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二章
真の目的は…
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エリオット殿下に痺れ薬を盛られて動けなくなった私は、そのまま客間の奥の寝室へと連れていかれた。そして今、目の前には私に覆いかぶさってくる殿下がいる。
(一体どうしてこんな事を…?陛下達に知れれば殿下も無事では済まないはずなのに…)
逃げなきゃと思う一方、私は殿下をここまでの暴挙に走らせた理由がわからず混乱していた。確かにメイベルの王子妃教育は絶望的だろうけど、こんなやり方で私を手に入れては、陛下や王妃様、ラリー様がお許しにはならないだろうに…
「お前を手に入れれば…俺は…王族に残れる…ああ、叔父上の事は…心配いらない。メイベルを送り込んでやるよ。あいつも、叔父上に色目を使っていたからな…」
「…!」
何という事だろう。殿下は再び婚約者を入れ替える気なのだ。しかも今度はラリー様まで巻き込んで…だけど…それなら尚更このまま殿下の思うようにされるのは我慢ならなかった。
辺境伯の妻など、あのメイベルに務まる筈がない。彼女は自分がちやほやされることと贅沢をすること以外に興味がないのだ。きっと辺境伯領に来ても我儘放題で、領民の事など考えないだろう。私がこれまでしてきた事も全て無駄になってしまう可能性は高い。そうなれば、やっと生活の改善が見えてきた未亡人や子供達が犠牲になってしまう…
それだけじゃない、今の私は王都よりもあの辺境伯領の方が好きになっていたのだ。ラリー様やギルおじ様はもう私にとっては、実の家族よりも家族なのだから…
「…!」
「ふっ、観念したか」
身体が動かないが何とか逃げられないかと思い、私は力を使うために目を閉じた。殿下は勘違いをしたようだったけど、それも好都合かもしれない。身体の麻痺が力の発動にどう影響するかはわからないけれど…もしかしたら麻痺を消す事が出来るかもしれない。今はそれに賭けるしかなかった。
「心配はいらない。俺に任せておけばいい」
(…お願い!)
殿下の手が私の頬に触れてきて気持ちが悪かったが、それを無視して麻痺の毒が消えるイメージを強めて、必死に力を込めた。すると、一瞬だけ力が発動するのを感じたが…残念ながらそれは毒を消すには足りなかったらしい…
(…そんな…ああ、やはりダメなのかしら…)
期待出来そうだった分、失敗への失望はより深かった。目を開けると殿下と目が合って、秀麗だが今は禍々しくしか見えない顔に笑みを浮かべた。その笑顔に言いようのない怒りが湧いてくるのに、身体は全く動いてくれそうになかった。
(嫌だ…!気持ち悪いっ!)
顔を近づけてくる気配を感じて、私は目を瞑って襲い来る不快感に備えた。こんな人にいい様にされてしまうなんて、死んでしまいたい気分だ…身体が動かせたら舌を噛み切ったものを…以前は王命と仕方ないと諦めていたけど、一度解放されてしまえば二度と触れられたくなかった。
(ああ、もうダメ…ごめんなさい、ラリー様。どうかユーニスを…)
麻痺が解けたら死んでしまおう…ラリー様やギルおじ様に合わせる顔がないし、この人の妻になるくらいなら、死んでしまった方がマシだ…
でもただでは死なない。思いつく限りの魔法をかけて、この人が絶対に幸せにならないようにしてやるんだから…私は聖人君子じゃない。もうこの人に振り回される人生なんてまっぴらだ。
「えええっ!エリオット様、お姉様と何しているんですか?!」
絶望し死を望んだ私の耳に、聞きたくもない甲高い声が響いた。目を開いて視線だけそちらに向けると…
そこにはメイベルと…ラリー様がいらっしゃった。ラリー様は表情を消していらっしゃるのか、何の感情も伺えず、私は一層絶望を深めた。
