。だが、当事者の一人に完全否定されてしまったのだ。これ以上この件について話す事はもう出来ないのだろう。もしこれ以上何かを言えば、ご自身がこの噂の元とされてしまう。不確かな話を広めるのは品がないと非難されるし、相手が王族となれば不敬罪にもなのだ。
「貴女も大聖女の地位にあるのなら、噂を鵜呑みにするような事は避けられた方がよろしかろう。御身の名誉を貶める事にもなり兼ねませんよ」
「そんな…」
そう言って薄く笑みを浮かべたラリー様だったけれど…ラリー様、心配を装っているけど、噂の元が彼女たちだと知って言っていますよね?そしてリドリー侯爵令嬢はその言葉の真意を理解したのだろう。申しわけございません、と微かに聞き取れる声でそう言った。
「シア、一人にしてすまなかったね」
「い、いえ…」
「旧友に捕まってしまってね。でも、可愛い妻に虫が付きそうで心配だ、何かあったら責任を取ってくれるんだろうなと言ったら、ようやく放してくれたよ」
「そ、そうですか…」
ここはどう答えていいのかわからず、私は当たり障りのない言葉を帰すしか出来なかった。だってまだリドリー侯爵令嬢もガードナー公爵令嬢も目の前にいるし、その周りには貴族たちが何事かと好奇心丸出しの目で私達を見ているのだから。
「さぁ、姉上がお待ちだよ」
「ナタリア様が?」
「ああ。それでは、リドリー侯爵令嬢、ガードナー公爵令嬢、失礼するよ」
そう言うとラリー様は、彼女の返事も待たずに私の腰に手をまわしたまま歩き始めてしまったため、私は会釈するのが精いっぱいだった。彼女たちがどんな表情をしているのかもわからなかっただけに…不安が残った。
ラリー様に案内されて向かったテラスには誰もいなかった。どうやらナタリア様の話は口実だったらしい。ラリー様は私を椅子に座らせると、冷たいジュースを手渡してきた。春だから少し肌寒いけど、会場が暑いくらいだったからひんやりした空気が気持ちよかった。
「よかったのですか、あんな風に言ってしまって」
「何が?」
「先ほどのお二人ですわ。あれでは反感を買ってしまいませんか?」
「反感?喧嘩を売ってきたから、買ってあげただけだよ。シアを貶めるような事を言ったのだ、当然だろう?」
「でも…あれでは彼女たちの立場が…」
「立場?あんな品のない噂をでっち上げた者の立場など気にする必要はないだろう?全く、あれが聖女だなんて神殿はどうなっているのか…」
「ラリー様、誰かに聞かれたら…」
さすがに神殿を貶めるような事を言うのは反感を買うので避けたかった。国民にとって神殿は、王家と同じくらいの求心力を持つ存在なのだ。
「別に聞かれても問題ないよ。神殿が私達に手を出す事など出来はしないからね」
「どこからそんな自信が…」
「そりゃあ、シアがセネットの聖女だからだよ。しかも初代聖女に匹敵する力を持つ、ね。そもそも神殿はセネットの聖女の下にある。それは神殿の始まりがセネットの聖女だったからだ」
「でも、それは昔の事ですわ」
「そんな事はないよ。今でも王家はセネットの聖女を神殿の上だとみているし、そう教育している。そして、家紋が光るほどの力を持つシアは、久しぶりに表れた国王陛下と対等な存在だからね」
ラリー様はそう仰ったけれど、私は不安を完全に振り払う事は出来なかった。
私に食って掛からんばかりのリドリー侯爵令嬢を諫める声は、ラリー様のものだった。飲み物を取りに行かれただけだから直ぐに戻ってきてくれると思っていたけど、誰かに捕まっていたら…と心配だったので、その姿に身体のこわばりが解けた。
ラリー様はリドリー侯爵令嬢に鋭い視線を向けながらも、私の元に来るとすぐに私を腕の中にすっぽりと収めた。その様子をリドリー侯爵令嬢が信じられないもののように見た。
「まぁ、ラリー様」
そんな中、ガードナー公爵令嬢がゆったりとした声色でラリー様を愛称で呼んだ。この状況で動じないというか、余裕のある態度が取れるのは王子妃だった名残だろうか…
「ガードナー公爵令嬢か…」
「いやですわ、その様に他人行儀に呼ばれるのは寂しゅうございます」
そう言って悲しそうにラリー様を見上げる様は、確かに可憐で思わず手を差し伸べたくなるような儚さがあった。
「今日はどうなさいましたの?」
「何の事でしょう?」
「いえ、いつもラリー様のお色のご衣裳ですから…」
「ああ、これですか」
そう言ってラリー様はご自身を見下ろした。今日は私の瞳の紫を基調とした衣装で、私とはいつも以上にお揃い感が強い。彼女にとっては不本意だったのだろうか。
「それはもちろん、私が可愛い妻に夢中だと周りの方々に知らしめるためですよ」
「な…」
そう言ってラリー様は蠱惑的に微笑むと、私の腰に回した手に力を込めた。そうする事で一層密着する事になったのだけど、それを目にしたガードナー公爵令嬢とリドリー侯爵令嬢があり得ないものを見たかのような表情になった。
「リドリー侯爵令嬢、私の可愛い妻に非常識な事を強いるのはやめて頂こうか」
「な…非常識な事では…」
「ほう?夫が他の女性と会うのを認めろと詰め寄る行為が常識的だと?そう仰るのですかな?」
