100 / 213
三章
今後と養子の未来
しおりを挟む
「ラリー、レアード殿下の話は何だったんだ?」
レアード王子が帰った後、わしはレックスやロバートと共にラリーの執務室に戻った。思ったほど時間がかからなかったところからして、レアード王子の話はラリーの想定内か、逆に話にならないほどにかけ離れていたかのどちらかだろう。レアード王子にも彼の周りにも諜報員を送っているし、協力者もいる。全ての情報が得られているわけではないが、レアード王子の評価は低く、臣下も彼に従順とは言えなかった。
「ああ、義父上。思った通りでしたよ」
そう言ってラリーはにこやかにレアード王子との会談の内容を話した。今ここにいるのはこの地の中枢を占める四人だが、気心も知れているので会話の内容の割には雑談をしているような気軽さだった。
レアード王子の提案は、隣国の王がシアを望んだ事も含めて想定の範囲内だった。隣国の動きが怪しいのは今に始まった事ではないが、どうやら本格的に王を王位から引きずり下ろす計画が上がっているらしい。今までも何度か同様の計画が上がり、その度に頓挫してはいるが…今回は成功して欲しいと思う。我が国のためにも、かの国のためにも。
「レアード王子には、姪御とグレン王子の結婚をチラつかせておきました」
「グレン王子じゃと?」
意外な名前が出てきて、わしはラリーの真意を測りかねた。確かにグレン王子にはまだ婚約者もいないが…レアード王子の姪御を婚約者に立てるには性急だし、釣り合いがとれないだろうに。
「ええ。我々としてもこちらに敵意を持つような王では困ります。別にレアード王子の姪御でなくとも、隣国の王族の姫と我が国のグレン王子の縁談の可能性があると思えば、彼らは後ろ盾欲しさもあってこちらに友好的にならざるを得ないし、ああ言ったことで彼らは私を協力者にしたいと考えるでしょう。そうなれば、ある程度コントロールできるかと」
「なるほど…確かに、こちらに噛みついてくるような王では困るし、内戦になるのも厄介じゃ。ある程度コントロール出来る方が対処もしやすいじゃろう」
姪御の事はエサに過ぎないという事は、レアード王子も十分承知しているだろう。それをわかっていても彼らに十分な力がない場合、ラリーの協力を喉から手が出るほど欲するのは明らかだ。貴族間の腐敗が酷いから、彼らを一掃するために一時的に我が国の属国とするなり、グレン王子を隣国の王女と結婚させたうえで王に立てる事も想定しておけば対処もしやすい。一番困るのは内戦状態に陥る事だ。そうなれば先を読むのが難しくなるが…今のところはこれで十分だろう。となれば…
「それでラリー。シアの事はどうする気じゃ?」
さりげなくシアを話題にあげると、一瞬だけ視線を右手に向けた。都合が悪い時や動揺した時に視線を利き手に向ける癖は相変わらずじゃな。
「…シアは私が娶りますよ」
「ほう?じゃが、暗殺の危険もあるし、隣国の要望も無視は出来まい。どうするんじゃ?」
「…暗殺命令は取り下げさせましたし、二度とシアには手を出さないと約束させました。王の要請は論外です。陛下もお許しにはなりませんよ」
「じゃが…白い結婚を望んでいたじゃろ?」
「…隣国の要請を断つためにも、早急にシアを娶ります。他の者に嫁がせるには時間がありませんから」
わしと視線を合わせずに淡々と答えるラリーじゃが、葛藤しているのがはっきりと見て取れた。とは言え、シアを娶る大義名分が出来た以上、もう白い結婚などと言う事はないだろう。
「…そうか。なら、早めに話してやれ。シアの事じゃ、今頃は隣国に行かなきゃならんと思い詰めているじゃろうからな」
「…わかっています」
苦々しくそう答えるラリーは、まだ迷っているようにも見えた。正直に言うと、二人の未来には不安がチラつく。それは二人の性質、特にラリーにあるとわしは思っている。
