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対価
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薄曇りの空の下、馬車は軽快にゾルガー邸へと向かっていた。この馬車には私とヴォルフ様の二人だけで、ロッテとザーラ、ブレンはいつも私が通いで使う馬車で後ろに続いている。
昨日までの私は鬱々とした気持ちを抱えていた。外に出られないこともあるけれど、一番の原因は次々と問題を起こす家族だった。彼らは相変わらず私の言葉を聞かず、以前にもまして問題を起こしていた。
思い至った解決策は彼らが逆らえない相手、つまりヴォルフ様に動いて貰うことだけど、お忙しいヴォルフ様の手を煩わせるのは気が引けたし、我が家の恥を晒すのも恥ずかしかった。我が家の実情を知られたら婚約を白紙にされるかもしれないとの不安もあったから。
でも一方で、婚約を白紙にして貰った方がいいのではないかと思う気持ちも膨らんでいった。ヴォルフ様ならいくらでも相手を選べる。あの家族が今後いい方に変わるとは思えず、このまま没落していく未来しか見えなかった。
だから昨日、ヴォルフ様に提案したのだ。父のことを報告した際に婚約を白紙にした方がいいのではないかと。だけど……
「その必要はない。お前の家族のことなど些細なことだ。困っているなら俺を使え。利用すればいい」
もうどうにも出来ないと思ったからこその提案だったのだけど、ヴォルフ様はそうは思っていなかった。
「ですが……」
「俺を利用しようとやって来たくせになぜ今になって悩む? 俺が利用されてやると言うなら他人にとやかく言われる筋合いはない。そうだろう?」
心底不思議そうにそう言われてしまった。
「確かに、そうでしたわね」
「俺もお前を利用しているからお互い様だ。俺は利用出来るものは全て利用している。それの何が悪い?」
ヴォルフ様は清々しいほどあっさりとそう言い切った。やるべきことを成すために最善で最短の道を選ぶだけだと言うその表情には一片の迷いも見られない。言葉を飾りもしないヴォルフ様に思わず笑ってしまったわ。
「お前のこれからの長い人生には命の危険が付きまとうだろう。俺も出来る限りのことはするが全能ではない。明日命を落とすかもしれない。それに出産も命がけだ。子を産んで命を落とす者も珍しくない」
気が楽になった直後に告げられた言葉は想像以上に重くて、直ぐには返す言葉が浮かばなかった。
「俺は感情というものがわからない。お前が死に怯えても寄り添えない。そういう意味でもお前にはしなくてもいい苦労を掛ける。家のことはその対価だと思えばいい」
婚約して半年近くが経ったけれど、愛せない、期待するなとヴォルフ様は言う。お母様を亡くした時に負った心の傷が原因で私のせいではないとティオは言うけれど、改めて言葉にされると悲しくなってくる。
「酷なことを強いているのは俺の方だ。死の恐怖を与えるのは俺なのに共感することも出来ないのだからな」
「……ヴォルフ様は死を、恐ろしいと思わないのですか?」
「そんな感情はとうの昔になくした。何度も言うが、お前が怖いと思うのなら白紙にしよう。お前の意思を尊重する。俺に出来るのはそれくらいだからな」
自嘲するでもなく淡々と告げられる言葉に嘘はないのだろう。感情がないと何度も言われたけれど、死ぬのが怖くないと、そんな感情もないと言うほどだとは思わなかった。表情を変えることなく言うヴォルフ様が悲しい。
「……これからもご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」
自然とそんな言葉が出ていた。死ぬのは怖いけれどどうせいつかは死ぬことになる。その理由がこの人なら本望だと思ってしまった。
「心配するな。ガウスの方は既に手を打ってある。お前の父と兄がどう動くかは見せてもらうがな」
そう言うと大きな手が私の頭を撫でた。らしくない行動に驚いたけれどその手が心地いい。少なくとも今、私は欲しいものを与えられている。父や母にもこんな風にされた記憶なんかない。だったらそれで十分、このまま死んでも後悔し……するわ。せめて子供が欲しいわ、私の血を受け継ぐ子が。それにまだやりたいことが山のように残っている。それをやり切るまでは死ねないわ。
ゾルガー邸が見えてきた。他の家よりも高めの塀が続く道を進む。塀の上からは重厚な屋敷と木々の緑が顔をのぞかせていた。
「ヴォルフ様、今日はありがとうございました」
「気にするな。俺もそろそろ伯爵と話をせねばと思っていたところだ」
気遣いのない事実だけの言葉だけど、昨日の話の後ではそれが心地よく感じられた。
「お前の部屋の改装が終わった」
「本当ですか?」
婚約が決まった直後に始まった夫人の部屋の改装。何年も使われていなかったから本格的に手を入れると聞いていた。引っ越しの話が出たからそろそろだとは思っていたけれど、出来上がっていたのね。
「後でティオに案内してもらうといい」
「ありがとうございます」
既に調度類も搬入が済んで今日から使えるという。玄関に着くとティオが笑顔で出迎えてくれた。ヴォルフ様はブレンを従えて廊下を進んでいった。この後ヴォルフ様は外出の予定だからその準備に向かわれたのだろう。
「ティオ、ヴォルフ様から聞いたわ。部屋が出来上がったのですって?」
「はい、今からご案内します。今日からお使いいただけますよ」
ティオの後について自分の部屋に向かった。一番の心配事を丸投げしてしまった申し訳なさはあるけれど心は軽かった。
「まぁ!」
新しく誂えられた部屋は他の部屋にはない匂いがした。壁紙は他の部屋との調和を重視して深みのある緑色にして、その分カーテンや調度品は春の若葉色にして赤みの強い茶色や黄色をアクセントに入れてみた。ちょっと渋かったかしら。でも姉が好むような明るい色彩の部屋は落ち着かなかったからこれくらいがちょうどいいわ。
部屋の中を見て回るのはちょっとした探検気分を味わえた。普段過ごす部屋の隣には私だけの寝室と湯あみ用の部屋。こちらの寝室は一人寝用だから小さめだけど私が三人寝ても余裕のサイズがあるわ。居間の向こうにはバルコニーがあって既にお茶が出来るようにテーブルセットが置かれていた。
「いかがですか、イルーゼ様?」
「ありがとうティオ。これ以上ないくらい素敵だわ。想像以上よ」
真新しい調度品は装飾を控えめにしたすっきりした物だけど質の良さが際立つものだった。細かい細工も可愛いけれどずっと使うには飽きるし袖のレースが引っかかったりするから使いにくいのよね。
「必要な物がありましたら遠慮なくお申し付けください。クローゼットにはドレスなども揃えてあります。後で構いませんのでお確かめを」
「ええっ?」
まさか衣装まで揃っているとは思わなかったわ。それでなくても実家にはヴォルフ様から贈られたドレスや宝石が別室を埋めるほどあるのに。慌ててクローゼットを開けるとそこには真新しいドレスがずらりと並んでいた。
「ヴォルフ様、やり過ぎです……」
思わず心の声が漏れてしまったわ。ティオが笑顔を向けてくるけれどヴォルフ様を止めて欲しかったわ。
「イルーゼ様、お気になさらずに。これも旦那様のお気遣いにございます」
それはヴォルフ様が私を愛せないことへの詫びということね。その話はティオからも聞いているけれど、それにしてもやり過ぎだと思うわ。
「ティオ、もう十分だからヴォルフ様を止めて」
「何を仰いますか。イルーゼ様はいずれこのゾルガー家の後継をお産みになられる方。それゆえにこの先も命を狙われる日々が待っております。これくらいでは詫びにもならないと旦那様は仰っておいでです」
重いわ、ティオまで……そう思うのだけど心配してくれるのがわかるから無下にも出来ない。しかもこの年でお若い奥様に先立たれては生きていけないと言い出すから困ってしまう。実家での扱いとの差があり過ぎて落ち着かないなんて言えないわ。言ったら益々過保護になりそうだもの。
昨日までの私は鬱々とした気持ちを抱えていた。外に出られないこともあるけれど、一番の原因は次々と問題を起こす家族だった。彼らは相変わらず私の言葉を聞かず、以前にもまして問題を起こしていた。
思い至った解決策は彼らが逆らえない相手、つまりヴォルフ様に動いて貰うことだけど、お忙しいヴォルフ様の手を煩わせるのは気が引けたし、我が家の恥を晒すのも恥ずかしかった。我が家の実情を知られたら婚約を白紙にされるかもしれないとの不安もあったから。
でも一方で、婚約を白紙にして貰った方がいいのではないかと思う気持ちも膨らんでいった。ヴォルフ様ならいくらでも相手を選べる。あの家族が今後いい方に変わるとは思えず、このまま没落していく未来しか見えなかった。
だから昨日、ヴォルフ様に提案したのだ。父のことを報告した際に婚約を白紙にした方がいいのではないかと。だけど……
「その必要はない。お前の家族のことなど些細なことだ。困っているなら俺を使え。利用すればいい」
もうどうにも出来ないと思ったからこその提案だったのだけど、ヴォルフ様はそうは思っていなかった。
「ですが……」
「俺を利用しようとやって来たくせになぜ今になって悩む? 俺が利用されてやると言うなら他人にとやかく言われる筋合いはない。そうだろう?」
心底不思議そうにそう言われてしまった。
「確かに、そうでしたわね」
「俺もお前を利用しているからお互い様だ。俺は利用出来るものは全て利用している。それの何が悪い?」
ヴォルフ様は清々しいほどあっさりとそう言い切った。やるべきことを成すために最善で最短の道を選ぶだけだと言うその表情には一片の迷いも見られない。言葉を飾りもしないヴォルフ様に思わず笑ってしまったわ。
「お前のこれからの長い人生には命の危険が付きまとうだろう。俺も出来る限りのことはするが全能ではない。明日命を落とすかもしれない。それに出産も命がけだ。子を産んで命を落とす者も珍しくない」
気が楽になった直後に告げられた言葉は想像以上に重くて、直ぐには返す言葉が浮かばなかった。
「俺は感情というものがわからない。お前が死に怯えても寄り添えない。そういう意味でもお前にはしなくてもいい苦労を掛ける。家のことはその対価だと思えばいい」
婚約して半年近くが経ったけれど、愛せない、期待するなとヴォルフ様は言う。お母様を亡くした時に負った心の傷が原因で私のせいではないとティオは言うけれど、改めて言葉にされると悲しくなってくる。
「酷なことを強いているのは俺の方だ。死の恐怖を与えるのは俺なのに共感することも出来ないのだからな」
「……ヴォルフ様は死を、恐ろしいと思わないのですか?」
「そんな感情はとうの昔になくした。何度も言うが、お前が怖いと思うのなら白紙にしよう。お前の意思を尊重する。俺に出来るのはそれくらいだからな」
自嘲するでもなく淡々と告げられる言葉に嘘はないのだろう。感情がないと何度も言われたけれど、死ぬのが怖くないと、そんな感情もないと言うほどだとは思わなかった。表情を変えることなく言うヴォルフ様が悲しい。
「……これからもご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」
自然とそんな言葉が出ていた。死ぬのは怖いけれどどうせいつかは死ぬことになる。その理由がこの人なら本望だと思ってしまった。
「心配するな。ガウスの方は既に手を打ってある。お前の父と兄がどう動くかは見せてもらうがな」
そう言うと大きな手が私の頭を撫でた。らしくない行動に驚いたけれどその手が心地いい。少なくとも今、私は欲しいものを与えられている。父や母にもこんな風にされた記憶なんかない。だったらそれで十分、このまま死んでも後悔し……するわ。せめて子供が欲しいわ、私の血を受け継ぐ子が。それにまだやりたいことが山のように残っている。それをやり切るまでは死ねないわ。
