【完結】【R18】明子はへこたれないッ

倉田

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そして追いかけた

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何度も何度も。

強く抱きしめたまま私の舌を絡め取って唇を重ねる。

寒いのも忘れるくらい。

頬が涙で濡れても類くんの唇で暖まっていく。


「……っはッ、…る、いくん……っ」


視界が涙でぼやけて、吐息が白く上がって。

それでも類くんの唇が気持ちよくて身体を任せてしまう。

すると店の方から店長たちの声が聞こえてきてはっとした。


「類くん、皆来ちゃう……」

「こっち」


やっと類くんは私を離して、今度は手を握って駆け足でその場を離れていく。

向かう先は何となくわかってる。

駅裏のホテル街だ。

とは言ってもクリスマスイブといえばラブホテルはかきいれどき。

ましてや土日なんて空いてるはずもない。


「…空いてねえな」

「だよね」


2人して目を合わせて、それでも昂ったままの私たちがおさまるはずもなくそわそわしながら探し続け、やっと見つかったのは駅から離れたビジネスホテルだった。

受付の人にはきっとラブホ難民だと思われたとは思うけど、そんなこと構っていられない。

エレベーターに乗っても類くんがくっついてこようとするから、一応ビジホだからと落ち着かせてなんとか部屋にたどり着く。

そして部屋に入った途端類くんは私を壁に追いやって乱暴にキスをした。


「ちょ……っ、待って、るいく……ッ」


舌がぬるりと滑って唾液が溢れる。

柔らかく蠢く舌に溶かされて、抵抗する力さえ奪われて脚から力が抜けていく。


「ん……っ、は…ぁ、類く…、中、行こ……?」


見つめ合って、少し類くんは落ち着いたのか私を抱きしめてすりすりと頬を髪に擦り付ける。

まるでライオンに抱きつかれているような気分になりつつ、やっと離れてくれた類くんに手を引かれて廊下を進むと、類くんは私を引っ張ったまま浴室に入っていった。


「お風呂沸かすの?」

「寒いだろ」

「うん」


類くんはお湯を沸かすボタンを押すと、その待つ時間さえ惜しいように脱衣所で私に再びキスをする。


「え、待って、向こうで待とうよ?」


ベットのある部屋に行こうと促しても彼は止まらなくて、私のシャツのボタンを外してブラをたくし上げた。

類くんの冷たい手が肌に触れて私はビクッとする。


「類くん、手、冷たい……っ」

「じゃああっためて」


そう言うと類くんは私に指を舐めさせる。

そして片方の手は私の腰に回して優しくお尻を揉んでいた。


「ん……っ、ん、ぅ、……っは……っ」


れろれろと舐めて、類くんは指を抜いてまた唇を落とす。

私の唾液まみれになった指は胸へと移動し、寒さでピンと立った乳首をぐにぐにと弄った。

指先で下乳をなぞられ余計鳥肌が立つ。


「ぁ……っ、るい、くん……っ」


類くんに触られているところ全てが気持ちいい。

まだ寒いのに身体の芯は熱くなってきて、壁に背中を預けてもっともっとと類くんを欲してしまう。
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