メイベルは舞踏会でもないのに無駄に豪華なドレスを纏い、ラリー様の腕に纏わりついている。それを見た瞬間、私は一気に怒りがせり上がってくるのを感じた。この二人はどこまで私を馬鹿にすれば気が済むのだろう…
「やだ、エリオット様!どうしてお姉様なんかと…!」
「……」
「お姉様も酷いわ!ラリー様という婚約者がいらっしゃるというのに!」
メイベルが大騒ぎしているが、エリオット様は不自然なほどに落ち着いていて、彼の思惑通りなのだと私は肌で感じた。この人がこんな面倒な真似をするなんて…と意外ですらあった。元より深く考えるのが苦手で、楽な方に流れる方だ。今回もこのまま私を穢すのだろうと思っていたが、メイベルとラリー様を呼んだのはこの人なのだろう…この場を見せつけて互いに婚約を解消させ、私と婚約し直そうとしているのか…
「どういうつもりだ、エリオット」
まくし立てるように騒ぐメイベルの手を振り払ったラリー様は、冷え冷えする声でエリオット様を問い詰めた。これは表情がない方が怖い。あのメイベルが一瞬怯えた表情を浮かべて半歩下がった。昨日あれだけ冷たくされたから、その記憶がまだ残っているのだろう。
「…叔父上、無粋ですよ。さっさと出て行ってください。シアに恥をかかせるおつもりですか」
「…!」
エリオット様らしからぬ物言いに、私だけでなくラリー様も驚かれたようだった。眉間のしわが一層深まるのが見えた。
「同意の上なら何も言わないさ。だが…シアは嫌がっているだろう。さっさと離れろ。であれば今回だけは見逃してやる」
「お分かりになっていないのは叔父上の方です。シアは嫌がってなどいませんよ。本当に嫌がっていたら、もっと抵抗しているでしょう?」
「!」
「……」
「…お、お姉様…そんな…っ」
痺れ薬を使ったのは、こういう事だったのか…二人の出現に助かったと思った私だったけど、それは甘かったらしい。確かに今の私は身体が動かせないから、エリオット様にされるがままだ。そんな…ラリー様がこんなに直ぐ近くにいるのに…一度は逃れた絶望に再び絡め取られようとしていた。
(一体どうしてこんな事を…?陛下達に知れれば殿下も無事では済まないはずなのに…)
逃げなきゃと思う一方、私は殿下をここまでの暴挙に走らせた理由がわからず混乱していた。確かにメイベルの王子妃教育は絶望的だろうけど、こんなやり方で私を手に入れては、陛下や王妃様、ラリー様がお許しにはならないだろうに…
「お前を手に入れれば…俺は…王族に残れる…ああ、叔父上の事は…心配いらない。メイベルを送り込んでやるよ。あいつも、叔父上に色目を使っていたからな…」
「…!」
何という事だろう。殿下は再び婚約者を入れ替える気なのだ。しかも今度はラリー様まで巻き込んで…だけど…それなら尚更このまま殿下の思うようにされるのは我慢ならなかった。
辺境伯の妻など、あのメイベルに務まる筈がない。彼女は自分がちやほやされることと贅沢をすること以外に興味がないのだ。きっと辺境伯領に来ても我儘放題で、領民の事など考えないだろう。私がこれまでしてきた事も全て無駄になってしまう可能性は高い。そうなれば、やっと生活の改善が見えてきた未亡人や子供達が犠牲になってしまう…
それだけじゃない、今の私は王都よりもあの辺境伯領の方が好きになっていたのだ。ラリー様やギルおじ様はもう私にとっては、実の家族よりも家族なのだから…
「…!」
「ふっ、観念したか」
身体が動かないが何とか逃げられないかと思い、私は力を使うために目を閉じた。殿下は勘違いをしたようだったけど、それも好都合かもしれない。身体の麻痺が力の発動にどう影響するかはわからないけれど…もしかしたら麻痺を消す事が出来るかもしれない。今はそれに賭けるしかなかった。
「心配はいらない。俺に任せておけばいい」
(…お願い!)
殿下の手が私の頬に触れてきて気持ちが悪かったが、それを無視して麻痺の毒が消えるイメージを強めて、必死に力を込めた。すると、一瞬だけ力が発動するのを感じたが…残念ながらそれは毒を消すには足りなかったらしい…
(…そんな…ああ、やはりダメなのかしら…)
期待出来そうだった分、失敗への失望はより深かった。目を開けると殿下と目が合って、秀麗だが今は禍々しくしか見えない顔に笑みを浮かべた。その笑顔に言いようのない怒りが湧いてくるのに、身体は全く動いてくれそうになかった。
(嫌だ…!気持ち悪いっ!)
顔を近づけてくる気配を感じて、私は目を瞑って襲い来る不快感に備えた。こんな人にいい様にされてしまうなんて、死んでしまいたい気分だ…身体が動かせたら舌を噛み切ったものを…以前は王命と仕方ないと諦めていたけど、一度解放されてしまえば二度と触れられたくなかった。
(ああ、もうダメ…ごめんなさい、ラリー様。どうかユーニスを…)
麻痺が解けたら死んでしまおう…ラリー様やギルおじ様に合わせる顔がないし、この人の妻になるくらいなら、死んでしまった方がマシだ…
でもただでは死なない。思いつく限りの魔法をかけて、この人が絶対に幸せにならないようにしてやるんだから…私は聖人君子じゃない。もうこの人に振り回される人生なんてまっぴらだ。
「えええっ!エリオット様、お姉様と何しているんですか?!」
絶望し死を望んだ私の耳に、聞きたくもない甲高い声が響いた。目を開いて視線だけそちらに向けると…
そこにはメイベルと…ラリー様がいらっしゃった。ラリー様は表情を消していらっしゃるのか、何の感情も伺えず、私は一層絶望を深めた。
メイベルは舞踏会でもないのに無駄に豪華なドレスを纏い、ラリー様の腕に纏わりついている。それを見た瞬間、私は一気に怒りがせり上がってくるのを感じた。この二人はどこまで私を馬鹿にすれば気が済むのだろう…
「やだ、エリオット様!どうしてお姉様なんかと…!」
「……」
「お姉様も酷いわ!ラリー様という婚約者がいらっしゃるというのに!」
メイベルが大騒ぎしているが、エリオット様は不自然なほどに落ち着いていて、彼の思惑通りなのだと私は肌で感じた。この人がこんな面倒な真似をするなんて…と意外ですらあった。元より深く考えるのが苦手で、楽な方に流れる方だ。今回もこのまま私を穢すのだろうと思っていたが、メイベルとラリー様を呼んだのはこの人なのだろう…この場を見せつけて互いに婚約を解消させ、私と婚約し直そうとしているのか…
「どういうつもりだ、エリオット」
まくし立てるように騒ぐメイベルの手を振り払ったラリー様は、冷え冷えする声でエリオット様を問い詰めた。これは表情がない方が怖い。あのメイベルが一瞬怯えた表情を浮かべて半歩下がった。昨日あれだけ冷たくされたから、その記憶がまだ残っているのだろう。
「…叔父上、無粋ですよ。さっさと出て行ってください。シアに恥をかかせるおつもりですか」
「…!」
エリオット様らしからぬ物言いに、私だけでなくラリー様も驚かれたようだった。眉間のしわが一層深まるのが見えた。
「同意の上なら何も言わないさ。だが…シアは嫌がっているだろう。さっさと離れろ。であれば今回だけは見逃してやる」
「お分かりになっていないのは叔父上の方です。シアは嫌がってなどいませんよ。本当に嫌がっていたら、もっと抵抗しているでしょう?」
「!」
「……」
「…お、お姉様…そんな…っ」
痺れ薬を使ったのは、こういう事だったのか…二人の出現に助かったと思った私だったけど、それは甘かったらしい。確かに今の私は身体が動かせないから、エリオット様にされるがままだ。そんな…ラリー様がこんなに直ぐ近くにいるのに…一度は逃れた絶望に再び絡め取られようとしていた。
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読んで下さいってありがとうございます。
ゆっくりになりますが、更新再会しました。
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