ゾルガー邸が見えてきた。他の家よりも高めの塀が続く道を進む。塀の上からは重厚な屋敷と木々の緑が顔をのぞかせていた。
「ヴォルフ様、今日はありがとうございました」
「気にするな。俺もそろそろ伯爵と話をせねばと思っていたところだ」
気遣いのない事実だけの言葉だけど、昨日の話の後ではそれが心地よく感じられた。
「お前の部屋の改装が終わった」
「本当ですか?」
婚約が決まった直後に始まった夫人の部屋の改装。何年も使われていなかったから本格的に手を入れると聞いていた。引っ越しの話が出たからそろそろだとは思っていたけれど、出来上がっていたのね。
「後でティオに案内してもらうといい」
「ありがとうございます」
既に調度類も搬入が済んで今日から使えるという。玄関に着くとティオが笑顔で出迎えてくれた。ヴォルフ様はブレンを従えて廊下を進んでいった。この後ヴォルフ様は外出の予定だからその準備に向かわれたのだろう。
「ティオ、ヴォルフ様から聞いたわ。部屋が出来上がったのですって?」
「はい、今からご案内します。今日からお使いいただけますよ」
ティオの後について自分の部屋に向かった。一番の心配事を丸投げしてしまった申し訳なさはあるけれど心は軽かった。
「まぁ!」
新しく誂えられた部屋は他の部屋にはない匂いがした。壁紙は他の部屋との調和を重視して深みのある緑色にして、その分カーテンや調度品は春の若葉色にして赤みの強い茶色や黄色をアクセントに入れてみた。ちょっと渋かったかしら。でも姉が好むような明るい色彩の部屋は落ち着かなかったからこれくらいがちょうどいいわ。
部屋の中を見て回るのはちょっとした探検気分を味わえた。普段過ごす部屋の隣には私だけの寝室と湯あみ用の部屋。こちらの寝室は一人寝用だから小さめだけど私が三人寝ても余裕のサイズがあるわ。居間の向こうにはバルコニーがあって既にお茶が出来るようにテーブルセットが置かれていた。
「いかがですか、イルーゼ様?」
「ありがとうティオ。これ以上ないくらい素敵だわ。想像以上よ」
真新しい調度品は装飾を控えめにしたすっきりした物だけど質の良さが際立つものだった。細かい細工も可愛いけれどずっと使うには飽きるし袖のレースが引っかかったりするから使いにくいのよね。
「必要な物がありましたら遠慮なくお申し付けください。クローゼットにはドレスなども揃えてあります。後で構いませんのでお確かめを」
「ええっ?」
まさか衣装まで揃っているとは思わなかったわ。それでなくても実家にはヴォルフ様から贈られたドレスや宝石が別室を埋めるほどあるのに。慌ててクローゼットを開けるとそこには真新しいドレスがずらりと並んでいた。
「ヴォルフ様、やり過ぎです……」
思わず心の声が漏れてしまったわ。ティオが笑顔を向けてくるけれどヴォルフ様を止めて欲しかったわ。
「イルーゼ様、お気になさらずに。これも旦那様のお気遣いにございます」
それはヴォルフ様が私を愛せないことへの詫びということね。その話はティオからも聞いているけれど、それにしてもやり過ぎだと思うわ。
「ティオ、もう十分だからヴォルフ様を止めて」
「何を仰いますか。イルーゼ様はいずれこのゾルガー家の後継をお産みになられる方。それゆえにこの先も命を狙われる日々が待っております。これくらいでは詫びにもならないと旦那様は仰っておいでです」
重いわ、ティオまで……そう思うのだけど心配してくれるのがわかるから無下にも出来ない。しかもこの年でお若い奥様に先立たれては生きていけないと言い出すから困ってしまう。実家での扱いとの差があり過ぎて落ち着かないなんて言えないわ。言ったら益々過保護になりそうだもの。
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