ラリーは…涼やかな貴公子然とした外見からは想像も出来ないほど、苛烈な気性を秘めている。彼の本質を一言で表すなら…戦神だ。十五年前の事件でその事に気が付いたわしはここに彼を誘ってみたが、案の定彼は自らこの火種の燻るこの地にやって来た。きっとそれは、彼の内なる本能がこの地を望んだのだろうと思っている。実際、ここに来てからのラリーは王都とは比べ物にならないほど生き生きしてみえるし、その戦いぶりを見ていれば否定しようがない。あんなに小競り合いが治まらなかったこの地が、彼が来て三年ほどで落ち着いてしまったのだ。
一方で聖女の力はラリーとは真逆だ。ラリーの破壊衝動を沈め、抑える力にもなる。王都にいたラリーがメアリー嬢に惹かれたのも、本能を抑えなければいけないという彼の意思に反応したせいじゃろう…実際、彼が表面上穏やかに見えるのは意識してその衝動を抑えているからで、ここでは王都ほど本能を抑える必要がなく、むしろそれがこの地を治めるのに役立っている。そんな状態で、聖女の力を持つシアが側にいればどうなるか…
既にラリーはシアに惹かれ、強い執着心を持っているようにみえる。わざと素っ気なくし、遠ざけようとしているのはそれの裏返しで、本人も自覚があるのだろう。だが、そんな彼の意に反し、本能としては望み通り、シアを娶らなければいけなくなった…
破壊衝動を抑える聖女の力は、一方で強い征服欲を掻き立てる。ラリーが感情をそのままシアにぶつければ、多分、飲み込まれて傷つくのはシアの方だ。シアに王妃様やクラリッサ殿ほどの強さがあれば別だが、そうなるにはシアは育った環境が悪すぎた。あの子の自己評価の低さと従順さは、この場合は悪手にしかならないだろう。ラリーはその事も理解しているようだが、シアは自覚がない上、ラリーの本質にも気が付いていない。それがどう影響するかは…正直わしにもわからなかった。
「全く…なんとも厄介な組み合わせじゃな…」
それでも、願わずにはいられない。二人の未来が明るく前向きなものになることを。二人が…互いを想い合っているからこそ、無用な傷を生まぬ事を…二人を見守ってやってくれと、わしは今は亡き朋友達に心の中で祈った。
レアード王子が帰った後、わしはレックスやロバートと共にラリーの執務室に戻った。思ったほど時間がかからなかったところからして、レアード王子の話はラリーの想定内か、逆に話にならないほどにかけ離れていたかのどちらかだろう。レアード王子にも彼の周りにも諜報員を送っているし、協力者もいる。全ての情報が得られているわけではないが、レアード王子の評価は低く、臣下も彼に従順とは言えなかった。
「ああ、義父上。思った通りでしたよ」
そう言ってラリーはにこやかにレアード王子との会談の内容を話した。今ここにいるのはこの地の中枢を占める四人だが、気心も知れているので会話の内容の割には雑談をしているような気軽さだった。
レアード王子の提案は、隣国の王がシアを望んだ事も含めて想定の範囲内だった。隣国の動きが怪しいのは今に始まった事ではないが、どうやら本格的に王を王位から引きずり下ろす計画が上がっているらしい。今までも何度か同様の計画が上がり、その度に頓挫してはいるが…今回は成功して欲しいと思う。我が国のためにも、かの国のためにも。
「レアード王子には、姪御とグレン王子の結婚をチラつかせておきました」
「グレン王子じゃと?」
意外な名前が出てきて、わしはラリーの真意を測りかねた。確かにグレン王子にはまだ婚約者もいないが…レアード王子の姪御を婚約者に立てるには性急だし、釣り合いがとれないだろうに。
「ええ。我々としてもこちらに敵意を持つような王では困ります。別にレアード王子の姪御でなくとも、隣国の王族の姫と我が国のグレン王子の縁談の可能性があると思えば、彼らは後ろ盾欲しさもあってこちらに友好的にならざるを得ないし、ああ言ったことで彼らは私を協力者にしたいと考えるでしょう。そうなれば、ある程度コントロールできるかと」
「なるほど…確かに、こちらに噛みついてくるような王では困るし、内戦になるのも厄介じゃ。ある程度コントロール出来る方が対処もしやすいじゃろう」
