59 / 332
本気の恋?
しおりを挟む
その後姉は別人かと思うほどに話をしてくれた。こんなに長く姉と話したのは初めてじゃないかしら。箍が外れたのか牢行きが怖くなったのか、姉の口は想像以上に軽くなっていた。
「避妊薬、ですか」
「……そうよ」
そっぽを向いて答えた姉だけど、一応純潔を失ったことを恥じる気持ちはあったらしい。意外なことに姉はハリマン様ではなくクラウス様に純潔を捧げていた。てっきりあの二人は最後までいっていると思っていたから驚いたわ。
「その避妊薬はどなたから?」
「クラウス様よ。よく効いて身体に負担もないからと。リシェル様もグレシウス国で使っていたものだって言われたから、だったら大丈夫だと思って……」
ここでもまたリシェル様の名が出たけれど、避妊薬と言われてしまえば追及するのは難しいわね。相手は王族だからもし違ったら不敬罪に問われてこちらが牢屋行きだもの。しかもグレシウス国でも使っていたということはあちらの薬よね。厄介だわ。
それからはどれくらいの頻度で飲んだかなどを詳しく尋ねて、ザーラに書き留めて貰った。これは後でヴォルフ様に報告しようと思ったから。何かの手掛かりになるかもしれないし、姉が薬だと信じて飲んでいたのなら罰は軽くなるかもしれないという打算もある。
「お金を持ち出していたのはその薬のためですの?」
「……そうよ。クラウス様が避妊薬を手に入れて下さるけど、俺が飲んだものじゃないから代金は払ってくれって……」
そんなお金もケチるような男性のどこがいいのかしら? その前に誠実な男性なら結婚するまで純潔なんて奪わないけど。
「それでは……お姉様はハリマン様との婚約は白紙になさるおつもりですの?」
あんなに真実の愛だとか言って盛り上がっていたのに、もう冷めてしまったのかしら。
「……そうよ。だって、あんなに勝手な人だと思わなかったもの。何をするにも自分優先だし、ダンスだってしょっちゅう足を踏まれるし……」
あら、気づいてしまったのね。でも昔からそんな人だったのだけど。表面ばかり見ているからそんなことも気付けないのよ。
「それに……」
「それに?」
まだあるのね。まぁ、言い出したらいくらでも出てくるとは思うけれど。
「あの人、僕は胸がある人がいいなんて言うのよ?! 信じられる? しかもよく見ていると女性の胸ばっかり見ているんだから!」
ああ、なるほど……姉は胸がないことがコンプレックスだったものね。でも彼ってそういう人だったわよ。私の胸もしょっちゅう凝視していたし。あの視線が気持ち悪くて嫌だったから彼好みのレースやフリルで出来るだけ隠していたけど。
「それで今度はクラウス様と婚約を?」
そう問いかけると姉は俯いてぎゅっと両手でシーツを握った。
「……それは、わからないわ……クラウス様は私を好きだと仰って下さるけれど……今まで婚約や結婚の話をしても……」
はぐらかされて話が進まなかったのね。当代一の遊び人の唯一にはなれなかったと。
「そうでしたか。それで彼に純潔を?」
「え、ええ……だってそうしないと他の人のところに行ってしまうから……純潔を捧げれば、責任をとって貰えるかもって……」
なるほど、最後の賭けに出たけれど不発だったのね。でも、クラウス様ってそう言う人だって噂は私でも知っているわよ。知っていてもそうせざるを得なかったってことは、姉は生まれて初めて本気の恋をしたのかもしれない。クラウス様にとっては姉などその他大勢の一人に過ぎなかったけれど。いつもチヤホヤされて追われる立場だったのに初めて追う立場になってのめり込んでしまったというところかしら? 純潔まで捧げたってことは本気だったのね。
「……ねぇ、イルーゼ……」
「はい?」
姉に名を呼ばれたわ。それも酷く心細そうな声で。そんな姿を私に見せるなんて驚いたわ。
「……私は……どうなってしまうのかしら?」
「どうって……」
急にそんなこと聞かれても私にだってわからないわ。処分を決めるのは私じゃないし私も処分を待つ方の身なのよ。それに婚約者がいながら他の男性と身体を重ねておいて今更何を言っているのよ。
「……や、やっぱり、私は終わりなのよ……クラウス様にも捨てられて……クラウス様……助けて……」
私が呆気に取られている前で今度はさめざめと泣き出してしまった。あの気の強い姉が、私に弱みを見せるくらいなら死んだ方がマシだと叫びそうな姉が、私の前で泣くなんて……どうしたって言うの? それに泣きたいのはこっちなのだけど……
「イルーゼ様……」
私が戸惑っていると姉付きの侍女が横から声をかけてきた。彼女は姉のお気に入りだけど私を敵視しない数少ない一人。
「そろそろお薬が切れたのでしょう。情緒が不安定なのは麻薬の影響だとお医者様も仰っていましたから」
「そ、そう」
もしかして珍しく口が軽かったのはそのせい? でもそれなら納得だわ。あの姉が私に弱みにもなるようなことを言うはずがないもの。
