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三章
隣国の要請について~侍女の見解
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レアード王子が帰った後、私は自室に戻っていた。ラリー様はおじ様達とレアード王子との話合いについて協議しているらしく、私には後で話があるからと言われたため、部屋で待機していた。
「アレクシア様?大丈夫ですか?」
またぼんやりしていたのだろうか…これと言ってする事もなかったため、本を手にしていたところユーニスに声をかけられた。
「え、ええ、大丈夫よ」
そう言って笑顔を見せたが、ユーニスは納得している風ではなかった。元より察しがよくて勘が鋭いユーニスなのだ。私自身が最近、ぼんやりしている自覚があるだけに、気が付かない筈がないだろう…こんな時は彼女のそんな美点に困ってしまった。
「どこからどう見ても大丈夫に見えませんわ。原因は…ローレンス様ですか?それともレアード王子?何か言われたのですか?」
そう言われてしまうと、私はぐうの音も出なかった。正にその通りだとの自覚があったからだ。こうなってしまうと、ユーニスはちゃんと話をしないと納得してくれないだろう。私は…ためらいながらも…王妃様には内密でと前置きした上で、隣国の王から私を妃にとの話が上がっている事を話した。
「…隣国の王が…ですか…」
「ええ。もし正式な要請となれば…」
隣国の王に嫁ぐ。想像しただけでも鳥肌がたち、表現しようのない嫌悪感が湧き上がった。おじ様と同年代で私の祖父ぐらいの年だし、女性関係が激しく身持ちが悪いと聞く。しかも息子の妻を召し上げた事もあるなど、いい話が殆どない相手だ。そんな人に身を任せるなんて…と思うだけで死にたくなる。これまでは貴族の娘として、相手が誰であろうと嫁ぐのが当然と思っていたのにこんな風に思うなんて…自分の変化にも戸惑いしかなかった。
「アレクシア様…それはあり得ませんわ」
暫く考え込んでいたユーニスに明確にそう言い切られて、私はその言葉に微かな望みを探し出そうとした。そうしなければ、心が折れてしまいそうだったからだ。
「どうして?」
「それはアレクシア様が、セネット家の最後のお一人だからです」
「最後の一人?」
「ええ。セネット家は王家にとっての盟友であり後見です。そのセネット家は今やアレクシア様ただお一人。そんな状況で他国に送り出すなどあり得ませんよ」
「そう、かしら…」
「そうですよ。それに、隣国の王は聖女の力をお求めなのでしょう?だったらアレクシア様でなくてもいいのです。アレクシア様は神殿で聖女の認定を受けていないので、力がどれくらいかは公になっていません。最悪殆どなしと言ったところで、誰もわからないのです。力がないのに嫁いでも意味がないとなれば、相手もそれ以上アレクシア様に拘らないでしょう」
なるほど、そういう考え方も出来るのかと、私は少しだけ光が見えた気がした。確かに私の力は一部の人しか知らないし、神殿ではっきりさせたわけじゃない。とは言え…この地ではかなりの人数を治療してきたから誤魔化せるだろうか…
「どうせ送るなら…あの偽聖女でも送っておけばいいんですよ」
「偽聖女って…メアリー様を?」
「そうです。この地で話題にもなったし、少しは力も残っているのでしょう?隣国なら僅かな力でも重宝がられるんじゃないですか?それに…見た目もいいから女好きの王にはぴったりでしょう」
「そうは言っても…」
「どうせ反逆者として処刑されるのですから、これは有効活用ですわ」
「有効活用…」
ユーニスのあまりの言い方に驚くしかなかったけれど、なるほど、メアリー様はこの地で治療をしていたから話としては繋がらなくもない。でも…メアリー様はラリー様が…
「でも…それはラリー様が頷かれないでしょう。だって…」
「そもそも、アレクシア様の言うその前提が合っているのか、私はそこから疑いますけどね」
「ええ?でも…」
