53 / 86
ドルレアク公爵夫妻
しおりを挟む
テラスから会場に戻ってもまだ公爵の周りには人だかりが残っていた。それでも先ほどに比べると随分少なくなっていた。そろそろいいだろうとレニエ様が仰るので共にそちらに向かった。
「おお、ミオット侯爵!」
私たちが近付くとドルレアク公爵がレニエ様の姿に気付いて声をかけてくれた。ラシェル様と同じ艶やかな銀髪とラシェル様よりも少し濃い緑の瞳は血の繋がりを感じさせた。損の隣には腰にしっかり手を回した夫人が微笑みを浮かべて佇んでいた。この方が公爵が溺愛していると噂の奥様なのか。際立って美しいわけではないけれど、穏やかで温かな笑みはそれだけで人柄の好ましさを表しているように思えた。
「ドルレアク公爵、ご無沙汰しておりました」
「いやいや、貴殿も忙しい身だから仕方がなかろう。だが、異動を受け容れてくれて助かったよ」
「とんでもございません。過分すぎるほどの人事、恐縮しております」
「ご謙遜を。侯爵なら恙なく務めてくれると信じているよ。むしろ君以上の適任者はいないだろう」
「買い被り過ぎですよ、閣下」
公爵の態度はとても好意的だった。ドルレアク公爵は王妃様やその実家とは距離を置いていた。そういう意味でも気安く感じられているのかもしれない。
「そして、こちらが噂のご令嬢か」
「はい。セシャン伯爵家のジゼルです」
「ジゼル嬢、ようこそ、当家の夜会に。噂は伺っているよ」
「ドルレアク公爵閣下、お見知りおき頂きありがとうございます。セシャン伯爵家のジゼルです。この度は愚弟をご令嬢の婿にお選び下さり、心より感謝申し上げます」
格上過ぎる相手、しかもエドモンのことがあって声が震えてしまった。ここで失敗したらエドモンに影響が出ると思うと緊張してしまう。
「ああ、そんなに硬くならなくていいよ、ジゼル嬢。これまでエドモン君を守ってくれたのは君だと聞いているよ。感謝する。我が最愛の娘が望んだ婿殿だ。大切にするから安心してくれ」
「も、勿体ないお言葉、感謝に堪えません」
公爵の口からもエドモンをそんな風に言って下さるとは思わなかった。どれほど感謝してもし切れない。
「ジゼル様、私からもお礼を申し上げますわ」
声をかけてくれたのは公爵夫人だった。見た目通りに優しく穏やかな声で、何だかホッとする。
「ラシェルが我儘を言ってごめんなさいね。大切な嫡男でしたのに」
「いえ、実家の状況を思えば拾って頂けて感謝しかございません」
「そう言って下さると気が楽になるわ。ラシェルったらエドモン君でなければ結婚しない、なんていうものだから困っていたのよ」
「さ、左様でしたか」
まさかラシェル様がそこまで仰っていたとは。噂以上に一途な方だったのか。
「実家とは縁が切れてもジゼル様はエドモン君の姉君。今度是非遊びにいらしてね」
「あ、ありがとうございます」
何だか想像以上に歓迎されていて驚いた。でも、反対されるのは想定内だと思っていただけに公爵ご夫妻がそう言って下さって安心した。我が国では当主の力は絶対だ。当主が決めたことに異を唱えるのは難しいから、公爵と公爵が溺愛している夫人がこうして公言して下さったからには心配ないだろう。
「ジゼル様もミオット様とご婚約とか。ミオット様、我が家からも是非お祝いをお贈りしたいわ」
「公爵夫人、ありがとうございます」
夫人がそう言うと周りが騒めいた。これで私たちの婚姻も決まったも同然だからだ。既にルイーズ様がお認め下さって養女にして下さったのも大きい。実家のことで難色を示されるかと思ったけれど、これで一層盤石になっただろう。
「ふふ、ミオット様は秘かに人気があったから、これでご令嬢や夫人が泣くことになるわね」
「公爵夫人、そんなことはありませんよ」
「まぁ、ミオット様ったら謙遜を。先日だってお見合いの相談を受けましたのよ。勿論お断りさせて頂きましたけれどね」
知らなかった。でもやっぱりレニエ様は人気があったのだ。でもこの年で侯爵家の当主、しかも背が高くて見目もよく仕事も出来るのだから当然だろう。それでも縁談を断っていたのは、王家やあの公爵家との約束があったからだろうか。
