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婚約者の交換
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それから注意深く両親と姉の様子を探っていった。明日提出する課題を確かめていると、ロッテが情報を持って来てくれた。
「昨日、旦那様とフィリーネお嬢さまがシリングス公爵家を訪問されたそうです」
僅かに眉間に皴が入っているわね。予想していたとはいえ気分がいいものではないわ。
「あのお二人が?」
「はい。奥様はご友人にお茶に招かれていたのでお二人だけだったとか。一刻ほどでお戻りになられたそうです」
「そう……」
外に聞こえないよう小声で話し、用件だけ話すとロッテが離れた。父と姉が……ではこの訪問は婚約者の交換のためと思っていいのかしら? シリングス公爵夫人からは何の連絡もない。でももしそうなら私宛の手紙は握り潰されているかもしれないわね。
ソファに腰を下ろして考える。シリングス公爵はこの話を聞いてどうなさっただろう。どちらにしても我が家との繋がりは保たれるから是とするかしら。姉の希望を通すために父が更にいい条件を足した可能性もあるわね。ハリマン様は大喜びだろうから、一人息子の願いは聞き入れそうね。
となると、問題はゾルガー侯爵ね。フレディ様はアイシャ様を想っているから相手が誰でも婚約には否定的。でもそれじゃ嫡男としての務めは果たせないから嫌でも受け入れるしかない。断れば廃嫡、最悪廃籍だもの。高位貴族の嫡男として育ったフレディ様が平民として生きていけるとは思えない。そんな覇気があったら今頃アイシャ様のことは吹っ切って前を向いている筈よ。
でも、どっちが夫になっても望まれない妻には変わりない。せめて貴族の義務を果たしてくれる人ならよかったのに。愛人だって私に気付かれないように囲ってくれたら別に構わないのよ。後継者さえ出来れば閨事なんかしたくないし、愛人が相手をしてくれるならむしろありがたいくらいだもの。ため息が出るわ。
「ロッテ、あの手紙、出しておいて貰える?」
「お嬢様。では……」
「ええ。もう振り回されるのはうんざりよ。私は私のために動くわ」
このままあの二人の想い通りになんかさせないわ。もっとも成功するかどうかはわからないし、失敗する確率の方が高いけれど。でも、このまま何もしないで甘んじるなんて耐えられないのよ。
その五日後、来客があるとロッテが教えてくれた。相手は直ぐに分かったわ。
「イルーゼ、これからシリングス公爵家の方がお見えになるの。あなたも着替えておいてね」
珍しく姉がそんなことを言ってきたからだ。既にドレスに着替え終えた姉は機嫌がいい。ということは婚約者の交換を進めるのね。ゾルガー侯爵は何と言ったのかしら? フレディ様の醜聞もあるし、姉とハリマン様が想い合っているから、それを理由に持ちかけるのかしらね。
「公爵家の方が何の御用ですの? 私との結婚の打ち合わせでしょうか?」
そんなはずはないだろうけれど敢えてそう言ってみると、姉の口の端が一瞬上がったように見えた。
「私も詳しい御用は聞いていないの」
上目遣いで見上げてくる姉に失笑してしまいそう。嘘が下手ね。でも本当に婚約者を交換する気なのね。それならそれでいいわ。
「きっといい話になるわ。ねぇイルーゼ、何があっても私はあなたの味方よ。困ったことがあったら言ってね」
「ありがとうございます」
そう言うと姉は上機嫌で部屋を出て行った。あの姉がこうも私を気遣うなんて意外だわ。この前言ったことが利いているのかしら。まぁいいわ。ハリマン様を引き取って貰えるなら僥倖よ。もっともゾルガー侯爵が否と言えばそれまで。ぬか喜びになるかもしれないのにあんなに浮かれて大丈夫なのかしら?
その後、姉の言った通りシリングス公爵夫妻とハリマン様がやって来て、婚約者の交換の話になった。予想通りゾルガー侯爵の意向を伺う前で、これから父とシリングス公爵がゾルガー侯爵に話をしに行くのだとか。
両親と姉、公爵とハリマン様は喜んでいたけれど、公爵夫人だけは顔色が悪かった。姉妹で婚約者の交換なんて聞いたことがない。ハリマン様は可愛いけれど、外聞が悪いし私と親しく過ごして下さっていたから複雑な心境なのね。同情するわ。私もこんな息子で我が家は大丈夫なのかと頭を抱えるもの。
「嬉しいわ、ハリマン様!」
「フィリーネ、これで私たちは晴れて婚約者だ!」
手を取り合って盛り上がる二人だったけれど、喜ぶのはまだ早いと公爵夫人に諫められていた。ゾルガー侯爵が是と頷くまでこのことは内密にとも言われていたけれど、理解しているのか……この二人でろくな資産もない公爵家を支えられるのかしらと不安になるわ。
それにしても……あんなに未来のゾルガー侯爵夫人に拘っていた姉があっさり乗り換えたなんて意外ね。何か裏があるのかしら? もしフレディ様が廃嫡になった場合、結婚していたら一蓮托生なのよね。ハリマン様が私と結婚した後では交換出来ないから、そうなる前にと思っているのかしら。有望な令息は婚約しているからハリマン様以上の相手を見つけるのは至難の業よ。打算的な姉が未来を想定して出た最善がハリマン様だったのね。
「お嬢様、こちらを……」
翌日、学園から戻って来た私にロッテが差し出したのは一通の手紙だった。蝋印がないけれど送り主の名が指定したものだから間違いないわ。返事を貰えない可能性もあったから、こうして返事が頂けただけありがたい。でも、問題はその中身ね。私の申し出を受けて下さるといいのだけど。逸る心を抑えながら封を解いて中身に目を通す。手紙を読むのにこんなに緊張したのは初めてだわ。
「ロッテ、よかったわ。お会いしてくれるそうよ」
嬉さに心が一気に沸き立つのを感じた。この場でワルツでも踊りたい気分よ。
「お嬢様、ようございました」
ロッテもホッと安堵の息を漏らしたわ。この手紙を送るのにロッテには手間をかけてしまったから申し訳ないわね。でも、家族に知られるわけにはいかなかったのよ。
「三日後……三日後にお会いして下さるそうよ。ロッテ準備をお願いね。馬車は家紋がないものを用意してくれる? ドレスは……シンプルで品よく見えるものがいいわ。装飾品もね」
「かしこまりました」
手紙を胸に抱いてソファに倒れ込んだ。ずっと返事を待っていたのよ。これで私の人生をかけた話し合いが出来るわね。両親や姉には悪いけど、あなたたちの思い通りになんかさせないわ。
「ああ、今夜は嬉しくて眠れそうにないわ」
「お嬢様、それでも寝て下さい。寝不足では実りある話し合いが出来ませんから」
そうね。ちゃんと休んでおかないと。目の下に隈を作ったままではちゃんと話が出来ないわね。でも、気持ちが昂って落ち着けないのよ。ふふっ、恋している物語の主人公の描写に似ているかもしれないわね。そんな甘いものじゃないけれど、この高揚感は気持ちがいいわ。
- - - - -
明日から一日一回、朝7時の更新になります。
「昨日、旦那様とフィリーネお嬢さまがシリングス公爵家を訪問されたそうです」
僅かに眉間に皴が入っているわね。予想していたとはいえ気分がいいものではないわ。
「あのお二人が?」
「はい。奥様はご友人にお茶に招かれていたのでお二人だけだったとか。一刻ほどでお戻りになられたそうです」
「そう……」
外に聞こえないよう小声で話し、用件だけ話すとロッテが離れた。父と姉が……ではこの訪問は婚約者の交換のためと思っていいのかしら? シリングス公爵夫人からは何の連絡もない。でももしそうなら私宛の手紙は握り潰されているかもしれないわね。
ソファに腰を下ろして考える。シリングス公爵はこの話を聞いてどうなさっただろう。どちらにしても我が家との繋がりは保たれるから是とするかしら。姉の希望を通すために父が更にいい条件を足した可能性もあるわね。ハリマン様は大喜びだろうから、一人息子の願いは聞き入れそうね。
となると、問題はゾルガー侯爵ね。フレディ様はアイシャ様を想っているから相手が誰でも婚約には否定的。でもそれじゃ嫡男としての務めは果たせないから嫌でも受け入れるしかない。断れば廃嫡、最悪廃籍だもの。高位貴族の嫡男として育ったフレディ様が平民として生きていけるとは思えない。そんな覇気があったら今頃アイシャ様のことは吹っ切って前を向いている筈よ。
でも、どっちが夫になっても望まれない妻には変わりない。せめて貴族の義務を果たしてくれる人ならよかったのに。愛人だって私に気付かれないように囲ってくれたら別に構わないのよ。後継者さえ出来れば閨事なんかしたくないし、愛人が相手をしてくれるならむしろありがたいくらいだもの。ため息が出るわ。
「ロッテ、あの手紙、出しておいて貰える?」
「お嬢様。では……」
「ええ。もう振り回されるのはうんざりよ。私は私のために動くわ」
このままあの二人の想い通りになんかさせないわ。もっとも成功するかどうかはわからないし、失敗する確率の方が高いけれど。でも、このまま何もしないで甘んじるなんて耐えられないのよ。
その五日後、来客があるとロッテが教えてくれた。相手は直ぐに分かったわ。
「イルーゼ、これからシリングス公爵家の方がお見えになるの。あなたも着替えておいてね」
珍しく姉がそんなことを言ってきたからだ。既にドレスに着替え終えた姉は機嫌がいい。ということは婚約者の交換を進めるのね。ゾルガー侯爵は何と言ったのかしら? フレディ様の醜聞もあるし、姉とハリマン様が想い合っているから、それを理由に持ちかけるのかしらね。
「公爵家の方が何の御用ですの? 私との結婚の打ち合わせでしょうか?」
そんなはずはないだろうけれど敢えてそう言ってみると、姉の口の端が一瞬上がったように見えた。
「私も詳しい御用は聞いていないの」
上目遣いで見上げてくる姉に失笑してしまいそう。嘘が下手ね。でも本当に婚約者を交換する気なのね。それならそれでいいわ。
「きっといい話になるわ。ねぇイルーゼ、何があっても私はあなたの味方よ。困ったことがあったら言ってね」
「ありがとうございます」
そう言うと姉は上機嫌で部屋を出て行った。あの姉がこうも私を気遣うなんて意外だわ。この前言ったことが利いているのかしら。まぁいいわ。ハリマン様を引き取って貰えるなら僥倖よ。もっともゾルガー侯爵が否と言えばそれまで。ぬか喜びになるかもしれないのにあんなに浮かれて大丈夫なのかしら?
その後、姉の言った通りシリングス公爵夫妻とハリマン様がやって来て、婚約者の交換の話になった。予想通りゾルガー侯爵の意向を伺う前で、これから父とシリングス公爵がゾルガー侯爵に話をしに行くのだとか。
両親と姉、公爵とハリマン様は喜んでいたけれど、公爵夫人だけは顔色が悪かった。姉妹で婚約者の交換なんて聞いたことがない。ハリマン様は可愛いけれど、外聞が悪いし私と親しく過ごして下さっていたから複雑な心境なのね。同情するわ。私もこんな息子で我が家は大丈夫なのかと頭を抱えるもの。
「嬉しいわ、ハリマン様!」
「フィリーネ、これで私たちは晴れて婚約者だ!」
手を取り合って盛り上がる二人だったけれど、喜ぶのはまだ早いと公爵夫人に諫められていた。ゾルガー侯爵が是と頷くまでこのことは内密にとも言われていたけれど、理解しているのか……この二人でろくな資産もない公爵家を支えられるのかしらと不安になるわ。
それにしても……あんなに未来のゾルガー侯爵夫人に拘っていた姉があっさり乗り換えたなんて意外ね。何か裏があるのかしら? もしフレディ様が廃嫡になった場合、結婚していたら一蓮托生なのよね。ハリマン様が私と結婚した後では交換出来ないから、そうなる前にと思っているのかしら。有望な令息は婚約しているからハリマン様以上の相手を見つけるのは至難の業よ。打算的な姉が未来を想定して出た最善がハリマン様だったのね。
「お嬢様、こちらを……」
翌日、学園から戻って来た私にロッテが差し出したのは一通の手紙だった。蝋印がないけれど送り主の名が指定したものだから間違いないわ。返事を貰えない可能性もあったから、こうして返事が頂けただけありがたい。でも、問題はその中身ね。私の申し出を受けて下さるといいのだけど。逸る心を抑えながら封を解いて中身に目を通す。手紙を読むのにこんなに緊張したのは初めてだわ。
「ロッテ、よかったわ。お会いしてくれるそうよ」
嬉さに心が一気に沸き立つのを感じた。この場でワルツでも踊りたい気分よ。
「お嬢様、ようございました」
ロッテもホッと安堵の息を漏らしたわ。この手紙を送るのにロッテには手間をかけてしまったから申し訳ないわね。でも、家族に知られるわけにはいかなかったのよ。
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- - - - -
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読んで下さってありがとうございます。
感想・お気に入り登録・エールも励みになります。
また誤字脱字を報告して下さる皆様に感謝申し上げます。
新たに「黒茨の魔女と金眼の下僕」の連載も始めました。
こちらもよろしくお願いします。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/687112907/698925653
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