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三章
ラリー様の体調不良
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ラリー様がご不調だとの話を聞いて心配で仕方なかったが、直ぐにラリー様の部屋に向かう事が出来なかった。先日、ラリー様の部屋から楽しそうなメアリー様の声を聞いてからというもの、お邪魔ではないかと思ってしまう自分がいたからだ。
メイナードの話では、最近のラリー様は隣国の問題などもあり、益々忙しくなったのだという。睡眠も十分にとれず、また最近は頭痛が酷いらしくて食欲も落ちているらしい。時々メアリー様が治療をされているとも聞くが、メイナードが見る限りでは効果があるようには見えないとの事だった。
お嬢様も是非お見舞いに…とメイナードが言い、今日は昼過ぎにはメアリー様が神殿に行くので、その間なら邪魔が入りませんよ、と言ってくれた。私はメイナードがいいと思うタイミングで呼んで欲しいとお願いして、声がかかるのを待っていた。
メイナードが私を呼んだのは、メアリー様達が出かけて少し経った頃だった。久しぶりにラリー様の執務室に入ると、ラリー様は執務用の机に向かって書類整理中だった。領主なだけに色んな書類の決裁をする必要があるが、最近は隣国との事もあって一層お忙しいのだと聞く。それよりも…
「ラリー様…大丈夫ですか?お顔色が…」
久しぶりに間近で見たラリー様は、想像以上に顔色が悪く、具合が悪いように見えた。麗しく生気に富んでいたお顔も目の下にはクマが出来ているし、表情も冴えない。思った以上にお疲れの様子に、私は驚きを隠せなかった。
「ああ、シアか…心配をかけてすまない。色々やるべき事があってね」
そう言ってラリー様は力なく笑った。メアリー様はこんなラリー様を見て何とも思わなかったのだろうか…
「少しお休みされては…随分お顔色が悪くていらっしゃいますわ」
「そう?でも、メアリーの治療を受けているし、疲れを取るというお茶も飲んでいるんだがな」
聞けばラリー様は定期的にメアリー様の治療を受け、また、メアリー様に貰った疲労回復にいいというお茶を飲んでいるのだと仰った。それでも最近は体調が優れず、でも休んでいる間もない事からかなり無理をしているらしい。
「あの、ラリー様…試しに治療致しましょうか?」
「シアが?…でも、シアに負担が…」
「私は大丈夫です…ただ、怪我の治療しかやった事がないので効果はわかりませんが…」
「そうか…なら、少しだけ…」
ラリー様はそれでも躊躇されていたが、さすがに身体が限界に近かったのだろう。申し訳ない、と重ねて言いながらも私の提案を受け入れてくれ、私はそのことを嬉しく感じた。最も、それを顔に出すのはラリー様の負担になりそうで控えたけれど…
「では、お手を」
ラリー様の手を取ると、自分よりも大きく骨ばった手の大きさにドキドキしてしまった。男性の手をこうして触るのは初めてはないのだけれど…私は、これは治療なのだと自分の胸に言い聞かせた。そうでなければ、ドキドキがラリー様に伝わってしまいそうだったからだ。チラ…とラリー様に視線を向けると、一層ラリー様の顔色の悪さが目に付いた。こんなに急におやつれになるだろうか…と思ったが、それだけ難しい案件を抱えていらっしゃるのだろう。
私は跳ねる心を押さえて目を閉じると、ゆっくりとラリー様の全身を包み込んで悪いところが消えていくイメージを浮かべながら力を込めた。後は力が切れるのを待てば、ラリー様の不調は治る筈だ。疲れ程度ならすぐに終わると思った私だったが、意外にも重傷者を治すのと同じくらいの力と時間を要して私は驚いた。これは…かなりお辛かったのではないだろうか…
「どうですか?」
力が途切れたのを感じた私は目を開けると、ラリー様は驚いた表情を浮かべていた。悪かった顔色がすっかり良くなって、目の下のクマも消えていた。どうやら私の力でも疲れを癒す事は出来たらしいとホッとした。
「凄いな…シアの力は…」
「そうですか?」
「ああ、頭痛や変な疲れが完全に消えたよ…メアリーではこうはいかなかった。いや、シアの力に比べれば、あれは…」
ラリー様は途中で言葉を切って考え込んでしまわれたが、何かあったのだろうか…それでも、メアリー様よりもお役に立ったと言われて嬉しい自分がいた。
「お役に立ててよかったです。こんな使い方もあったのですね」
「ああ、助かったよ。ただ…この事は今は内密にお願いできないか?」
「内密に、ですか?」
「ああ、どうやら私の不調を利用して、よからぬ事を考えている連中がいる様でね」
「そんな…」
「もしシアが治したと知れたら、シアが狙われる可能性もある。それだけは避けたいんだ」
そう言われてしまうと、私は何も言えなくなってしまった。私は護身術も習っていないから、狙われてはひとたまりもないからだ。ラリー様は犯人のアテは付いているし、出来れば今は泳がせておきたいのだと仰ったため、それを無下にする事は出来なかった。
ふと、紫蛍石の事を思い出した私は、あの石の片割れをラリー様に持っていて貰う事にした。もしかしたら何かの役に立つかもしれないと思ったのだ。あの石は守りたい人を守ってくれるとあったし、今の私が一番守りたいのはラリー様だから。
ラリー様はこんな大切なものを…と躊躇されたけれど、私の不安解消のためにお願いしますと重ねて頼むと、それなら…と受け取ってくださった。それだけで私は心が浮き立つのを感じた。