「ローレンス様が仰った言葉は私も側におりましたから聞いていますが、あれが未練故の言葉かと言えば怪しいですわ。自分に毒を盛った相手を思い続けるとは思えませんし」
「そりゃあ…確かに…」
「ギルバート様も仰っていたではありませんか、アレクシア様を守るためだったと。私はそちらの可能性の方がずっと高いと思いますわ」
「そうかしら…」
「そうです。それに王妃様がアレクシア様を隣国のエロ爺に渡すなどあり得ませんわ」
ユーニスに隣国に行く可能性をきっぱりと否定されて、私の心は少しだけ浮上した。なるほど、そういう風に考えられるのかもしれない…
「まぁ、一番の問題はあの朴念仁なのですけれど…」
「朴、念…?」
「…何でもありませんわ。それで、アレクシア様?好きな方との話し合いはされたんですの?」
「な…そ、それは…」
「まだなんですか?もう何日経っているんですの?黙っていては相手に何も伝わりませんのよ?」
「それは…でも…」
「でも?何です?」
「…ご、ご迷惑になったら…」
「迷惑かどうかを決めるのは相手であってアレクシア様ではありませんわ。それに…どうせダメならやる事をやってからの方が諦めもつくというものです」
「でも…」
「でもじゃありません。言えないなら私から言って差し上げましょうか?」
「そ、っ、それはいい!」
「じゃぁ、ご自分で、ちゃんとお話になってくださいね。でなければ、私からお話させて頂きますわ」
「言う、ちゃんと自分で言うから!だからユーニスから言うのはやめて!」
私は必死だった。ユーニスに任せたら何を言われるかわかったもんじゃない。ある事ならまだしも、ない事まである事のように話されそうな気がするし、その可能性は限りなく高い気がした。そんな危険を冒すくらいなら自分で言った方がずっとマシだ。
「…残念ですが、わかりました。でも、足りないようでしたら私から後ほど追加させていただきますからね」
「…そんな…」
「よろしいですわね?お返事は?」
「…わ、わかった、わ…」
何だか無理やり納得させられてしまったけれど…ユーニスはこうと決めたら引かない性格なのだ。私は渋々ながらも受け入れるしかなかった。
「アレクシア様?大丈夫ですか?」
またぼんやりしていたのだろうか…これと言ってする事もなかったため、本を手にしていたところユーニスに声をかけられた。
「え、ええ、大丈夫よ」
そう言って笑顔を見せたが、ユーニスは納得している風ではなかった。元より察しがよくて勘が鋭いユーニスなのだ。私自身が最近、ぼんやりしている自覚があるだけに、気が付かない筈がないだろう…こんな時は彼女のそんな美点に困ってしまった。
「どこからどう見ても大丈夫に見えませんわ。原因は…ローレンス様ですか?それともレアード王子?何か言われたのですか?」
そう言われてしまうと、私はぐうの音も出なかった。正にその通りだとの自覚があったからだ。こうなってしまうと、ユーニスはちゃんと話をしないと納得してくれないだろう。私は…ためらいながらも…王妃様には内密でと前置きした上で、隣国の王から私を妃にとの話が上がっている事を話した。
「…隣国の王が…ですか…」
「ええ。もし正式な要請となれば…」
隣国の王に嫁ぐ。想像しただけでも鳥肌がたち、表現しようのない嫌悪感が湧き上がった。おじ様と同年代で私の祖父ぐらいの年だし、女性関係が激しく身持ちが悪いと聞く。しかも息子の妻を召し上げた事もあるなど、いい話が殆どない相手だ。そんな人に身を任せるなんて…と思うだけで死にたくなる。これまでは貴族の娘として、相手が誰であろうと嫁ぐのが当然と思っていたのにこんな風に思うなんて…自分の変化にも戸惑いしかなかった。
「アレクシア様…それはあり得ませんわ」
暫く考え込んでいたユーニスに明確にそう言い切られて、私はその言葉に微かな望みを探し出そうとした。そうしなければ、心が折れてしまいそうだったからだ。
「どうして?」
「それはアレクシア様が、セネット家の最後のお一人だからです」
「最後の一人?」
「ええ。セネット家は王家にとっての盟友であり後見です。そのセネット家は今やアレクシア様ただお一人。そんな状況で他国に送り出すなどあり得ませんよ」
