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鶯を炙る(翠嵐回想)
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「やめてください!何をなさるのですか?!」
まだ声変わりもしていない雲雀のような声が、堂内に響く。
翠嵐の細い子鹿のような体は法力で捕らわれ、思うように動かせない。
好色そうな顔をした赤ら顔の僧侶ーー竜田の僧都の大きな体が翠嵐にのしかかる
「こんな上ものを楽しめる日が来るとは…」
僧都の息遣いも荒い。僧都の逸物は着物の上からでも分かるほど勃起している。
「本当に、なんて美しい稚児でしょう」
「……っ」
翠嵐は目を閉じて唇を噛み締めた。稚児灌頂を済ませた当日、
深夜観音菩薩の前で勤行をする様にと指示があったので言う通りにしたら突然僧都が入ってきてこの有り様だった。
僧都が翠嵐の細い脚を担ぎ上げる。
「やめろ!いやだ!」
「おとなしくしないと怪我をなさいますよ」
「やめて!お願い!誰か助けて!」
必死に抵抗する翠嵐を僧都はニヤニヤしながら見下ろしている。
「何度犯してもこの瞬間がたまらんのう」
「やだ……やだ……怖い」
僧正は翠嵐の身体を暴こうと手を伸ばしたその時堂の入り口の引き戸が静かな音を立てて開いた。
「何をなさっているので?」
「っ!飯室の僧正様……」
竜田の僧正が舌打ちして、翠嵐の口を塞いだ。
おぼつかない足取りで立派な袈裟を着た僧侶が入って来た。剃髪しておらず、腰まである長い髪をしている。目が不自由らしく、目元を布で覆っていた。
「何やら悲鳴が聞こえましたので、様子を見に参りました」
逃げようとした僧都を翠嵐がかけられた法力と同じ技で足止めする
「お待ちください。何が起こったのです」
「ひい!お騒がせしました。堂内を片付けておりましたら足を滑らせてしまいまして…」
「そのお声は、竜田の僧都でいらっしゃいますか。ご無礼をいたしました。お怪我はございませんか?」
「いえいえ、気になさらず。怪我はございません。それでは私はこれで」
僧都は逃げる様に部屋を後にした。
まだ声変わりもしていない雲雀のような声が、堂内に響く。
翠嵐の細い子鹿のような体は法力で捕らわれ、思うように動かせない。
好色そうな顔をした赤ら顔の僧侶ーー竜田の僧都の大きな体が翠嵐にのしかかる
「こんな上ものを楽しめる日が来るとは…」
僧都の息遣いも荒い。僧都の逸物は着物の上からでも分かるほど勃起している。
「本当に、なんて美しい稚児でしょう」
「……っ」
翠嵐は目を閉じて唇を噛み締めた。稚児灌頂を済ませた当日、
深夜観音菩薩の前で勤行をする様にと指示があったので言う通りにしたら突然僧都が入ってきてこの有り様だった。
僧都が翠嵐の細い脚を担ぎ上げる。
「やめろ!いやだ!」
「おとなしくしないと怪我をなさいますよ」
「やめて!お願い!誰か助けて!」
必死に抵抗する翠嵐を僧都はニヤニヤしながら見下ろしている。
「何度犯してもこの瞬間がたまらんのう」
「やだ……やだ……怖い」
僧正は翠嵐の身体を暴こうと手を伸ばしたその時堂の入り口の引き戸が静かな音を立てて開いた。
「何をなさっているので?」
「っ!飯室の僧正様……」
竜田の僧正が舌打ちして、翠嵐の口を塞いだ。
おぼつかない足取りで立派な袈裟を着た僧侶が入って来た。剃髪しておらず、腰まである長い髪をしている。目が不自由らしく、目元を布で覆っていた。
「何やら悲鳴が聞こえましたので、様子を見に参りました」
逃げようとした僧都を翠嵐がかけられた法力と同じ技で足止めする
「お待ちください。何が起こったのです」
「ひい!お騒がせしました。堂内を片付けておりましたら足を滑らせてしまいまして…」
「そのお声は、竜田の僧都でいらっしゃいますか。ご無礼をいたしました。お怪我はございませんか?」
「いえいえ、気になさらず。怪我はございません。それでは私はこれで」
僧都は逃げる様に部屋を後にした。
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