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四章
呼ばれた理由
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「ラリー様、どうなさいましたの?」
いつも冷静沈着で家令の鑑のようなメイナードの慌てぶりに、私は直ぐにユーニスを伴ってラリー様の執務室に向かった。結婚式とラリー様の過保護ですっかり忘れていたけれど…このヘーゼルダインではいつ何があってもおかしくないところなのだ。今回の結婚式だって、これに乗じてよからぬ事を考える輩がいるかもしれないと、レックスやロバート達はいつも以上に警戒していた。
「ああ、シア。すまないね、急に呼び立てて」
執務用の大きな机に座り、レックス達を前に何やら話し込んでいたラリー様だったけれど…その表情に私は思わず息を飲んだ。最近は甘ったるい笑顔ばかり見ていたけれど…今のラリー様は表情も険しく、目には鋭さが備わっていた。そこにいたのは、厳しい領主としてのラリー様だった。その纏う雰囲気に、私は何かよからぬ事が起きたのだと悟った。
「…あの…何が…」
レックスだけでなく、いつもは柔らかい笑みを浮かべているロバートですら、表情が険しい。お義父様はいらっしゃらなかったけれど、リトラーとミーガンもいて、問題が屋敷内や結婚式ではなく、ヘーゼルダインに関する事だと分かった。
「すまないが…一緒に来て欲しい」
レックスに何やら言付けたラリー様は、そう言うと立ち上がって私の手を取った。何が?と疑問が浮かんだが、ラリー様は時間がないから歩きながら話すと言うと、ドアへと向かったため、私はそれに従った。
ラリー様の話では昨夜、街の騎士団に街道で馬車が一台、ひっくり返っているとの通報が旅人からあった。騎士団が駆け付けると、男性二人と子供一人が馬車から離れた場所で血を流して倒れていたという。馬車は一般の庶民も使うようなものだったが、倒れていた三人の身なりがよく、貴族のようにも思われたため、直ぐに屋敷に連絡したのだという。三人とも怪我が酷く意識もないため、とりあえず屋敷に運び込まれた。かなり危険な状態だが、まだ息があるため、私に治療をして欲しい…との事だった。
「…盗賊に襲われたのでしょうか…」
「…それは…行けばわかるよ」
眉を顰めてそう仰るラリー様だったけれど、その言葉通り、私はその怪我人と対面して驚くしかなかった。
「…レアード殿下…?」
そう、客間の寝台で眠っていたのは、隣国のレアード王子殿下だった。顔にも怪我があるのか、顔半分が包帯で隠れていたけれど…見間違えようもない。更に隣のベッドで眠る子どもは…以前大怪我を治したあの女の子で…もう一人の男性も…見覚えがあった。そして三人とも、怪我が深いのか目をきつく閉じて顔色も悪い。
「三人の様子は?」
「…何とも…怪我が酷くて、かなり危険な状態ですな。特にあの男性は傷が深くて出血も酷いので…今日明日が峠かと…」
この屋敷の主治医の先生の見立てでは、レアード殿下が最も傷が深く、背中からの刺し傷が貫通し、それ以外でも腕や顔、肩など十カ所以上の傷があり、出血も相当だという。もう一人の男性も背中に斜めに大きな傷があり、それ以外にも肩やわき腹などに刺し傷があるらしい。女の子の方は…どうやら大人に守られたのか目立った傷はないが、ショックと寒さで低体温症になっている可能性があるという。三人とも、発見されてから一度も目を覚ましていないらしい。
「…なんて…酷い…」
レアード王子と、身なりから従者と思われる男性は出血が止まらないようで、包帯には血が滲み出ていた。このままでは先生が仰る通り、直ぐにでも儚くなってしまいそうに見えた。
「ラリー様…」
「…シア、すまない。…お願い、出来るだろうか…」
ラリー様の戸惑いは私を案じての事なのが直ぐにわかった。確かにこれほどの傷を治すにはかなりの力が必要だろう…過保護なラリー様の事だから、私が病み上がりな上、結婚式を控えている事もあって、本音では力を使わせたくないのだろう。でも、領主としては彼らの傷を治して話を聞かざるを得ないのだ。彼らが怪我を負った理由によっては、ここの情勢にも影響が出る。盗賊なら取り締まりの強化が、隣国の内輪揉めなら諜報活動の強化が必要になってくるのだ。
「大丈夫ですわ、ラリー様。体調はすっかりよくなっていますから」