「そんな訳では…私はただ、辺境伯様とパトリシア様のために…」
「ガードナー公爵令嬢?彼女が何だというのだ?」
「何だだなんて…お二人は昔から想いあって…」
「想い合う?私には全く覚えのない事だが?」
「お、覚えがない…?」
ラリー様はリドリー侯爵令嬢に、これ以上ない程にはっきりと噂を否定された。それに対してリドリー侯爵令嬢とガードナー公爵令嬢は驚きの表情を浮かべた。
「何をお考えかは知らないが、私は妻一筋だよ。誤解を招くような言動は慎しんで頂きたい」
「でも、噂では…」
「噂?ああ、私がガードナー公爵令嬢と恋仲だったなどと、ありもしない事をさも本当のように話す輩がいるとは聞いています」
「あり得ない事だなんて…」
「あり得ませんよ。十年以上も前に、一時婚約者候補で名が挙がっただけ。それで恋仲にされては、私には一体何十人恋人がいる事になるのやら…」
「な…」
「そうでしょう?王族の婚約者を選ぶ際、家格が伯爵家以上で婚約者が決まっていない令嬢全てが対象になるのですよ。一体何人いると思っているのです?」
「……」
「しかもガードナー公爵令嬢は最初の選考にも残らなかった。私自身、候補に挙がっていた事を、今回の噂で思い出したくらいです。彼女とは二人きりで会うどころか、ダンスを踊った事もありませんが」
やれやれと言わんばかりの表情で、きっぱりと否定したラリー様に、リドリー侯爵令嬢は言い返す言葉が見つからないらしい。だが、当事者の一人に完全否定されてしまったのだ。これ以上この件について話す事はもう出来ないのだろう。もしこれ以上何かを言えば、ご自身がこの噂の元とされてしまう。不確かな話を広めるのは品がないと非難されるし、相手が王族となれば不敬罪にもなのだ。
「貴女も大聖女の地位にあるのなら、噂を鵜呑みにするような事は避けられた方がよろしかろう。御身の名誉を貶める事にもなり兼ねませんよ」
「そんな…」
そう言って薄く笑みを浮かべたラリー様だったけれど…ラリー様、心配を装っているけど、噂の元が彼女たちだと知って言っていますよね?そしてリドリー侯爵令嬢はその言葉の真意を理解したのだろう。申しわけございません、と微かに聞き取れる声でそう言った。
「シア、一人にしてすまなかったね」
「い、いえ…」
「旧友に捕まってしまってね。でも、可愛い妻に虫が付きそうで心配だ、何かあったら責任を取ってくれるんだろうなと言ったら、ようやく放してくれたよ」
「そ、そうですか…」
ここはどう答えていいのかわからず、私は当たり障りのない言葉を帰すしか出来なかった。だってまだリドリー侯爵令嬢もガードナー公爵令嬢も目の前にいるし、その周りには貴族たちが何事かと好奇心丸出しの目で私達を見ているのだから。
「さぁ、姉上がお待ちだよ」
「ナタリア様が?」
「ああ。それでは、リドリー侯爵令嬢、ガードナー公爵令嬢、失礼するよ」
そう言うとラリー様は、彼女の返事も待たずに私の腰に手をまわしたまま歩き始めてしまったため、私は会釈するのが精いっぱいだった。彼女たちがどんな表情をしているのかもわからなかっただけに…不安が残った。
ラリー様に案内されて向かったテラスには誰もいなかった。どうやらナタリア様の話は口実だったらしい。ラリー様は私を椅子に座らせると、冷たいジュースを手渡してきた。春だから少し肌寒いけど、会場が暑いくらいだったからひんやりした空気が気持ちよかった。
「よかったのですか、あんな風に言ってしまって」
「何が?」
「先ほどのお二人ですわ。あれでは反感を買ってしまいませんか?」
「反感?喧嘩を売ってきたから、買ってあげただけだよ。シアを貶めるような事を言ったのだ、当然だろう?」
「でも…あれでは彼女たちの立場が…」
「立場?あんな品のない噂をでっち上げた者の立場など気にする必要はないだろう?全く、あれが聖女だなんて神殿はどうなっているのか…」
「ラリー様、誰かに聞かれたら…」
さすがに神殿を貶めるような事を言うのは反感を買うので避けたかった。国民にとって神殿は、王家と同じくらいの求心力を持つ存在なのだ。
「別に聞かれても問題ないよ。神殿が私達に手を出す事など出来はしないからね」
「どこからそんな自信が…」
「そりゃあ、シアがセネットの聖女だからだよ。しかも初代聖女に匹敵する力を持つ、ね。そもそも神殿はセネットの聖女の下にある。それは神殿の始まりがセネットの聖女だったからだ」
「でも、それは昔の事ですわ」
「そんな事はないよ。今でも王家はセネットの聖女を神殿の上だとみているし、そう教育している。そして、家紋が光るほどの力を持つシアは、久しぶりに表れた国王陛下と対等な存在だからね」
ラリー様はそう仰ったけれど、私は不安を完全に振り払う事は出来なかった。
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読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
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