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両親の過去
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冷ややかに兄にそう告げると、兄は目と口を開いたまま私を見下ろした。料理を運ぼうとしている使用人がどうすべきかとオロオロしているわ。申し訳ない。
「いい加減に現実をご覧になってはいかがですか? この度の失態、十分廃嫡に出来る内容だとヴォルフ様は仰っておいででした」
「な……!」
どうしてそんなに驚くのよ。当然でしょう? どれだけの損失を出したと思っているのよ。家のお金は領民のお金でもあるのよ。
「対処出来ない場合、相応の責任を取る必要があると仰っていましたわ。その言葉の意味、よ~くお考え下さい」
「……っ!」
自分のやったことを思い出したのか静かになったわ。それでも怒りを抑え込もうとしている様子から反省の色は見えないわね。やっぱり切り捨てるしかないのかしら。反省して心を入れ替えてくれればと思っただけど期待するだけ無駄だったわね。
せっかくの食事も兄のせいで台無しだった。この家の味付けは子どもの頃から慣れ親しんだものだから最後くらいは楽しみたかったのに。お陰で兄と話す必要はなくなったわね。お義姉様のために変わってほしいと思ったけれど……そのお義姉様は生理的にダメだと仰るし反省の色もないなら仕方ないわ。私の気持ちはこの時点で決まった。
食後、私は母に会いに向かった。母も明日には私がゾルガー邸に戻ると知っているのもあってかすんなりと迎え入れてくれたわ。穏やかな表情を浮かべているけれど温かみを感じない。昔から受け入れてくれそうに見せて私を拒絶していた人。ずっと理由を知りたかったから今日は遠慮せずに母の本音を引出したい。
「あなたも、とうとう嫁いでいくのね」
迎えてくれた母は穏やかな声でそう言った。そこには娘を嫁がせる母親の顔があったけれど、その眼は私を見ているようで見ていない。いつだってそんな気がしていたわ。悪く考えすぎかしら。
「ありがとうございます。お母様が慈しんで下さったお陰ですわ」
当たり障りのない言葉を返すと、母はふふと笑みを深めた。娘が筆頭侯爵家に嫁に行くのは母親としては誉れでしょうね。でも、姉が出来なかったとこを私がするのはどんな気分なのかしら。悔しさは見えないから母にとってはどっちでもよかったのかもしれないけれど。
「お母様にお尋ねしたいことがありますの」
「まぁ、何かしら? 私に答えられることならいいのだけど」
おっとりした話し方は社交での母のスタイル。それを向けているってことは母の中では私は他人の認識なのかしら。
「お母様にしか答えられないことですわ」
「まぁ、なぁに?」
警戒したのか僅かに口元がこわばって目に力が入ったわ。こっちが本性だものね。
「ええ、お父様の部屋にある絵のことですわ。お母様にはお姉様がいらっしゃったのですね。私、全く存じませんでしたわ」
「な……!」
母が明らかに動揺した。穏やかな空気は一気に霧散して表情すらも消えた。
「しかもお父様は伯母様を想っていらっしゃったのですって? お姉様も実は伯母様のお子だったと。私、驚き過ぎてお父様を責めてしまいましたわ」
笑顔でそう言っても母の表情は無のままだった。その様子から母が伯母や父をどう思っているのかが伺えて、それは私の予想通りに見えた。
「お母様、どうしてお父様と結婚なさったのです?」
その一言で母の身体が僅かに揺れた。沈黙が室内に満ちた。風が木の葉を揺らす音がやけに大きく聞こえる。
「……のよ……」
「え?」
「……仕方なかったのよ……そうする以外に、なかったから……」
たっぷりと置かれた沈黙の後に紡がれた言葉には何の感情もなかった。その様はまるで幽鬼のように力がなかった。
「私だって、結婚なんかしたくなかったわ。あんな気持ち悪い男……お姉様の婚約者だからと安心していたのに……」
母の目は私を見ていなかった。どこという訳でもない。
「お父様の婚約者は伯母様だったのですね?」
「……そうよ。あの男は子どもの頃から姉に執着して気持ち悪かったわ。お姉様も気味悪がって……」
「それで逃げたと?」
母から聞かされたのは伯母に執着する父と、その父を気味悪がる伯母、そして両親が結婚した経緯だった。互いの特産物が似通っていることなどから事業提携もあり、更なる事業強化のために組まれた婚約。周りはあんなにも愛されて幸せ者だと伯母を羨んだけれど、当の伯母は父の執着に恐怖すら感じていた。
父との婚姻式の直前、伯母は父から逃げた。とある男性に純潔を捧げたのだ。その相手の男は母の婚約者だった。伯母は母の婚約者を寝取ったのだ。
両家は大騒ぎになったけれど、所詮は政略結婚、父は周囲を宥めて妹を妻に迎えてもいい、伯母たちの所業には目を瞑ると言ったことから母の運命は狂った。姉妹なら婚約者を入れ替えれば済む話だと周りは簡単に受け取ったのだ。だけど母の地獄が始まったのはそこからだった。
母を婚約者にした父は、事ある毎に母を詰った。お前はふしだらなあの女の妹だと、お前のような女を妻にしてやるのだから感謝しろと。伯母のことで負い目がある母と母の実家は何も言えなかった。母は生贄だった。
一方母の元婚約者は外聞を憚って伯母との結婚を強制された。父がそう望んだからだ。でもこんな形で無理やり結婚させられたのもあって母の元婚約者は伯母を受け入れることが出来なかった。婚姻すると騎士だった元婚約者は前線へと送られ、二年後に大怪我を負って王都に戻された。騎士に戻ることも出来ず、僅かな恩給で暮らす日々は彼の心身を一層病ませた。母が兄を産んだ後で伯母の妊娠が判明した。子が出来れば夫との関係も良くなると信じた伯母が騎士を泥酔させて関係を持ったからだ。そのことに絶望した騎士は酒に溺れ、我が子を見ることなくこの世を去ったという。
「あの人も姉も大嫌いよ! 私は……彼を愛していたのに……!」
そう言って母は泣き崩れた。母は婚約者を愛していたから。騎士は伯母に手を出したわけではなかったのだ。伯母は母に変装した上、騎士を泥酔させて関係を持ったのだ。相愛だっただけに二人の絶望は一際大きかった。
「フィリーネなんて生まれて来なければよかったのよ! だけど彼の子はあの子だけ……あの人の子を産むのは私の筈だったのに……!」
母は姉を父の子として憎み愛した人の子として慈しんだ。父の姉への執着に恐怖を感じながらも母は父から暴力を受けていたため逆らうことが出来ず、ずっと憎しみに蓋をして生きていたと泣いた。
「私たちも、憎かったのですね」
憎い男の子だから母は私を愛さなかったのだ。兄も。兄は嫡男だから夫の前では可愛がるふりをしていたけれど、心の底では憎んでいた。母は子どもを愛してなどいなかった。むしろ憎んですらいた。だから愚かなまま放っておいたのだ。父の意向もあったのかもしれない。愚かなままの方が父も何かと都合がよかったのだろう。
「あなた達に罪はないとわかっているわ。それでも……私は、あの人への想いだけが生きる縁だった。あの人が……私の幸せを願ってくれたから……」
そう言って涙を流す母は幸せそうには見えなかった。きっと母は死ぬ勇気もなかったのだろう。だから緩慢に流されるまま死が迎えに来るのを待っていた。何にも心を開かずに、ただ元婚約者との思い出という幻影だけを追いかけて。
自室に戻ると一気に疲れを感じた。母との会話を思い返す。母は実家に帰りたいと、この家を出たいと言った。もうこれ以上ここにいるのは耐えられないと泣いていた。
母の立場には同情する。確かにそんな経緯があれば母が出来ることなど何もなかったでしょうね。それでも母を助けようという気になれなかった。私は薄情なのかしらね。
でも、これで一つ疑問が解けたわ。気持ちのいい内容じゃなかったけれど知らないよりはましね。歪だった私たち家族には相応の歪な過去があったのだと納得出来たから。根が腐っていたらどんなに綺麗な花が咲いてもいずれ枯れるわ。私の家族はヴォルフ様といずれ生まれる子どもたちだけでいい。あの人たちはいらないわ。
「いい加減に現実をご覧になってはいかがですか? この度の失態、十分廃嫡に出来る内容だとヴォルフ様は仰っておいででした」
「な……!」
どうしてそんなに驚くのよ。当然でしょう? どれだけの損失を出したと思っているのよ。家のお金は領民のお金でもあるのよ。
「対処出来ない場合、相応の責任を取る必要があると仰っていましたわ。その言葉の意味、よ~くお考え下さい」
「……っ!」
自分のやったことを思い出したのか静かになったわ。それでも怒りを抑え込もうとしている様子から反省の色は見えないわね。やっぱり切り捨てるしかないのかしら。反省して心を入れ替えてくれればと思っただけど期待するだけ無駄だったわね。
せっかくの食事も兄のせいで台無しだった。この家の味付けは子どもの頃から慣れ親しんだものだから最後くらいは楽しみたかったのに。お陰で兄と話す必要はなくなったわね。お義姉様のために変わってほしいと思ったけれど……そのお義姉様は生理的にダメだと仰るし反省の色もないなら仕方ないわ。私の気持ちはこの時点で決まった。
食後、私は母に会いに向かった。母も明日には私がゾルガー邸に戻ると知っているのもあってかすんなりと迎え入れてくれたわ。穏やかな表情を浮かべているけれど温かみを感じない。昔から受け入れてくれそうに見せて私を拒絶していた人。ずっと理由を知りたかったから今日は遠慮せずに母の本音を引出したい。
「あなたも、とうとう嫁いでいくのね」
迎えてくれた母は穏やかな声でそう言った。そこには娘を嫁がせる母親の顔があったけれど、その眼は私を見ているようで見ていない。いつだってそんな気がしていたわ。悪く考えすぎかしら。
「ありがとうございます。お母様が慈しんで下さったお陰ですわ」
当たり障りのない言葉を返すと、母はふふと笑みを深めた。娘が筆頭侯爵家に嫁に行くのは母親としては誉れでしょうね。でも、姉が出来なかったとこを私がするのはどんな気分なのかしら。悔しさは見えないから母にとってはどっちでもよかったのかもしれないけれど。
「お母様にお尋ねしたいことがありますの」
「まぁ、何かしら? 私に答えられることならいいのだけど」
おっとりした話し方は社交での母のスタイル。それを向けているってことは母の中では私は他人の認識なのかしら。
「お母様にしか答えられないことですわ」
「まぁ、なぁに?」
警戒したのか僅かに口元がこわばって目に力が入ったわ。こっちが本性だものね。
「ええ、お父様の部屋にある絵のことですわ。お母様にはお姉様がいらっしゃったのですね。私、全く存じませんでしたわ」
「な……!」
母が明らかに動揺した。穏やかな空気は一気に霧散して表情すらも消えた。
「しかもお父様は伯母様を想っていらっしゃったのですって? お姉様も実は伯母様のお子だったと。私、驚き過ぎてお父様を責めてしまいましたわ」
笑顔でそう言っても母の表情は無のままだった。その様子から母が伯母や父をどう思っているのかが伺えて、それは私の予想通りに見えた。
「お母様、どうしてお父様と結婚なさったのです?」
その一言で母の身体が僅かに揺れた。沈黙が室内に満ちた。風が木の葉を揺らす音がやけに大きく聞こえる。
「……のよ……」
「え?」
「……仕方なかったのよ……そうする以外に、なかったから……」
たっぷりと置かれた沈黙の後に紡がれた言葉には何の感情もなかった。その様はまるで幽鬼のように力がなかった。
「私だって、結婚なんかしたくなかったわ。あんな気持ち悪い男……お姉様の婚約者だからと安心していたのに……」
母の目は私を見ていなかった。どこという訳でもない。
「お父様の婚約者は伯母様だったのですね?」
「……そうよ。あの男は子どもの頃から姉に執着して気持ち悪かったわ。お姉様も気味悪がって……」
「それで逃げたと?」
母から聞かされたのは伯母に執着する父と、その父を気味悪がる伯母、そして両親が結婚した経緯だった。互いの特産物が似通っていることなどから事業提携もあり、更なる事業強化のために組まれた婚約。周りはあんなにも愛されて幸せ者だと伯母を羨んだけれど、当の伯母は父の執着に恐怖すら感じていた。
父との婚姻式の直前、伯母は父から逃げた。とある男性に純潔を捧げたのだ。その相手の男は母の婚約者だった。伯母は母の婚約者を寝取ったのだ。
両家は大騒ぎになったけれど、所詮は政略結婚、父は周囲を宥めて妹を妻に迎えてもいい、伯母たちの所業には目を瞑ると言ったことから母の運命は狂った。姉妹なら婚約者を入れ替えれば済む話だと周りは簡単に受け取ったのだ。だけど母の地獄が始まったのはそこからだった。
母を婚約者にした父は、事ある毎に母を詰った。お前はふしだらなあの女の妹だと、お前のような女を妻にしてやるのだから感謝しろと。伯母のことで負い目がある母と母の実家は何も言えなかった。母は生贄だった。
一方母の元婚約者は外聞を憚って伯母との結婚を強制された。父がそう望んだからだ。でもこんな形で無理やり結婚させられたのもあって母の元婚約者は伯母を受け入れることが出来なかった。婚姻すると騎士だった元婚約者は前線へと送られ、二年後に大怪我を負って王都に戻された。騎士に戻ることも出来ず、僅かな恩給で暮らす日々は彼の心身を一層病ませた。母が兄を産んだ後で伯母の妊娠が判明した。子が出来れば夫との関係も良くなると信じた伯母が騎士を泥酔させて関係を持ったからだ。そのことに絶望した騎士は酒に溺れ、我が子を見ることなくこの世を去ったという。
「あの人も姉も大嫌いよ! 私は……彼を愛していたのに……!」
そう言って母は泣き崩れた。母は婚約者を愛していたから。騎士は伯母に手を出したわけではなかったのだ。伯母は母に変装した上、騎士を泥酔させて関係を持ったのだ。相愛だっただけに二人の絶望は一際大きかった。
「フィリーネなんて生まれて来なければよかったのよ! だけど彼の子はあの子だけ……あの人の子を産むのは私の筈だったのに……!」
母は姉を父の子として憎み愛した人の子として慈しんだ。父の姉への執着に恐怖を感じながらも母は父から暴力を受けていたため逆らうことが出来ず、ずっと憎しみに蓋をして生きていたと泣いた。
「私たちも、憎かったのですね」
憎い男の子だから母は私を愛さなかったのだ。兄も。兄は嫡男だから夫の前では可愛がるふりをしていたけれど、心の底では憎んでいた。母は子どもを愛してなどいなかった。むしろ憎んですらいた。だから愚かなまま放っておいたのだ。父の意向もあったのかもしれない。愚かなままの方が父も何かと都合がよかったのだろう。
「あなた達に罪はないとわかっているわ。それでも……私は、あの人への想いだけが生きる縁だった。あの人が……私の幸せを願ってくれたから……」
そう言って涙を流す母は幸せそうには見えなかった。きっと母は死ぬ勇気もなかったのだろう。だから緩慢に流されるまま死が迎えに来るのを待っていた。何にも心を開かずに、ただ元婚約者との思い出という幻影だけを追いかけて。
自室に戻ると一気に疲れを感じた。母との会話を思い返す。母は実家に帰りたいと、この家を出たいと言った。もうこれ以上ここにいるのは耐えられないと泣いていた。
母の立場には同情する。確かにそんな経緯があれば母が出来ることなど何もなかったでしょうね。それでも母を助けようという気になれなかった。私は薄情なのかしらね。
でも、これで一つ疑問が解けたわ。気持ちのいい内容じゃなかったけれど知らないよりはましね。歪だった私たち家族には相応の歪な過去があったのだと納得出来たから。根が腐っていたらどんなに綺麗な花が咲いてもいずれ枯れるわ。私の家族はヴォルフ様といずれ生まれる子どもたちだけでいい。あの人たちはいらないわ。
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