心配そうに私を見つめるラリー様に笑顔でそう告げると、私はまず女の子の手を取った。怪我の程度は大人の方が酷いけれど、小さな子供は体力がなくて衰弱も早い。それに…大きな怪我がないのに目を覚まさないのも気になった。
すっかり冷たくなった手を介して、ゆっくりと力を送り込んだ。女の子の様子を見ながら送り続けると、暫くして力が途切れた。それでも女の子は目を覚まさず、特に変わった様子は見られなかった。
次にレアード殿下の手を取ったけれど…苦しそうに呼吸を繰り返していたが、それはとても弱々しく、手も氷のように冷たくて血が通っていないように感じられた。それが一刻を争う状況に感じられて、私は女の子よりも強めに力を送った。それでも…力は中々途切れる事がなく、怪我の深さを示していた。ただ、女の子と違い、力が途切れる頃には呼吸も落ち着いたように見えた。
最後の男性は…レアード殿下程息は荒くなかったけれど、出血が酷いのか顔は真っ青で血の気がなかった。力を送っても中々止まらず、見た目に反して彼の方が危険な状態だったようだ。それでも、力が途切れる頃には呼吸が落ち着いているように見えた。
「シア、ありがとう。大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですわ」
三人の治療を終えた私に、ラリー様は不安げに瞳を揺らしていた。怪我が重ければ使う力も大きくなるから、私の体調を心配してくれたのだろう。確かに少し疲れた感じはするけれど…最近栄養価の高い食事だったのもあってか、それほどの疲れは感じなかった。
「誰も…目を覚まさないな…」
それだけ怪我の程度が酷い、という事なのだろうか…発見されたのは街道脇の草むらで、当時はみぞれ交じりの雨が降っていたというから、身体も相当冷やしただろう。それが回復を妨げている可能性は大いにあった。
それに…聖女の力は傷口は癒せても、失われた血や欠損した身体は元には戻らない。病気だって、何でも治るわけじゃないのだ。この力は誰もが持っている治癒力を助けて癒すもので、決して万能なわけではないのだ。
その日は結局、誰も目を覚ます事はなかった。
いつも冷静沈着で家令の鑑のようなメイナードの慌てぶりに、私は直ぐにユーニスを伴ってラリー様の執務室に向かった。結婚式とラリー様の過保護ですっかり忘れていたけれど…このヘーゼルダインではいつ何があってもおかしくないところなのだ。今回の結婚式だって、これに乗じてよからぬ事を考える輩がいるかもしれないと、レックスやロバート達はいつも以上に警戒していた。
「ああ、シア。すまないね、急に呼び立てて」
執務用の大きな机に座り、レックス達を前に何やら話し込んでいたラリー様だったけれど…その表情に私は思わず息を飲んだ。最近は甘ったるい笑顔ばかり見ていたけれど…今のラリー様は表情も険しく、目には鋭さが備わっていた。そこにいたのは、厳しい領主としてのラリー様だった。その纏う雰囲気に、私は何かよからぬ事が起きたのだと悟った。
「…あの…何が…」
レックスだけでなく、いつもは柔らかい笑みを浮かべているロバートですら、表情が険しい。お義父様はいらっしゃらなかったけれど、リトラーとミーガンもいて、問題が屋敷内や結婚式ではなく、ヘーゼルダインに関する事だと分かった。
「すまないが…一緒に来て欲しい」
レックスに何やら言付けたラリー様は、そう言うと立ち上がって私の手を取った。何が?と疑問が浮かんだが、ラリー様は時間がないから歩きながら話すと言うと、ドアへと向かったため、私はそれに従った。
ラリー様の話では昨夜、街の騎士団に街道で馬車が一台、ひっくり返っているとの通報が旅人からあった。騎士団が駆け付けると、男性二人と子供一人が馬車から離れた場所で血を流して倒れていたという。馬車は一般の庶民も使うようなものだったが、倒れていた三人の身なりがよく、貴族のようにも思われたため、直ぐに屋敷に連絡したのだという。三人とも怪我が酷く意識もないため、とりあえず屋敷に運び込まれた。かなり危険な状態だが、まだ息があるため、私に治療をして欲しい…との事だった。
「…盗賊に襲われたのでしょうか…」
「…それは…行けばわかるよ」
眉を顰めてそう仰るラリー様だったけれど、その言葉通り、私はその怪我人と対面して驚くしかなかった。
「…レアード殿下…?」