姪御の事はエサに過ぎないという事は、レアード王子も十分承知しているだろう。それをわかっていても彼らに十分な力がない場合、ラリーの協力を喉から手が出るほど欲するのは明らかだ。貴族間の腐敗が酷いから、彼らを一掃するために一時的に我が国の属国とするなり、グレン王子を隣国の王女と結婚させたうえで王に立てる事も想定しておけば対処もしやすい。一番困るのは内戦状態に陥る事だ。そうなれば先を読むのが難しくなるが…今のところはこれで十分だろう。となれば…
「それでラリー。シアの事はどうする気じゃ?」
さりげなくシアを話題にあげると、一瞬だけ視線を右手に向けた。都合が悪い時や動揺した時に視線を利き手に向ける癖は相変わらずじゃな。
「…シアは私が娶りますよ」
「ほう?じゃが、暗殺の危険もあるし、隣国の要望も無視は出来まい。どうするんじゃ?」
「…暗殺命令は取り下げさせましたし、二度とシアには手を出さないと約束させました。王の要請は論外です。陛下もお許しにはなりませんよ」
「じゃが…白い結婚を望んでいたじゃろ?」
「…隣国の要請を断つためにも、早急にシアを娶ります。他の者に嫁がせるには時間がありませんから」
わしと視線を合わせずに淡々と答えるラリーじゃが、葛藤しているのがはっきりと見て取れた。とは言え、シアを娶る大義名分が出来た以上、もう白い結婚などと言う事はないだろう。
「…そうか。なら、早めに話してやれ。シアの事じゃ、今頃は隣国に行かなきゃならんと思い詰めているじゃろうからな」
「…わかっています」
苦々しくそう答えるラリーは、まだ迷っているようにも見えた。正直に言うと、二人の未来には不安がチラつく。それは二人の性質、特にラリーにあるとわしは思っている。
ラリーは…涼やかな貴公子然とした外見からは想像も出来ないほど、苛烈な気性を秘めている。彼の本質を一言で表すなら…戦神だ。十五年前の事件でその事に気が付いたわしはここに彼を誘ってみたが、案の定彼は自らこの火種の燻るこの地にやって来た。きっとそれは、彼の内なる本能がこの地を望んだのだろうと思っている。実際、ここに来てからのラリーは王都とは比べ物にならないほど生き生きしてみえるし、その戦いぶりを見ていれば否定しようがない。あんなに小競り合いが治まらなかったこの地が、彼が来て三年ほどで落ち着いてしまったのだ。
一方で聖女の力はラリーとは真逆だ。ラリーの破壊衝動を沈め、抑える力にもなる。王都にいたラリーがメアリー嬢に惹かれたのも、本能を抑えなければいけないという彼の意思に反応したせいじゃろう…実際、彼が表面上穏やかに見えるのは意識してその衝動を抑えているからで、ここでは王都ほど本能を抑える必要がなく、むしろそれがこの地を治めるのに役立っている。そんな状態で、聖女の力を持つシアが側にいればどうなるか…
既にラリーはシアに惹かれ、強い執着心を持っているようにみえる。わざと素っ気なくし、遠ざけようとしているのはそれの裏返しで、本人も自覚があるのだろう。だが、そんな彼の意に反し、本能としては望み通り、シアを娶らなければいけなくなった…
破壊衝動を抑える聖女の力は、一方で強い征服欲を掻き立てる。ラリーが感情をそのままシアにぶつければ、多分、飲み込まれて傷つくのはシアの方だ。シアに王妃様やクラリッサ殿ほどの強さがあれば別だが、そうなるにはシアは育った環境が悪すぎた。あの子の自己評価の低さと従順さは、この場合は悪手にしかならないだろう。ラリーはその事も理解しているようだが、シアは自覚がない上、ラリーの本質にも気が付いていない。それがどう影響するかは…正直わしにもわからなかった。
「全く…なんとも厄介な組み合わせじゃな…」
それでも、願わずにはいられない。二人の未来が明るく前向きなものになることを。二人が…互いを想い合っているからこそ、無用な傷を生まぬ事を…二人を見守ってやってくれと、わしは今は亡き朋友達に心の中で祈った。
191
読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
お気に入りに追加
3,615
あなたにおすすめの小説
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
真実の愛は、誰のもの?
