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転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!第二話
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「そうですね。では婚約破棄イベントがシナリオ通り(以下略)を始めましょう」
「略すな」
「婚約破棄には至りませんでしたが、婚約保留となりました。婚約破棄となればお嬢様の面子は丸潰れですがお嬢様自身は推しカップリングが顕現した幸福に溢れておりますのでなんの問題もありません」
「いや、それはまずいだろう」
「お嬢様は、今回の婚約をそのまま進めても構わないと考えています」
「どういうことだ?」
俺は眉を顰めた
「とおとい・・・」
「挟まる女になるのは、むしろ本望だと」
「いや、なんかそれは俺が抵抗があるんだが?」
「とおといとおとい!」
「何を恥ずかしがっているのかとおっしゃっています」
「恥ずかしがってねえよ」
「これで枢機卿側は抑え込めるとして、もう一つ、問題があります」
「予定通り婚約を進めれば、それに反対する奴はいないと思うが?」
「転生者はあなたとお嬢様だけではないということです」
「ほう?」
「聖女様もまた、転生者であり、本来今回の婚約破棄によって選ばれるのは自分であることを知っています」
「あーそうか・・・」
聖女とは、このゲームの主人公リーゼロッテの話だろう。本来であれば王子と結ばれるのは自分であるということを知っているのは厄介だ。
「王子があなたを選んだとなれば彼らはあなたを付け狙うでしょう」
「まあ、そりゃそうだな、大きく運命を狂わされ・・・」
「聖女様の前世はバラ庭メジャー系カップリング『王子×枢機卿』の最大手サークル主だからです」
「・・・・なんて?」
「とおとい・・・」
「聖女様と皇女様は前世姉妹であられました」
「ほほん?」
「血を分けた姉妹でありながら、カップリングが違うことにより幾度となく争ってこられたのです」
「ああ、まあ、それは何というか、勝手にしろとしか言えんのだが。」
「聖女様は現在、枢機卿と組みその手駒となっています。味方をするふりをして、虎視眈々と王子と枢機卿を恋仲にするチャンスを窺っているはずです。幸い枢機卿はそのつもりが全くないようですが・・・」
「かわいそうだな…枢機卿…」
「とおとい!とおとい!」
「ですがご安心ください。妹を操れない姉はいないとお嬢様は仰せです。聖女様も無事抑え込めるでしょう」
「とはいえ、そうなると、この婚約を続行する必要があるだろう?この事をアーベルは知ってんのか?」
ーーーー
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「略すな」
「婚約破棄には至りませんでしたが、婚約保留となりました。婚約破棄となればお嬢様の面子は丸潰れですがお嬢様自身は推しカップリングが顕現した幸福に溢れておりますのでなんの問題もありません」
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「お嬢様は、今回の婚約をそのまま進めても構わないと考えています」
「どういうことだ?」
俺は眉を顰めた
「とおとい・・・」
「挟まる女になるのは、むしろ本望だと」
「いや、なんかそれは俺が抵抗があるんだが?」
「とおといとおとい!」
「何を恥ずかしがっているのかとおっしゃっています」
「恥ずかしがってねえよ」
「これで枢機卿側は抑え込めるとして、もう一つ、問題があります」
「予定通り婚約を進めれば、それに反対する奴はいないと思うが?」
「転生者はあなたとお嬢様だけではないということです」
「ほう?」
「聖女様もまた、転生者であり、本来今回の婚約破棄によって選ばれるのは自分であることを知っています」
「あーそうか・・・」
聖女とは、このゲームの主人公リーゼロッテの話だろう。本来であれば王子と結ばれるのは自分であるということを知っているのは厄介だ。
「王子があなたを選んだとなれば彼らはあなたを付け狙うでしょう」
「まあ、そりゃそうだな、大きく運命を狂わされ・・・」
「聖女様の前世はバラ庭メジャー系カップリング『王子×枢機卿』の最大手サークル主だからです」
「・・・・なんて?」
「とおとい・・・」
「聖女様と皇女様は前世姉妹であられました」
「ほほん?」
「血を分けた姉妹でありながら、カップリングが違うことにより幾度となく争ってこられたのです」
「ああ、まあ、それは何というか、勝手にしろとしか言えんのだが。」
「聖女様は現在、枢機卿と組みその手駒となっています。味方をするふりをして、虎視眈々と王子と枢機卿を恋仲にするチャンスを窺っているはずです。幸い枢機卿はそのつもりが全くないようですが・・・」
「かわいそうだな…枢機卿…」
「とおとい!とおとい!」
「ですがご安心ください。妹を操れない姉はいないとお嬢様は仰せです。聖女様も無事抑え込めるでしょう」
「とはいえ、そうなると、この婚約を続行する必要があるだろう?この事をアーベルは知ってんのか?」
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