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自分が好きな自分って?
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しおりを挟む短くなった髪が、汗ばんだ頬に張り付いて。
れろ、と類くんは私の首筋を舐めた。
髪が短いから、前よりよく首が見えるのかな。
「かっ、…噛みたいなら、どうぞ」
「…だから、別にそれ好きなわけじゃないって」
耳元で彼はそう言って、ちゅ、ちゅっ、と軽く首筋に唇を落としていく。
噛まれたいわけじゃないけど、噛まれる程求められたことはさすがになかったから、私の方がそれを求めてるみたいって思えちゃう。
しばらく中をかき回され、くたくたになった私を引っ張りあげて対面座位の姿勢にしてぐりぐりと私の奥を突き刺してきた。
「だ…っから、類くん、あんま奥は……ッ」
「あんたん中気持ちいから、もっと中に入りてえ」
はむっ、と乳首に吸い付きながらそんな殺し文句を平気で言いやがる類くん。
……この人普段とヤってる時でギャップありすぎじゃない?!
なんでこういう時ばっかり素直なのよ……!
「んっ、ぁ……っ、ちょ、類くん……っ、そこっぁああ……ッ」
余裕なく類くんも腰を突き上げてきて、私は逃げようと彼の身体を押すけどもっと強い力で腰を掴まれている。
私の首筋に顔を埋めたまま、彼は私をきつく抱きしめて甘く吐息を漏らした。
「は……っ、だす……」
そのまま類くんは再び私を押し倒し、大きく腰を抜き挿ししてパンッパンッと腰を打ちつけて。
私の中がきつく締まるのとほぼ同時にグイッと奥にソレを押し付けてきた。
「ぃ…っ、あ、ぁあ…っ、ん、あ……っ、は……ッ」
ビクビクと身体が震え、足の指の先までぴんと伸びてぴくっぴくっと何度か跳ねてしまう。
下腹部もきゅんきゅんと締まって自分でも痛いくらいだし、なのに中に挿し込まれた彼の硬いモノを離したくないみたいに締め付けていた。
「はあ……、あつ…っ」
そう言いながらも類くんはまだ緩く腰を動かしてるし、胸も当たり前のように揉んでるし。
中を当てられてるとこちらも火が消えてくれないので私は早く抜くように彼に要求する。
「ど、いてよ……、こっちはもう、精一杯なんだから…っ」
そう言うと類くんはあっさりと抜いてくれて、ゴムを捨てがてらとっととシャワーを浴びに行ってしまう。
置いてかれた私はまだ身体が火照っていて、何かを着る気にもなれなくてそのままごろん、と横になって目を閉じていた。
少ししてシャワーを浴び終えた類くんが戻ってきて私に近づき、じっと切長の目で私を見つめる。
「私との相性、結構良いって思ってるんでしょ」
「…身体はな」
「ひどーい」
けらけらと私が笑うと、類くんはおもむろに私の髪に手を伸ばしてさらりと耳にかけた。
「髪とメイク、まあまあ似合ってんじゃん」
ふ、と類くんが笑う。
ずるい、ほんとにこの人。
この笑顔だけで、私を簡単に幸せにさせちゃうんだから。
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