公爵への挨拶が済めば夜会でするべきことは終わったけれど、レニエ様がご友人に囲まれてしまい再び挨拶三昧になった。このような場で見せる姿は侯爵家の当主として職場では見たことがないものだった。いつもの腰の低さは鳴りを潜め、堂々として時折不遜なほどの言動は新鮮で凛々しく見えた。周囲から女性の視線を感じたけれど、後妻や愛人狙いの方だろうか。そう思うと心が騒めいた。
「あなたがシャリエ伯爵令嬢?」
元の名で呼ばれて振り返ると、そこにいたのは二人の女性だった。年は私よりも上だからどこかのご夫人だろうか。一人は黒髪の艶やかな清楚な雰囲気の女性で、もう一人は栗毛の妖艶な女性だった。男性は仕事上顔を覚えているけれど、女性は王宮に勤めていない方はあまり存じ上げない。身分がした者もが上の者に話しかけるのはマナー違反だから格上の方なのだろう。
「そうですが。失礼ですが、どちら様でしょうか?」
「私はバシェス伯爵家のデジレですわ。こちらはラギエ伯爵家のアネット様。あなたは一体ミオット侯爵様とどういう関係ですの?」
黒髪の女性がデジレ様で栗毛の女性がアネット様らしい。まさかここでそれを聞かれるとは思わなかったけれど、そう言えば私たちの婚約はまだ公表されていなかった。それは三週間後のミオット侯爵家の夜会でだ。既にドルレアク公爵や王家が認めて下さっているけれど、それは内々の話だから不審に思われるのも仕方がないかもしれない。共に夜会に出るのは初めてだし。
「レニエ様と婚約しております」
「婚約ですって!? あなたが?」
「はい。三週間後に行われるミオット侯爵家の夜会でお披露目する予定ですわ」
「何ですって……! す、直ぐにお断りなさい。いいわね、これはあなたのことを思って忠告して差し上げているのよ?」
デジレ様が眉を上げて詰め寄ってきたけれど、どういう意味だろう。私のためと言われても……
「ミオット侯爵様の婚約者はこちらにいらっしゃるアネット様ですわ。ラギエ伯爵家とミオット侯爵家で話を進めておりますの。ドルレアク公爵様もご存じのことですわ」
「おお、ミオット侯爵!」
私たちが近付くとドルレアク公爵がレニエ様の姿に気付いて声をかけてくれた。ラシェル様と同じ艶やかな銀髪とラシェル様よりも少し濃い緑の瞳は血の繋がりを感じさせた。損の隣には腰にしっかり手を回した夫人が微笑みを浮かべて佇んでいた。この方が公爵が溺愛していると噂の奥様なのか。際立って美しいわけではないけれど、穏やかで温かな笑みはそれだけで人柄の好ましさを表しているように思えた。
「ドルレアク公爵、ご無沙汰しておりました」
「いやいや、貴殿も忙しい身だから仕方がなかろう。だが、異動を受け容れてくれて助かったよ」
「とんでもございません。過分すぎるほどの人事、恐縮しております」
「ご謙遜を。侯爵なら恙なく務めてくれると信じているよ。むしろ君以上の適任者はいないだろう」
「買い被り過ぎですよ、閣下」
公爵の態度はとても好意的だった。ドルレアク公爵は王妃様やその実家とは距離を置いていた。そういう意味でも気安く感じられているのかもしれない。
「そして、こちらが噂のご令嬢か」
「はい。セシャン伯爵家のジゼルです」
「ジゼル嬢、ようこそ、当家の夜会に。噂は伺っているよ」
「ドルレアク公爵閣下、お見知りおき頂きありがとうございます。セシャン伯爵家のジゼルです。この度は愚弟をご令嬢の婿にお選び下さり、心より感謝申し上げます」
格上過ぎる相手、しかもエドモンのことがあって声が震えてしまった。ここで失敗したらエドモンに影響が出ると思うと緊張してしまう。
「ああ、そんなに硬くならなくていいよ、ジゼル嬢。これまでエドモン君を守ってくれたのは君だと聞いているよ。感謝する。我が最愛の娘が望んだ婿殿だ。大切にするから安心してくれ」
「も、勿体ないお言葉、感謝に堪えません」
公爵の口からもエドモンをそんな風に言って下さるとは思わなかった。どれほど感謝してもし切れない。
「ジゼル様、私からもお礼を申し上げますわ」
声をかけてくれたのは公爵夫人だった。見た目通りに優しく穏やかな声で、何だかホッとする。
「ラシェルが我儘を言ってごめんなさいね。大切な嫡男でしたのに」
「いえ、実家の状況を思えば拾って頂けて感謝しかございません」
「そう言って下さると気が楽になるわ。ラシェルったらエドモン君でなければ結婚しない、なんていうものだから困っていたのよ」
「さ、左様でしたか」