そう、客間の寝台で眠っていたのは、隣国のレアード王子殿下だった。顔にも怪我があるのか、顔半分が包帯で隠れていたけれど…見間違えようもない。更に隣のベッドで眠る子どもは…以前大怪我を治したあの女の子で…もう一人の男性も…見覚えがあった。そして三人とも、怪我が深いのか目をきつく閉じて顔色も悪い。
「三人の様子は?」
「…何とも…怪我が酷くて、かなり危険な状態ですな。特にあの男性は傷が深くて出血も酷いので…今日明日が峠かと…」
この屋敷の主治医の先生の見立てでは、レアード殿下が最も傷が深く、背中からの刺し傷が貫通し、それ以外でも腕や顔、肩など十カ所以上の傷があり、出血も相当だという。もう一人の男性も背中に斜めに大きな傷があり、それ以外にも肩やわき腹などに刺し傷があるらしい。女の子の方は…どうやら大人に守られたのか目立った傷はないが、ショックと寒さで低体温症になっている可能性があるという。三人とも、発見されてから一度も目を覚ましていないらしい。
「…なんて…酷い…」
レアード王子と、身なりから従者と思われる男性は出血が止まらないようで、包帯には血が滲み出ていた。このままでは先生が仰る通り、直ぐにでも儚くなってしまいそうに見えた。
「ラリー様…」
「…シア、すまない。…お願い、出来るだろうか…」
ラリー様の戸惑いは私を案じての事なのが直ぐにわかった。確かにこれほどの傷を治すにはかなりの力が必要だろう…過保護なラリー様の事だから、私が病み上がりな上、結婚式を控えている事もあって、本音では力を使わせたくないのだろう。でも、領主としては彼らの傷を治して話を聞かざるを得ないのだ。彼らが怪我を負った理由によっては、ここの情勢にも影響が出る。盗賊なら取り締まりの強化が、隣国の内輪揉めなら諜報活動の強化が必要になってくるのだ。
「大丈夫ですわ、ラリー様。体調はすっかりよくなっていますから」
心配そうに私を見つめるラリー様に笑顔でそう告げると、私はまず女の子の手を取った。怪我の程度は大人の方が酷いけれど、小さな子供は体力がなくて衰弱も早い。それに…大きな怪我がないのに目を覚まさないのも気になった。
すっかり冷たくなった手を介して、ゆっくりと力を送り込んだ。女の子の様子を見ながら送り続けると、暫くして力が途切れた。それでも女の子は目を覚まさず、特に変わった様子は見られなかった。
次にレアード殿下の手を取ったけれど…苦しそうに呼吸を繰り返していたが、それはとても弱々しく、手も氷のように冷たくて血が通っていないように感じられた。それが一刻を争う状況に感じられて、私は女の子よりも強めに力を送った。それでも…力は中々途切れる事がなく、怪我の深さを示していた。ただ、女の子と違い、力が途切れる頃には呼吸も落ち着いたように見えた。
最後の男性は…レアード殿下程息は荒くなかったけれど、出血が酷いのか顔は真っ青で血の気がなかった。力を送っても中々止まらず、見た目に反して彼の方が危険な状態だったようだ。それでも、力が途切れる頃には呼吸が落ち着いているように見えた。
「シア、ありがとう。大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですわ」
三人の治療を終えた私に、ラリー様は不安げに瞳を揺らしていた。怪我が重ければ使う力も大きくなるから、私の体調を心配してくれたのだろう。確かに少し疲れた感じはするけれど…最近栄養価の高い食事だったのもあってか、それほどの疲れは感じなかった。
「誰も…目を覚まさないな…」
それだけ怪我の程度が酷い、という事なのだろうか…発見されたのは街道脇の草むらで、当時はみぞれ交じりの雨が降っていたというから、身体も相当冷やしただろう。それが回復を妨げている可能性は大いにあった。
それに…聖女の力は傷口は癒せても、失われた血や欠損した身体は元には戻らない。病気だって、何でも治るわけじゃないのだ。この力は誰もが持っている治癒力を助けて癒すもので、決して万能なわけではないのだ。
その日は結局、誰も目を覚ます事はなかった。
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読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
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