「お薬を飲んで少しお休みになった方がよろしいかと」
「そう、ね。お願い出来るかしら?」
「はい、お任せください」
侍女の言う通りここは彼女に任せることにした。聞きたいことは聞けたし、今はこれ以上実のある話が聞けるとも思えないし。
部屋に戻ってロッテにお茶を淹れて貰った。ザーラとマルガに向かいのソファに座って貰って先ほどの姉の話に付いてどう感じたかを聞いてみることにした。
「姉の言っていることは本当だと思う?」
「私は……嘘はないように感じました。辻褄は合いますし、フィリーネ様は良くも悪くも自分第一の方です。自ら麻薬に手を出すとは思えません」
ザーラはそう思ったのね。私もおおむね同じ気持ちよ。麻薬の使用は厳罰だから姉がそんな危険なものに手を出すとは思えない。それに婦人病の薬と避妊薬、どっちもそうだと言われたら信じても仕方ないわ。その薬は飲んでしまった後だから手元にない。せめて予備でも残っていたらいいのに。
「マルガはどう思う? 婦人病の薬と避妊薬で中毒になると思う?」
マルガは毒に詳しい。つまりそれは薬にも詳しいと言うこと。
「そうですね。どんな薬でも飲み過ぎれば中毒になります。症状は様々ですが……」
「どんな薬だったかはお姉様の症状からはわからないのかしら?」
「そこは何とも……そこはルーザー様が判断されるかと」
「ヴォルフ様が寄こして下さった先生ね」
陰気な感じでヴォルフ様とは正反対の印象の方だったわ。ヴォルフ様に仕えている方なら優秀なのだろうけど、正直そんな風には見えなかった。
「はい。ルーザー様は昔王宮で薬師をされていた方ですので、見立てを間違うとは思えません」
「王宮の薬師?」
「はい」
驚いたわ……そんな凄い経歴をお持ちだったなんて。私ったら失礼なことを思ってしまったわ。ダメね、見た目で判断するなんて。気を付けないと。
「例えば……リシェル様が麻薬を持ち込んでいる可能性は……」
「限りなく低いかと。王女殿下であれば持ち物は全て侍女が確かめるでしょう。ましてや他国で長年暮らして帰国された方ですから、王家も警戒はされているかと」
そうよね、私たちもそうだけど王女であればもっと周りの目は厳しいから変なものは持ち込めないわ。行動だって見張られているも同然だから変わった物を手に入れようとしても見つかってしまうし。
となると怪しいのは避妊薬? でも、クラウス様も子が出来たら困るでしょうしから避妊薬を麻薬にすり替えるなんて意味がないわよね。薬の正体が分かれば解決の糸口になるのでしょうけど、手に入らなければどうしようもない。何かいい手はないかしら。薬を手に入れられたらいいのだけど……
「避妊薬、ですか」
「……そうよ」
そっぽを向いて答えた姉だけど、一応純潔を失ったことを恥じる気持ちはあったらしい。意外なことに姉はハリマン様ではなくクラウス様に純潔を捧げていた。てっきりあの二人は最後までいっていると思っていたから驚いたわ。
「その避妊薬はどなたから?」
「クラウス様よ。よく効いて身体に負担もないからと。リシェル様もグレシウス国で使っていたものだって言われたから、だったら大丈夫だと思って……」
ここでもまたリシェル様の名が出たけれど、避妊薬と言われてしまえば追及するのは難しいわね。相手は王族だからもし違ったら不敬罪に問われてこちらが牢屋行きだもの。しかもグレシウス国でも使っていたということはあちらの薬よね。厄介だわ。
それからはどれくらいの頻度で飲んだかなどを詳しく尋ねて、ザーラに書き留めて貰った。これは後でヴォルフ様に報告しようと思ったから。何かの手掛かりになるかもしれないし、姉が薬だと信じて飲んでいたのなら罰は軽くなるかもしれないという打算もある。
「お金を持ち出していたのはその薬のためですの?」
「……そうよ。クラウス様が避妊薬を手に入れて下さるけど、俺が飲んだものじゃないから代金は払ってくれって……」
そんなお金もケチるような男性のどこがいいのかしら? その前に誠実な男性なら結婚するまで純潔なんて奪わないけど。
「それでは……お姉様はハリマン様との婚約は白紙になさるおつもりですの?」
あんなに真実の愛だとか言って盛り上がっていたのに、もう冷めてしまったのかしら。
「……そうよ。だって、あんなに勝手な人だと思わなかったもの。何をするにも自分優先だし、ダンスだってしょっちゅう足を踏まれるし……」
あら、気づいてしまったのね。でも昔からそんな人だったのだけど。表面ばかり見ているからそんなことも気付けないのよ。
「それに……」
「それに?」
まだあるのね。まぁ、言い出したらいくらでも出てくるとは思うけれど。
「あの人、僕は胸がある人がいいなんて言うのよ?! 信じられる? しかもよく見ていると女性の胸ばっかり見ているんだから!」
ああ、なるほど……姉は胸がないことがコンプレックスだったものね。でも彼ってそういう人だったわよ。私の胸もしょっちゅう凝視していたし。あの視線が気持ち悪くて嫌だったから彼好みのレースやフリルで出来るだけ隠していたけど。
「それで今度はクラウス様と婚約を?」
そう問いかけると姉は俯いてぎゅっと両手でシーツを握った。
「……それは、わからないわ……クラウス様は私を好きだと仰って下さるけれど……今まで婚約や結婚の話をしても……」
はぐらかされて話が進まなかったのね。当代一の遊び人の唯一にはなれなかったと。
「そうでしたか。それで彼に純潔を?」
「え、ええ……だってそうしないと他の人のところに行ってしまうから……純潔を捧げれば、責任をとって貰えるかもって……」
なるほど、最後の賭けに出たけれど不発だったのね。でも、クラウス様ってそう言う人だって噂は私でも知っているわよ。知っていてもそうせざるを得なかったってことは、姉は生まれて初めて本気の恋をしたのかもしれない。クラウス様にとっては姉などその他大勢の一人に過ぎなかったけれど。いつもチヤホヤされて追われる立場だったのに初めて追う立場になってのめり込んでしまったというところかしら? 純潔まで捧げたってことは本気だったのね。
「……ねぇ、イルーゼ……」
「はい?」
姉に名を呼ばれたわ。それも酷く心細そうな声で。そんな姿を私に見せるなんて驚いたわ。
「……私は……どうなってしまうのかしら?」
「どうって……」
急にそんなこと聞かれても私にだってわからないわ。処分を決めるのは私じゃないし私も処分を待つ方の身なのよ。それに婚約者がいながら他の男性と身体を重ねておいて今更何を言っているのよ。
「……や、やっぱり、私は終わりなのよ……クラウス様にも捨てられて……クラウス様……助けて……」
私が呆気に取られている前で今度はさめざめと泣き出してしまった。あの気の強い姉が、私に弱みを見せるくらいなら死んだ方がマシだと叫びそうな姉が、私の前で泣くなんて……どうしたって言うの? それに泣きたいのはこっちなのだけど……
「イルーゼ様……」
私が戸惑っていると姉付きの侍女が横から声をかけてきた。彼女は姉のお気に入りだけど私を敵視しない数少ない一人。
「そろそろお薬が切れたのでしょう。情緒が不安定なのは麻薬の影響だとお医者様も仰っていましたから」
「そ、そう」
もしかして珍しく口が軽かったのはそのせい? でもそれなら納得だわ。あの姉が私に弱みにもなるようなことを言うはずがないもの。
「お薬を飲んで少しお休みになった方がよろしいかと」
「そう、ね。お願い出来るかしら?」
「はい、お任せください」
侍女の言う通りここは彼女に任せることにした。聞きたいことは聞けたし、今はこれ以上実のある話が聞けるとも思えないし。
部屋に戻ってロッテにお茶を淹れて貰った。ザーラとマルガに向かいのソファに座って貰って先ほどの姉の話に付いてどう感じたかを聞いてみることにした。
「姉の言っていることは本当だと思う?」
「私は……嘘はないように感じました。辻褄は合いますし、フィリーネ様は良くも悪くも自分第一の方です。自ら麻薬に手を出すとは思えません」
ザーラはそう思ったのね。私もおおむね同じ気持ちよ。麻薬の使用は厳罰だから姉がそんな危険なものに手を出すとは思えない。それに婦人病の薬と避妊薬、どっちもそうだと言われたら信じても仕方ないわ。その薬は飲んでしまった後だから手元にない。せめて予備でも残っていたらいいのに。
「マルガはどう思う? 婦人病の薬と避妊薬で中毒になると思う?」
マルガは毒に詳しい。つまりそれは薬にも詳しいと言うこと。
「そうですね。どんな薬でも飲み過ぎれば中毒になります。症状は様々ですが……」
「どんな薬だったかはお姉様の症状からはわからないのかしら?」
「そこは何とも……そこはルーザー様が判断されるかと」
「ヴォルフ様が寄こして下さった先生ね」
陰気な感じでヴォルフ様とは正反対の印象の方だったわ。ヴォルフ様に仕えている方なら優秀なのだろうけど、正直そんな風には見えなかった。
「はい。ルーザー様は昔王宮で薬師をされていた方ですので、見立てを間違うとは思えません」
「王宮の薬師?」
「はい」
驚いたわ……そんな凄い経歴をお持ちだったなんて。私ったら失礼なことを思ってしまったわ。ダメね、見た目で判断するなんて。気を付けないと。
「例えば……リシェル様が麻薬を持ち込んでいる可能性は……」
「限りなく低いかと。王女殿下であれば持ち物は全て侍女が確かめるでしょう。ましてや他国で長年暮らして帰国された方ですから、王家も警戒はされているかと」
そうよね、私たちもそうだけど王女であればもっと周りの目は厳しいから変なものは持ち込めないわ。行動だって見張られているも同然だから変わった物を手に入れようとしても見つかってしまうし。