ふまさ
恋愛
「……悪いと思っているのなら、く、口付け、してください」
妹のコーリーばかり優先する婚約者のエディに、ミアは震える声で、思い切って願いを口に出してみた。顔を赤くし、目をぎゅっと閉じる。
だが、温かいそれがそっと触れたのは、ミアの額だった。
ミアがまぶたを開け、自分の額に触れた。しゅんと肩を落とし「……また、額」と、ぼやいた。エディはそんなミアの頭を撫でながら、柔やかに笑った。
「はじめての口付けは、もっと、ロマンチックなところでしたいんだ」
「……ロマンチック、ですか……?」
「そう。二人ともに、想い出に残るような」
それは、二人が婚約してから、六年が経とうとしていたときのことだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
大好きだった旦那様に離縁され家を追い出されましたが、騎士団長様に拾われ溺愛されました
Karamimi
恋愛
2年前に両親を亡くしたスカーレットは、1年前幼馴染で3つ年上のデビッドと結婚した。両親が亡くなった時もずっと寄り添ってくれていたデビッドの為に、毎日家事や仕事をこなすスカーレット。
そんな中迎えた結婚1年記念の日。この日はデビッドの為に、沢山のご馳走を作って待っていた。そしていつもの様に帰ってくるデビッド。でもデビッドの隣には、美しい女性の姿が。
「俺は彼女の事を心から愛している。悪いがスカーレット、どうか俺と離縁して欲しい。そして今すぐ、この家から出て行ってくれるか?」
そうスカーレットに言い放ったのだ。何とか考え直して欲しいと訴えたが、全く聞く耳を持たないデビッド。それどころか、スカーレットに数々の暴言を吐き、ついにはスカーレットの荷物と共に、彼女を追い出してしまった。
荷物を持ち、泣きながら街を歩くスカーレットに声をかけて来たのは、この街の騎士団長だ。一旦騎士団長の家に保護してもらったスカーレットは、さっき起こった出来事を騎士団長に話した。
「なんてひどい男だ!とにかく落ち着くまで、ここにいるといい」
行く当てもないスカーレットは結局騎士団長の家にお世話になる事に
※他サイトにも投稿しています
よろしくお願いします
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
いつだって二番目。こんな自分とさよならします!
椿蛍
恋愛
小説『二番目の姫』の中に転生した私。
ヒロインは第二王女として生まれ、いつも脇役の二番目にされてしまう運命にある。
ヒロインは婚約者から嫌われ、両親からは差別され、周囲も冷たい。
嫉妬したヒロインは暴走し、ラストは『お姉様……。私を救ってくれてありがとう』ガクッ……で終わるお話だ。
そんなヒロインはちょっとね……って、私が転生したのは二番目の姫!?
小説どおり、私はいつも『二番目』扱い。
いつも第一王女の姉が優先される日々。
そして、待ち受ける死。
――この運命、私は変えられるの?
※表紙イラストは作成者様からお借りしてます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。
氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。
聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。
でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。
「婚約してほしい」
「いえ、責任を取らせるわけには」
守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。
元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。
小説家になろう様にも、投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる