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思いがけない申し出
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翌朝、失礼にならない程度の早さでゾルガー邸を訪問したのはギレッセン様だった。朝食を終えた後のお茶を頂いているとティオが来訪を告げに来た。
「どうなさいます、エルマ様?」
ヴォルフ様はここに滞在する条件は話し合いをすることだと仰っていたから会わない選択肢はないのだけど、それでもエルマ様の心の準備もある。そう思って念のために尋ねるとエルマ様はためらうことなく会うと言ったので昨日の応接室に通して貰った。
「念のためイルーゼ様、一緒に来て下さらない?」
婚約者を変更するなら二人きりで会う訳にはいかないと言うので私も同席することになった。リーゼ様は申し訳ないけれど家格が違うし、決裂した場合商会に影響が出ると申し訳ないからと遠慮していただいた。後で報告すると約束して
応接室に向かった。
「エルマ!」
扉を過ぎると直ぐにギレッセン様が声をかけてきた。一晩で随分焦燥したように見えるわ。目の下の隈はくっきり目立っているし、顔色もよくないように感じる。元より線が細い方だから余計にそう見えるのかもしれないけれど、それでも昨夜はあまり眠られていないように見えた。
「エルマ、すまなかった。私はミリセント嬢と結婚する気はないんだ。わかってほしい、私が好きなのは君なんだ」
席に着いたエルマ様の元に跪いてギレッセン様が縋るような切ない声を上げた。彼にはエルマ様しか見えていないみたいだけど、その分必死なようにも見える。
「ギレッセン様、私、言葉は信じられませんの」
「エルマ……」
「お父様も、お母様も、お姉様も、そしてあなた様も、何もないと言うばかりでしたわ。でも私、知っていますのよ、お姉様がお父様とお母様に後継の座に戻ってギレッセン様と婚姻したいと泣きついたのを。今度こそ務めを果たして家と領地のために命を捧げると言っていると」
「それは……」
どうやらギレッセン様はご存じだったのね。でもエルマ様は知らないと思っていたと。本当にエルマ様を想っているならエルマ様への思いをその三人に告げるべきではなかったの?
「言葉では何とでも言えますわ。でも、行動が伴わないそれに何の価値があるのでしょうね? 両親もお姉様も建前ばかり。貴族としてはそれが正しいのでしょうけれど、その言葉を真に受ける私が悪いのでしょうけれど、私は両親やお姉様のようにはなれません」
「君が悪いわけじゃない」
「でも、貴族として、次期後継者としては失格ですわ。そういう意味ではお姉様は当主に向いているのかもしれませんわね」
「そんなことはない! 彼女のような無責任な人に後継は務まらない」
「でも、お母様はお姉様が家を継ぐことを望んでいますわ。多分お父様も、ですわよね?」
「それは……」
ギレッセン様、そこは違うと全力で否定するところですのに。この場面で正直なのはいささか、いえ、かなり不安ですわ。
「やっぱりそうでしたのね。でも当然ですわ。お姉様と私では後継教育の年数が違いすぎますもの」
エルマ様は二年、お姉様は十年以上だったと聞いたことがある。確かに時間だけなら比較にならないけれど、でもそれで後継が務まるわけではないのだけど。
「私、あの家を出ますわ」
「エルマ! だけどお義父上はそんなこと……」
「家の利になる相手に嫁ぐならお父様も文句はないでしょう?」
「どこかに嫁ぐのか?」
「ええ。さすがに今からではいい相手が見つからないでしょうけれど……後妻や王都から遠いと忌避される辺境ならまだ望みはあるでしょう?」
「そんなところに君を嫁がせない!!」
ギレッセン様の悲鳴のような声が室内を満たした。
「誰かに嫁ぐなら私でいいだろう?」
「あなた様はお姉様とお幸せになって下さい」
「嫌だ!! 君以外を妻に迎える気はない! それくらいなら一生独身でいい」
ギレッセン様の告白にエルマ様が表情を強張らせた。ここは喜ぶところなのに素直に喜べない何かが二人の間にあったのね。それが家出の原因かしら。
「だったら何故、お姉様の誘いを断らなかったのです!?」
「君がいると言われたんだ! 君が話をしたいと言っているから来て欲しいと……」
「そんなことを? あの人が?」
「ああ。信じられないかもしれないけれど……君が部屋に来ていると。泣いているから話をしてやってくれと侍女が……」
話が見えないけれど、どうやらミリセント様にギレッセン様は騙されて呼び出されたのね。エルマ様もいると思ったのに行ってみればその姿はなかったと……穏やかなギレッセン様なら泣いていると言われたら放ってはおけないかでしょうけど。
「誓ってミリセント嬢には指先すらも触れていない。私は触れたいと思うのは君だけだ。他の女なんかいらないんだ……」
「……信じ、られません」
縋るギレッセン様をエルマ様は拒絶した。そう言われても簡単には信じられないし許せないわよね。そうでなければ家出なんかしないもの。
「だったら……私もベルトラム侯爵家の婿入りを辞退する」
「な、何を仰って……そんなことをしたら……」
「君が家を捨てるなら私もそうする。君がいないあの家に用はないよ」
「でも……そんなことをしたら平民に……」
「その時はロットナー公爵家の養子に入るよ」
「ロットナーの?」
予想外の名が出たわ。ロットナー公爵って先王様の弟で初代ギレッセン公爵の実の兄君に当たる方よね。確かお子がいらっしゃらなくて公爵様が亡くなった後は爵位も領地も返上するだろうと言われていたけれど……
「ロットナー公爵は私の大伯父に当たられる方だ。子がいないから昔から養子の話はあったんだよ。だけど、ベルトラムへの婿入りの話があったから父が断っていた。でも、ベルトラムに入らないならロットナーに養子に入って君を妻として迎えることも出来る。公爵には既に話もしてある」
ミリセント様が後継の座を投げ出した時、ギレッセン家ではベルトラム家に不信感が強まったという。その時、もしバルドリック様が不利益を被るようなら養子にならないかとロットナー公爵から話があったのだという。
それでも昔からエルマ様に好意を持っていたバルドリック様は様子を見るとその話を保留にしていた。今回のことでバルドリック様もベルトラム家への不信感が増し、本気で養子に入ることも考えているのだとか。
「君が家を出るなら、ロットナー侯爵夫人として迎えたい」
思いがけない話にさすがのエルマ様も固まってしまったわ。でも、そうよね、ベルトラムの後継者からロットナー侯爵夫人だなんて想像しなかったと思うわ。
「そんな……」
ギレッセン様の言葉に反応したのはエルマ様ではなかった。飛び込んできた声は扉の方で、そこにはティオを先頭にベルトラム侯爵、夫人と夫人によく似た茶の髪を持つ少し年上の令嬢が立っていた。夫人やエルマ様と面影が似ている令嬢はミリセント様かしら? 両手を口元に宛てて驚いているようにも狼狽えているようにも見える。侯爵はさすがに表情を変えていないけれど夫人は目を見開いているわ。
「ど、っ、どういうことですの、バル!?」
「愛称で呼ばないでいただきたい」
声を上げた令嬢にギレッセン様が冷たく返した。
「どっ、どうして? 今までそう呼んで……」
「それを許していたのはあなたが婚約者だったからだ。婚約を解消した後、最初に顔を合わせた時に言ったはずだ。もう二度と愛称で呼ばないでほしいと。それが出来るのはエルマだけだと」
「で、でもっ!」
「そうですわ、バルト様、ミリーはずっとあなたの婚約者だったではありませんか。それにこれからは家族になるのですから堅苦しいことなど……」
ああ、ミリセント様の非常識は夫人の影響なのね。これではエルマ様も大変だったでしょうね。
「私を裏切り他の男と通じたのに何を言っているのです? 私が何も思わなかったとでも? それでも常識的に接していたのはエルマのためであってあなたのためではないと以前も言った筈だが?」
「バル……」
「愛称で呼ぶなと言っている」
冷たい、地の底に溜まった冷気の塊のような声が静かに響いた。
「どうなさいます、エルマ様?」
ヴォルフ様はここに滞在する条件は話し合いをすることだと仰っていたから会わない選択肢はないのだけど、それでもエルマ様の心の準備もある。そう思って念のために尋ねるとエルマ様はためらうことなく会うと言ったので昨日の応接室に通して貰った。
「念のためイルーゼ様、一緒に来て下さらない?」
婚約者を変更するなら二人きりで会う訳にはいかないと言うので私も同席することになった。リーゼ様は申し訳ないけれど家格が違うし、決裂した場合商会に影響が出ると申し訳ないからと遠慮していただいた。後で報告すると約束して
応接室に向かった。
「エルマ!」
扉を過ぎると直ぐにギレッセン様が声をかけてきた。一晩で随分焦燥したように見えるわ。目の下の隈はくっきり目立っているし、顔色もよくないように感じる。元より線が細い方だから余計にそう見えるのかもしれないけれど、それでも昨夜はあまり眠られていないように見えた。
「エルマ、すまなかった。私はミリセント嬢と結婚する気はないんだ。わかってほしい、私が好きなのは君なんだ」
席に着いたエルマ様の元に跪いてギレッセン様が縋るような切ない声を上げた。彼にはエルマ様しか見えていないみたいだけど、その分必死なようにも見える。
「ギレッセン様、私、言葉は信じられませんの」
「エルマ……」
「お父様も、お母様も、お姉様も、そしてあなた様も、何もないと言うばかりでしたわ。でも私、知っていますのよ、お姉様がお父様とお母様に後継の座に戻ってギレッセン様と婚姻したいと泣きついたのを。今度こそ務めを果たして家と領地のために命を捧げると言っていると」
「それは……」
どうやらギレッセン様はご存じだったのね。でもエルマ様は知らないと思っていたと。本当にエルマ様を想っているならエルマ様への思いをその三人に告げるべきではなかったの?
「言葉では何とでも言えますわ。でも、行動が伴わないそれに何の価値があるのでしょうね? 両親もお姉様も建前ばかり。貴族としてはそれが正しいのでしょうけれど、その言葉を真に受ける私が悪いのでしょうけれど、私は両親やお姉様のようにはなれません」
「君が悪いわけじゃない」
「でも、貴族として、次期後継者としては失格ですわ。そういう意味ではお姉様は当主に向いているのかもしれませんわね」
「そんなことはない! 彼女のような無責任な人に後継は務まらない」
「でも、お母様はお姉様が家を継ぐことを望んでいますわ。多分お父様も、ですわよね?」
「それは……」
ギレッセン様、そこは違うと全力で否定するところですのに。この場面で正直なのはいささか、いえ、かなり不安ですわ。
「やっぱりそうでしたのね。でも当然ですわ。お姉様と私では後継教育の年数が違いすぎますもの」
エルマ様は二年、お姉様は十年以上だったと聞いたことがある。確かに時間だけなら比較にならないけれど、でもそれで後継が務まるわけではないのだけど。
「私、あの家を出ますわ」
「エルマ! だけどお義父上はそんなこと……」
「家の利になる相手に嫁ぐならお父様も文句はないでしょう?」
「どこかに嫁ぐのか?」
「ええ。さすがに今からではいい相手が見つからないでしょうけれど……後妻や王都から遠いと忌避される辺境ならまだ望みはあるでしょう?」
「そんなところに君を嫁がせない!!」
ギレッセン様の悲鳴のような声が室内を満たした。
「誰かに嫁ぐなら私でいいだろう?」
「あなた様はお姉様とお幸せになって下さい」
「嫌だ!! 君以外を妻に迎える気はない! それくらいなら一生独身でいい」
ギレッセン様の告白にエルマ様が表情を強張らせた。ここは喜ぶところなのに素直に喜べない何かが二人の間にあったのね。それが家出の原因かしら。
「だったら何故、お姉様の誘いを断らなかったのです!?」
「君がいると言われたんだ! 君が話をしたいと言っているから来て欲しいと……」
「そんなことを? あの人が?」
「ああ。信じられないかもしれないけれど……君が部屋に来ていると。泣いているから話をしてやってくれと侍女が……」
話が見えないけれど、どうやらミリセント様にギレッセン様は騙されて呼び出されたのね。エルマ様もいると思ったのに行ってみればその姿はなかったと……穏やかなギレッセン様なら泣いていると言われたら放ってはおけないかでしょうけど。
「誓ってミリセント嬢には指先すらも触れていない。私は触れたいと思うのは君だけだ。他の女なんかいらないんだ……」
「……信じ、られません」
縋るギレッセン様をエルマ様は拒絶した。そう言われても簡単には信じられないし許せないわよね。そうでなければ家出なんかしないもの。
「だったら……私もベルトラム侯爵家の婿入りを辞退する」
「な、何を仰って……そんなことをしたら……」
「君が家を捨てるなら私もそうする。君がいないあの家に用はないよ」
「でも……そんなことをしたら平民に……」
「その時はロットナー公爵家の養子に入るよ」
「ロットナーの?」
予想外の名が出たわ。ロットナー公爵って先王様の弟で初代ギレッセン公爵の実の兄君に当たる方よね。確かお子がいらっしゃらなくて公爵様が亡くなった後は爵位も領地も返上するだろうと言われていたけれど……
「ロットナー公爵は私の大伯父に当たられる方だ。子がいないから昔から養子の話はあったんだよ。だけど、ベルトラムへの婿入りの話があったから父が断っていた。でも、ベルトラムに入らないならロットナーに養子に入って君を妻として迎えることも出来る。公爵には既に話もしてある」
ミリセント様が後継の座を投げ出した時、ギレッセン家ではベルトラム家に不信感が強まったという。その時、もしバルドリック様が不利益を被るようなら養子にならないかとロットナー公爵から話があったのだという。
それでも昔からエルマ様に好意を持っていたバルドリック様は様子を見るとその話を保留にしていた。今回のことでバルドリック様もベルトラム家への不信感が増し、本気で養子に入ることも考えているのだとか。
「君が家を出るなら、ロットナー侯爵夫人として迎えたい」
思いがけない話にさすがのエルマ様も固まってしまったわ。でも、そうよね、ベルトラムの後継者からロットナー侯爵夫人だなんて想像しなかったと思うわ。
「そんな……」
ギレッセン様の言葉に反応したのはエルマ様ではなかった。飛び込んできた声は扉の方で、そこにはティオを先頭にベルトラム侯爵、夫人と夫人によく似た茶の髪を持つ少し年上の令嬢が立っていた。夫人やエルマ様と面影が似ている令嬢はミリセント様かしら? 両手を口元に宛てて驚いているようにも狼狽えているようにも見える。侯爵はさすがに表情を変えていないけれど夫人は目を見開いているわ。
「ど、っ、どういうことですの、バル!?」
「愛称で呼ばないでいただきたい」
声を上げた令嬢にギレッセン様が冷たく返した。
「どっ、どうして? 今までそう呼んで……」
「それを許していたのはあなたが婚約者だったからだ。婚約を解消した後、最初に顔を合わせた時に言ったはずだ。もう二度と愛称で呼ばないでほしいと。それが出来るのはエルマだけだと」
「で、でもっ!」
「そうですわ、バルト様、ミリーはずっとあなたの婚約者だったではありませんか。それにこれからは家族になるのですから堅苦しいことなど……」
ああ、ミリセント様の非常識は夫人の影響なのね。これではエルマ様も大変だったでしょうね。
「私を裏切り他の男と通じたのに何を言っているのです? 私が何も思わなかったとでも? それでも常識的に接していたのはエルマのためであってあなたのためではないと以前も言った筈だが?」
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冷たい、地の底に溜まった冷気の塊のような声が静かに響いた。
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