メイナードの話では、最近のラリー様は隣国の問題などもあり、益々忙しくなったのだという。睡眠も十分にとれず、また最近は頭痛が酷いらしくて食欲も落ちているらしい。時々メアリー様が治療をされているとも聞くが、メイナードが見る限りでは効果があるようには見えないとの事だった。
お嬢様も是非お見舞いに…とメイナードが言い、今日は昼過ぎにはメアリー様が神殿に行くので、その間なら邪魔が入りませんよ、と言ってくれた。私はメイナードがいいと思うタイミングで呼んで欲しいとお願いして、声がかかるのを待っていた。
メイナードが私を呼んだのは、メアリー様達が出かけて少し経った頃だった。久しぶりにラリー様の執務室に入ると、ラリー様は執務用の机に向かって書類整理中だった。領主なだけに色んな書類の決裁をする必要があるが、最近は隣国との事もあって一層お忙しいのだと聞く。それよりも…
「ラリー様…大丈夫ですか?お顔色が…」
久しぶりに間近で見たラリー様は、想像以上に顔色が悪く、具合が悪いように見えた。麗しく生気に富んでいたお顔も目の下にはクマが出来ているし、表情も冴えない。思った以上にお疲れの様子に、私は驚きを隠せなかった。
「ああ、シアか…心配をかけてすまない。色々やるべき事があってね」
そう言ってラリー様は力なく笑った。メアリー様はこんなラリー様を見て何とも思わなかったのだろうか…
「少しお休みされては…随分お顔色が悪くていらっしゃいますわ」
「そう?でも、メアリーの治療を受けているし、疲れを取るというお茶も飲んでいるんだがな」
聞けばラリー様は定期的にメアリー様の治療を受け、また、メアリー様に貰った疲労回復にいいというお茶を飲んでいるのだと仰った。それでも最近は体調が優れず、でも休んでいる間もない事からかなり無理をしているらしい。
「あの、ラリー様…試しに治療致しましょうか?」
「シアが?…でも、シアに負担が…」
「私は大丈夫です…ただ、怪我の治療しかやった事がないので効果はわかりませんが…」
「そうか…なら、少しだけ…」
ラリー様はそれでも躊躇されていたが、さすがに身体が限界に近かったのだろう。申し訳ない、と重ねて言いながらも私の提案を受け入れてくれ、私はそのことを嬉しく感じた。最も、それを顔に出すのはラリー様の負担になりそうで控えたけれど…
「では、お手を」
ラリー様の手を取ると、自分よりも大きく骨ばった手の大きさにドキドキしてしまった。男性の手をこうして触るのは初めてはないのだけれど…私は、これは治療なのだと自分の胸に言い聞かせた。そうでなければ、ドキドキがラリー様に伝わってしまいそうだったからだ。チラ…とラリー様に視線を向けると、一層ラリー様の顔色の悪さが目に付いた。こんなに急におやつれになるだろうか…と思ったが、それだけ難しい案件を抱えていらっしゃるのだろう。
私は跳ねる心を押さえて目を閉じると、ゆっくりとラリー様の全身を包み込んで悪いところが消えていくイメージを浮かべながら力を込めた。後は力が切れるのを待てば、ラリー様の不調は治る筈だ。疲れ程度ならすぐに終わると思った私だったが、意外にも重傷者を治すのと同じくらいの力と時間を要して私は驚いた。これは…かなりお辛かったのではないだろうか…
「どうですか?」
力が途切れたのを感じた私は目を開けると、ラリー様は驚いた表情を浮かべていた。悪かった顔色がすっかり良くなって、目の下のクマも消えていた。どうやら私の力でも疲れを癒す事は出来たらしいとホッとした。
「凄いな…シアの力は…」
「そうですか?」
「ああ、頭痛や変な疲れが完全に消えたよ…メアリーではこうはいかなかった。いや、シアの力に比べれば、あれは…」
ラリー様は途中で言葉を切って考え込んでしまわれたが、何かあったのだろうか…それでも、メアリー様よりもお役に立ったと言われて嬉しい自分がいた。
「お役に立ててよかったです。こんな使い方もあったのですね」
「ああ、助かったよ。ただ…この事は今は内密にお願いできないか?」
「内密に、ですか?」
「ああ、どうやら私の不調を利用して、よからぬ事を考えている連中がいる様でね」
「そんな…」
「もしシアが治したと知れたら、シアが狙われる可能性もある。それだけは避けたいんだ」
そう言われてしまうと、私は何も言えなくなってしまった。私は護身術も習っていないから、狙われてはひとたまりもないからだ。ラリー様は犯人のアテは付いているし、出来れば今は泳がせておきたいのだと仰ったため、それを無下にする事は出来なかった。
ふと、紫蛍石の事を思い出した私は、あの石の片割れをラリー様に持っていて貰う事にした。もしかしたら何かの役に立つかもしれないと思ったのだ。あの石は守りたい人を守ってくれるとあったし、今の私が一番守りたいのはラリー様だから。
ラリー様はこんな大切なものを…と躊躇されたけれど、私の不安解消のためにお願いしますと重ねて頼むと、それなら…と受け取ってくださった。それだけで私は心が浮き立つのを感じた。
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読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
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