「そう、かしら…」
「そうですよ。それに、隣国の王は聖女の力をお求めなのでしょう?だったらアレクシア様でなくてもいいのです。アレクシア様は神殿で聖女の認定を受けていないので、力がどれくらいかは公になっていません。最悪殆どなしと言ったところで、誰もわからないのです。力がないのに嫁いでも意味がないとなれば、相手もそれ以上アレクシア様に拘らないでしょう」
なるほど、そういう考え方も出来るのかと、私は少しだけ光が見えた気がした。確かに私の力は一部の人しか知らないし、神殿ではっきりさせたわけじゃない。とは言え…この地ではかなりの人数を治療してきたから誤魔化せるだろうか…
「どうせ送るなら…あの偽聖女でも送っておけばいいんですよ」
「偽聖女って…メアリー様を?」
「そうです。この地で話題にもなったし、少しは力も残っているのでしょう?隣国なら僅かな力でも重宝がられるんじゃないですか?それに…見た目もいいから女好きの王にはぴったりでしょう」
「そうは言っても…」
「どうせ反逆者として処刑されるのですから、これは有効活用ですわ」
「有効活用…」
ユーニスのあまりの言い方に驚くしかなかったけれど、なるほど、メアリー様はこの地で治療をしていたから話としては繋がらなくもない。でも…メアリー様はラリー様が…
「でも…それはラリー様が頷かれないでしょう。だって…」
「そもそも、アレクシア様の言うその前提が合っているのか、私はそこから疑いますけどね」
「ええ?でも…」
「ローレンス様が仰った言葉は私も側におりましたから聞いていますが、あれが未練故の言葉かと言えば怪しいですわ。自分に毒を盛った相手を思い続けるとは思えませんし」
「そりゃあ…確かに…」
「ギルバート様も仰っていたではありませんか、アレクシア様を守るためだったと。私はそちらの可能性の方がずっと高いと思いますわ」
「そうかしら…」
「そうです。それに王妃様がアレクシア様を隣国のエロ爺に渡すなどあり得ませんわ」
ユーニスに隣国に行く可能性をきっぱりと否定されて、私の心は少しだけ浮上した。なるほど、そういう風に考えられるのかもしれない…
「まぁ、一番の問題はあの朴念仁なのですけれど…」
「朴、念…?」
「…何でもありませんわ。それで、アレクシア様?好きな方との話し合いはされたんですの?」
「な…そ、それは…」
「まだなんですか?もう何日経っているんですの?黙っていては相手に何も伝わりませんのよ?」
「それは…でも…」
「でも?何です?」
「…ご、ご迷惑になったら…」
「迷惑かどうかを決めるのは相手であってアレクシア様ではありませんわ。それに…どうせダメならやる事をやってからの方が諦めもつくというものです」
「でも…」
「でもじゃありません。言えないなら私から言って差し上げましょうか?」
「そ、っ、それはいい!」
「じゃぁ、ご自分で、ちゃんとお話になってくださいね。でなければ、私からお話させて頂きますわ」
「言う、ちゃんと自分で言うから!だからユーニスから言うのはやめて!」
私は必死だった。ユーニスに任せたら何を言われるかわかったもんじゃない。ある事ならまだしも、ない事まである事のように話されそうな気がするし、その可能性は限りなく高い気がした。そんな危険を冒すくらいなら自分で言った方がずっとマシだ。
「…残念ですが、わかりました。でも、足りないようでしたら私から後ほど追加させていただきますからね」
「…そんな…」
「よろしいですわね?お返事は?」
「…わ、わかった、わ…」
何だか無理やり納得させられてしまったけれど…ユーニスはこうと決めたら引かない性格なのだ。私は渋々ながらも受け入れるしかなかった。
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読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
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