まさかラシェル様がそこまで仰っていたとは。噂以上に一途な方だったのか。
「実家とは縁が切れてもジゼル様はエドモン君の姉君。今度是非遊びにいらしてね」
「あ、ありがとうございます」
何だか想像以上に歓迎されていて驚いた。でも、反対されるのは想定内だと思っていただけに公爵ご夫妻がそう言って下さって安心した。我が国では当主の力は絶対だ。当主が決めたことに異を唱えるのは難しいから、公爵と公爵が溺愛している夫人がこうして公言して下さったからには心配ないだろう。
「ジゼル様もミオット様とご婚約とか。ミオット様、我が家からも是非お祝いをお贈りしたいわ」
「公爵夫人、ありがとうございます」
夫人がそう言うと周りが騒めいた。これで私たちの婚姻も決まったも同然だからだ。既にルイーズ様がお認め下さって養女にして下さったのも大きい。実家のことで難色を示されるかと思ったけれど、これで一層盤石になっただろう。
「ふふ、ミオット様は秘かに人気があったから、これでご令嬢や夫人が泣くことになるわね」
「公爵夫人、そんなことはありませんよ」
「まぁ、ミオット様ったら謙遜を。先日だってお見合いの相談を受けましたのよ。勿論お断りさせて頂きましたけれどね」
知らなかった。でもやっぱりレニエ様は人気があったのだ。でもこの年で侯爵家の当主、しかも背が高くて見目もよく仕事も出来るのだから当然だろう。それでも縁談を断っていたのは、王家やあの公爵家との約束があったからだろうか。
公爵への挨拶が済めば夜会でするべきことは終わったけれど、レニエ様がご友人に囲まれてしまい再び挨拶三昧になった。このような場で見せる姿は侯爵家の当主として職場では見たことがないものだった。いつもの腰の低さは鳴りを潜め、堂々として時折不遜なほどの言動は新鮮で凛々しく見えた。周囲から女性の視線を感じたけれど、後妻や愛人狙いの方だろうか。そう思うと心が騒めいた。
「あなたがシャリエ伯爵令嬢?」
元の名で呼ばれて振り返ると、そこにいたのは二人の女性だった。年は私よりも上だからどこかのご夫人だろうか。一人は黒髪の艶やかな清楚な雰囲気の女性で、もう一人は栗毛の妖艶な女性だった。男性は仕事上顔を覚えているけれど、女性は王宮に勤めていない方はあまり存じ上げない。身分がした者もが上の者に話しかけるのはマナー違反だから格上の方なのだろう。
「そうですが。失礼ですが、どちら様でしょうか?」
「私はバシェス伯爵家のデジレですわ。こちらはラギエ伯爵家のアネット様。あなたは一体ミオット侯爵様とどういう関係ですの?」
黒髪の女性がデジレ様で栗毛の女性がアネット様らしい。まさかここでそれを聞かれるとは思わなかったけれど、そう言えば私たちの婚約はまだ公表されていなかった。それは三週間後のミオット侯爵家の夜会でだ。既にドルレアク公爵や王家が認めて下さっているけれど、それは内々の話だから不審に思われるのも仕方がないかもしれない。共に夜会に出るのは初めてだし。
「レニエ様と婚約しております」
「婚約ですって!? あなたが?」
「はい。三週間後に行われるミオット侯爵家の夜会でお披露目する予定ですわ」
「何ですって……! す、直ぐにお断りなさい。いいわね、これはあなたのことを思って忠告して差し上げているのよ?」
デジレ様が眉を上げて詰め寄ってきたけれど、どういう意味だろう。私のためと言われても……
「ミオット侯爵様の婚約者はこちらにいらっしゃるアネット様ですわ。ラギエ伯爵家とミオット侯爵家で話を進めておりますの。ドルレアク公爵様もご存じのことですわ」
366
お気に入りに追加
5,240
あなたにおすすめの小説
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
【完結】もう結構ですわ!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
恋愛
どこぞの物語のように、夜会で婚約破棄を告げられる。結構ですわ、お受けしますと返答し、私シャルリーヌ・リン・ル・フォールは微笑み返した。
愚かな王子を擁するヴァロワ王家は、あっという間に追い詰められていく。逆に、ル・フォール公国は独立し、豊かさを享受し始めた。シャルリーヌは、豊かな国と愛する人、両方を手に入れられるのか!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/29……完結