となると怪しいのは避妊薬? でも、クラウス様も子が出来たら困るでしょうしから避妊薬を麻薬にすり替えるなんて意味がないわよね。薬の正体が分かれば解決の糸口になるのでしょうけど、手に入らなければどうしようもない。何かいい手はないかしら。薬を手に入れられたらいいのだけど……
4,429
読んで下さってありがとうございます。
感想・お気に入り登録・エールも励みになります。
また誤字脱字を報告して下さる皆様に感謝申し上げます。
感想・お気に入り登録・エールも励みになります。
また誤字脱字を報告して下さる皆様に感謝申し上げます。
お気に入りに追加
10,504
あなたにおすすめの小説

純白の牢獄
ゆる
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。

【完結】領主の妻になりました
青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」
司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。
===============================================
オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。
挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。
クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。
新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。
マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。
ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。
捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。
長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。
新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。
フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。
フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。
ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。
========================================
*荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください
*約10万字で最終話を含めて全29話です
*他のサイトでも公開します
*10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします
*誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです

【完結】私の嘘に気付かず勝ち誇る、可哀想な令嬢
横居花琉
恋愛
ブリトニーはナディアに張り合ってきた。
このままでは婚約者を作ろうとしても面倒なことになると考えたナディアは一つだけ誤解させるようなことをブリトニーに伝えた。
その結果、ブリトニーは勝ち誇るようにナディアの気になっていた人との婚約が決まったことを伝えた。
その相手はナディアが好きでもない、どうでもいい相手だった。

殿下、それは私の妹です~間違えたと言われても困ります~
由良
恋愛
「じゃあ、右で」
その一言で、オリヴィアは第一王子アルベルトの婚約者に決まった。
おざなりな決め方とは裏腹に、アルベルトはよき婚約者として振舞っていた。
彼女の双子の妹とベッドを共にしているのを目撃されるまでは。


幼なじみで私の友達だと主張してお茶会やパーティーに紛れ込む令嬢に困っていたら、他にも私を利用する気満々な方々がいたようです
珠宮さくら
恋愛
アンリエット・ノアイユは、母親同士が仲良くしていたからという理由で、初めて会った時に友達であり、幼なじみだと言い張るようになったただの顔なじみの侯爵令嬢に困り果てていた。
だが、そんな令嬢だけでなく、アンリエットの周りには厄介な人が他にもいたようで……。

【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる