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翌朝
自慰
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秘蹟魔法が使える事を隠したまま、アンゼルはレナートに捕まったフリをしていた。逃げ出して聖騎士団に合流すれば今なら聖騎士団長の座に戻ることはそう難しくないだろう。だがアンゼルはそれをしなかった。いや、出来なかった。
国に帰ればレナートの裏切りを告発しないわけにはいかなくなるからだ。帝国と密通したのだ。普通に考えれば死罪は免れまい。自分は監督の責を問われて彼を追い、捕らえ、更にはその首を落とすところまで強制されるだろう。どうにかこの打開策を考えるまでとても国には帰れなかった。
(それに……)
レナートに優しく愛される気持ちよさがあった。夜ベッドの中でレナートの腕に包まれていると何もかも忘れてこのままでもいいと思ってしまうのだ。自分がこんなに快楽に弱い人間だとは思わなかった。
(もうすぐレナートが帰ってくる)
与えられる快楽の期待に、身体の奥が疼く。最初は受け入れるだけで精一杯だったのに、今は前を弄られるのとは全く違う快楽を感じる様になっていた。
(あんなに気持ちがいいなんて…知らなかった)
アンゼルは熱を持ち始めた己の下半身に手を伸ばした。「ん……」
レナートの匂いの残る枕に顔を埋め、手を動かす。片手で胸の尖りを弄る。
「ふぅ……ん」
昨夜のレナートとの情事を思い出せばすぐに勃ち上がった。「あ……あ」
先端から溢れてくる液体でぬめりを帯びた指先で、裏筋を辿るように撫で上げる。ぞくりと背筋を走る快感に思わず息を飲む。「んっ、あ……ああ…レナ…ト」
もう少しで達するというところで、突然背後から抱きしめられた。「何をしているんです?」
「あ……これは……」
「一人で楽しむつもりでしたか?」
「そんなつもりじゃ……んっ」
耳元にかかる吐息にすら感じてしまう。「私がいない間、いつもこうしていたのですか?」
「違……」
レナートの手がアンゼルの股間に伸びてきた。
「んっ!あ……だめだ!」
「どうしてです?弄って欲しかったんでしょう?ほら、ここだって……」
指先で弄んでいた乳首をキュッと摘まれる。
「ひゃう!」
アンゼルのものを握り、ゆっくりと扱きあげる。
「夜まで待ちきれなかったんですか?本当に淫らな身体だ…」
「う……うう」
レナートの言葉にアンゼルの顔が真っ赤に染まる。
「アンゼル様…」
「んっ、あ、あっ」アンゼルの背中に口づけを落としながら、レナートは器用に彼の服を脱がせていった。
国に帰ればレナートの裏切りを告発しないわけにはいかなくなるからだ。帝国と密通したのだ。普通に考えれば死罪は免れまい。自分は監督の責を問われて彼を追い、捕らえ、更にはその首を落とすところまで強制されるだろう。どうにかこの打開策を考えるまでとても国には帰れなかった。
(それに……)
レナートに優しく愛される気持ちよさがあった。夜ベッドの中でレナートの腕に包まれていると何もかも忘れてこのままでもいいと思ってしまうのだ。自分がこんなに快楽に弱い人間だとは思わなかった。
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「ひゃう!」
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「夜まで待ちきれなかったんですか?本当に淫らな身体だ…」
「う……うう」
レナートの言葉にアンゼルの顔が真っ赤に染まる。
「アンゼル様…」
「んっ、あ、あっ」アンゼルの背中に口づけを落としながら、レナートは器用に彼の服を脱がせていった。
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