2024/09/12……小説家になろう 異世界日間連載 7位 恋愛日間連載 11位
2024/09/12……エブリスタ、恋愛ファンタジー 1位
2024/09/12……カクヨム恋愛日間 4位、週間 65位
2024/09/12……アルファポリス、女性向けHOT 42位
2024/09/11……連載開始

最愛の婚約者に婚約破棄されたある侯爵令嬢はその想いを大切にするために自主的に修道院へ入ります。
ひよこ麺
恋愛
ある国で、あるひとりの侯爵令嬢ヨハンナが婚約破棄された。
ヨハンナは他の誰よりも婚約者のパーシヴァルを愛していた。だから彼女はその想いを抱えたまま修道院へ入ってしまうが、元婚約者を誑かした女は悲惨な末路を辿り、元婚約者も……
※この作品には残酷な表現とホラーっぽい遠回しなヤンデレが多分に含まれます。苦手な方はご注意ください。
また、一応転生者も出ます。

隠れ蓑婚約者 ~了解です。貴方が王女殿下に相応しい地位を得るまで、ご協力申し上げます~
夏笆(なつは)
恋愛
ロブレス侯爵家のフィロメナの婚約者は、魔法騎士としてその名を馳せる公爵家の三男ベルトラン・カルビノ。
ふたりの婚約が整ってすぐ、フィロメナは王女マリルーより、自身とベルトランは昔からの恋仲だと打ち明けられる。
『ベルトランはね、あたくしに相応しい爵位を得ようと必死なのよ。でも時間がかかるでしょう?だからその間、隠れ蓑としての婚約者、よろしくね』
可愛い見た目に反するフィロメナを貶める言葉に衝撃を受けるも、フィロメナはベルトランにも確認をしようとして、機先を制するように『マリルー王女の警護があるので、君と夜会に行くことは出来ない。今後についても、マリルー王女の警護を優先する』と言われてしまう。
更に『俺が同行できない夜会には、出席しないでくれ』と言われ、その後に王女マリルーより『ベルトランがごめんなさいね。夜会で貴女と遭遇してしまったら、あたくしの気持ちが落ち着かないだろうって配慮なの』と聞かされ、自由にしようと決意する。
『俺が同行出来ない夜会には、出席しないでくれと言った』
『そんなのいつもじゃない!そんなことしていたら、若さが逃げちゃうわ!』
夜会の出席を巡ってベルトランと口論になるも、フィロメナにはどうしても夜会に行きたい理由があった。
それは、ベルトランと婚約破棄をしてもひとりで生きていけるよう、靴の事業を広めること。
そんな折、フィロメナは、ベルトランから、魔法騎士の特別訓練を受けることになったと聞かされる。
期間は一年。
厳しくはあるが、訓練を修了すればベルトランは伯爵位を得ることが出来、王女との婚姻も可能となる。
つまり、その時に婚約破棄されると理解したフィロメナは、会うことも出来ないと言われた訓練中の一年で、何とか自立しようと努力していくのだが、そもそもすべてがすれ違っていた・・・・・。
この物語は、互いにひと目で恋に落ちた筈のふたりが、言葉足らずや誤解、曲解を繰り返すうちに、とんでもないすれ違いを引き起こす、魔法騎士や魔獣も出て来るファンタジーです。
あらすじの内容と実際のお話では、順序が一致しない場合があります。
小説家になろうでも、掲載しています。
Hotランキング1位、ありがとうございます。

【完結】婚約者様、王女様を優先するならお好きにどうぞ
曽根原ツタ
恋愛
オーガスタの婚約者が王女のことを優先するようになったのは――彼女の近衛騎士になってからだった。
婚約者はオーガスタとの約束を、王女の護衛を口実に何度も破った。
美しい王女に付きっきりな彼への不信感が募っていく中、とある夜会で逢瀬を交わすふたりを目撃したことで、遂に婚約解消を決意する。
そして、その夜会でたまたま王子に会った瞬間、前世の記憶を思い出し……?
――病弱な王女を優先したいなら、好きにすればいいですよ。私も好きにしますので。

【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】

初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる